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SEOマーケティングとは?重要性や事例、まず取り組むべき基本施策を解説

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Webマーケティングには様々な施策がありますが、中でもGoogleといった検索エンジンで集客する「SEO」は効果的なマーケティングのひとつです。そのためか、取り組む企業が年々増加傾向にあり、今後も目が離せない施策だといえます。

改めて考えてみましょう。なぜ、WebマーケティングにおいてSEOは重要なのか。そして、SEOを推進したい企業はどのように取り組むのが正解なのか。

これからSEOに取り組みたいと考えている方だけでなく、いま現在SEOに注力している方も含めぜひ参考にしてみてください。

また、Keywordmapを開発したCINCでは、ビッグデータを活用し、SEO戦略の策定から効果検証まで一気通貫で支援しています。これからSEOに注力したい、SEOの成果を高めたいとお考えの方はお気軽にご相談ください。⇒CINCのSEOコンサルティング・SEO対策代行サービス

目次

SEOマーケティングとは

SEOマーケティングとは、検索エンジン最適化(SEO)を活用して、自社のWebサイトの検索結果の順位を向上させ、見込み客やユーザーを集客するマーケティング手法です。検索エンジン(主にGoogle)を対象に、適切なキーワードの選定やコンテンツの改善、サイトの最適化を行い、検索結果の上位に表示されることでWebサイトへのアクセスを増やします。

オンライン上での存在感を強化し、より多くの顧客にリーチするためには、検索エンジンの結果ページ(SERPs)で高い位置に表示されることが重要です。多くのユーザーは検索結果の最初のページ、特に上位数件の結果をクリックする傾向があるため、SEOマーケティングはビジネスの成長に大きな影響を与える重要な戦略といえます。

また、SEOマーケティングは単なる検索順位の向上ではなく、UXの向上やコンテンツの価値を高めることにも焦点を当てています。ユーザーにとって有益な情報を提供することで、長期的なブランディングの構築にもつながります。

SEOマーケティングが重要な理由

数あるWebマーケティング施策の中でSEOが特に重要な理由は、効果の継続性が高く、コストパフォーマンスが高いためです。

SEO対策にかかる社内の工数や外部パートナーへの委託費用などは発生しますが、それは「初期投資」という考え方になります。一度検索上位に表示させることができれば、数ヶ月、時には数年、継続的な流入(集客)が見込めるのがSEOです。もちろん、広告のようにアクセス(クリック)が増えれば増えるほど費用がかかるということはありません。

また、SEOには広告の成果を高めるという副次的な効果も期待できます。広告からWebサイトに流入したユーザーが、その場ですぐに商品購入やお問い合わせといったコンバージョンをする割合(CVR)は高くありません。一度離脱されてしまえば、それきり訪問されないことがほとんどですが、同じユーザーが検索行動をしている時に上位に自社のWebサイトが表示されれば、初回の接触が影響して再度流入してくれる可能性が高まるでしょう。

SEOは効果が出るのに数ヶ月かかる場合もありますが、上記のようにメリットが大きいため、中長期的に考えれば取り組むべき施策であると言えます。

SEOマーケティングの種類

SEOとはSearch Engine Optimization(検索エンジン最適化)の略であり、自社のWebサイトが検索結果において上位に表示されやすいようにするための施策を指します。結果として、Webサイトへの流入を増やすことに繋がります。

SEOは大きく3つの施策に分けられます。まずは、それぞれの施策の概要について説明します。

  1. コンテンツ対策内部対策
  2. 内部対策
  3. 外部対策

コンテンツ対策

コンテンツ対策は、ユーザーのニーズに沿ったコンテンツを作成・公開することでGoogleに高く評価してもらい、検索上位に表示させて、自然検索流入を増やすための施策です。「コンテンツSEO」とも言います。

大前提として、Googleなどの検索エンジンは、常にユーザーの「知りたい」という欲求に答える場所として用意されています。そのため、ユーザーの「知りたい」に対する答えに対し分かりやすいコンテンツを用意することができれば、検索エンジンからの評価は上がります。

つまり、検索エンジンに評価される(上位表示されるページ)には、ユーザーのニーズを満たすような質の高いコンテンツが必要になるわけです。では、高品質なコンテンツを制作するためにはどのような手順を踏めばよいのでしょうか。コンテンツ対策は以下のような手順で行います。

  1. 3C分析
  2. 対策キーワードの選定(どのキーワードでの上位を狙うのか)
  3. 記事構成案の作成
  4. ライティング

これらの手順、およびコンテンツ対策について、詳しくは以下のページで解説していますので、あわせて参考にしてみてください。
コンテンツSEOとは?手順やメリットを事例とともに紹介

内部施策

SEOの内部対策は、Webサイトの内部を検索エンジンが読み取りやすいように最適化することで、サイトやページが評価してもらうための土台を作る施策です。

検索エンジンの世界では、「クローラー」と呼ばれるソフトウェアが日々無数のWebページを巡回(クローリング)しています。Webサイトがユーザーにとって分かりやすい状態であることはもちろん重要ですが、それ以前にこのクローラーにとって分かりやすい状態(構造)でないと、上位表示が難しくなるだけでなく、検索結果にすら表示されないという事態になりかねません。

内部対策の施策として挙げられるのは以下のようなものです。

  • 検索エンジンのクロール促す
  • 検索エンジンに正しく情報を伝える
  • UI・UXを最適化する

SEOの内部対策について詳しくは、以下のページで紹介しています。
SEOの内部対策マニュアル!基本から実践方法まで徹底解説

外部施策

外部対策は、自社Webサイトの外部においてサイト評価を高めるための施策です。外部対策は主に被リンクとサイテーションの獲得が目的となります。

  • 被リンク:外部のWebサイトにおいて自社Webサイト内ページへのリンクが貼られること
  • サイテーション:外部のWebサイトにおいて自社のブランド名が記載されること

Googleのアルゴリズムでは、被リンクとサイテーションを多く獲得しているサイトは信頼性が高いものとして評価が高まり、上位表示に好影響を与えます。

被リンクやサイテーションを獲得するための具体的な施策としては、被リンク獲得のための営業活動、良質なコンテンツの作成、拡散の見込めるSNSでのプロモーション活動などが挙げられます。

なお、被リンクやサイテーションを獲得するための外部対策については、以下のページで詳しく解説しています。
SEOの外部対策とは?内部対策との違いや被リンク獲得対策まで解説!

SEOマーケティングの基本施策

SEOマーケティングを成功させるためには、いくつかの基本施策を継続的に行うことが重要です。ここでは、検索エンジンでの上位表示を目指すために必要な基本的なSEOマーケティングの施策について紹介します。

自社と競合サービスの分析

自社と競合のWebサイトを分析することは、SEOマーケティングの第一歩です。自社の強みや弱みを理解し、競合と比較することで、自社サイトの改善点やチャンスを見つけることができます。

具体的には、競合のキーワード戦略、コンテンツの質、リンク構造、サイトスピードなどを分析し、自社に足りない部分を補強します。分析を行うことで、競合よりも優れたコンテンツやサービスを提供するために必要な情報を得られ、検索結果で上位に立つための戦略が明確になります。自社の状況にあった適切な施策を見極めるために、初期段階の分析は重要性が高いです。

ターゲットと目的に合わせたキーワードの選定

SEOマーケティングの軸となるのが、適切なキーワード選定です。ターゲットとするユーザーやビジネスの目的に応じて、検索されやすいキーワードを選ぶことで、効果的な集客が可能になります。

特に、購入意欲の高いユーザーが使用する「トランザクショナルクエリ・コマーシャルクエリ」や、特定の課題を持ったユーザーをターゲットにする「ロングテールキーワード」が有効です。

具体例として、格安SIMを扱うサイトでは「格安SIMおすすめ」というコマーシャルクエリや「携帯料金 安くしたい おすすめ 」などのロングテールキーワードを狙うとよいでしょう。このように目的に合ったキーワードを選定することで、自社の利益に繋がりやすくなります。

ニーズを捉えたコンテンツの制作

キーワードを選定したら、次に重要なのはユーザーのニーズを満たすコンテンツの制作です。質の高いコンテンツは、SEOマーケティングにおいて欠かせません。

単にキーワードを盛り込むだけでなく、ユーザーが求める情報を適切に提供することが大切です。

例えば、商品レビューを探しているユーザーに対しては、実際の使用感や他商品との比較データを盛り込むなど、具体的な情報を提示することが効果的です。検索ユーザーが必要としている有益な情報を提供することで、検索エンジンからの評価も高まり、上位表示につながります。

titleタグと見出しタグの最適化

SEOの基本施策として、titleタグ(タイトル)や見出しを表すhタグ(h1、h2など)の最適化があります。これらのタグは、検索エンジンにページの内容を伝える重要な役割を持っています。

titleタグはページの内容を簡潔にまとめ、主要なキーワードを含めましょう。何について書かれたページなのかが明確なタイトルタグにすることで、ユーザーと検索エンジンの両方に訴求力を持たせることができます。

また、hタグも同様に、ページ内のコンテンツの構造を明確にし、検索エンジンに正しく理解させるために適切に設定しましょう。

内部リンクの設計

内部リンクとは、同一サイト内のページ同士をリンクで結びつけることです。適切な内部リンクの設計により、ユーザーがサイト内を効率的に移動でき、関連コンテンツを簡単に見つけられるようになります。さらに、検索エンジンは内部リンクを通じてサイト構造を把握しやすくなるため、インデックス効率が高まり、SEO効果が期待できます。

たとえば、ブログ記事内で関連する製品ページや過去の投稿へのリンクを設置することで、ユーザーの滞在時間が延び(=満足度が高まり)、結果的にSEOの評価向上が期待できます。リンクは自然な形で設置することが重要で、関連性の乏しいような不必要なリンクは避けるべきです。

内部リンクについては以下の記事を参考にしてみてください。

良質な被リンクの獲得

被リンクとは、外部サイトから自社のウェブサイトへリンクが貼られることを指します。特に、信頼性の高いサイトからの被リンクはSEOにおいて価値があります。被リンクを多く獲得することで、検索エンジンに「信頼できるサイト」と評価され、検索順位の向上が期待されます。

近年では被リンクの重要性も高まっており、注力して取り組むべき施策の1つだと言えます。

価値のあるコンテンツを提供し、他のサイトから自然にリンクを貼ってもらうことが効果的です。また、業界内での関係を築いて相互リンクの依頼をしたり、外部サイトに記事を寄稿して露出を増やすなどの方法もあります。

被リンクの獲得方法については以下の記事を参考にしてみてください。

ページスピード改善

ページスピードはユーザーエクスペリエンスに大きく影響するため、SEOにおいても重要な要素です。

ページの読み込みが遅いと、ユーザーはすぐに離脱してしまい、検索エンジンからの評価も下がるおそれがあります。ページスピードを改善することで、滞在時間やコンバージョン率が向上し、SEOにもプラスの影響を与えます。

具体的には、画像の最適化、キャッシュの活用、サーバーのレスポンス時間の短縮などが挙げられます。これらの対応で、ページスピードを改善し、より快適なユーザー体験を提供できます。

ページスピードの改善方法については以下の記事を参考にしてみてください。

ページやコンテンツの見直し

定期的にページやコンテンツを見直し、最新の情報に更新することもSEOでは重要です。

検索エンジンは、常に最新で信頼性の高いコンテンツを評価します。そのため、一度作成したページも定期的に見直し、古くなった情報やキーワードの調整を行うことが求められます。

例えば、過去のブログ記事や製品ページの情報が時代遅れになっている場合、最新のデータやトレンドに基づいて更新することで、再び検索エンジンからの評価を得やすくなります。このように、継続的なメンテナンスがSEOの成功につながります。

ページの見直し=リライトについては以下の記事で詳しく解説していますので、あわせて参考にしてみてください。

SEOマーケティングの成功事例

ここでは、SEOマーケティングに取り組み成功した企業の事例を紹介します。これからSEOに取り組もうと考えている方は、参考にしてみてください。

株式会社ウエディングパーク|約半年でUU数が172%増加、ランキングページではCV数が2倍に向上

株式会社ウエディングパークが運営する「Ringraph(リングラフ)」は、婚約指輪や結婚指輪選びに関するクチコミサイトです。

実施した主な施策

  • 記事コンテンツの制作サポート
  • ランキングページの施策立案
  • SEOプロジェクトの勉強会
  • ベースSEO(サイト内のネガティブ点修正)

「Ringraph(リングラフ)」は、コロナ後の人流回復による流入数の減少が課題でした。競合の広告出稿量の増加により集客が停滞していたため、ランキングページの改善や記事コンテンツの制作支援を実施し、社内の理解を深めるためのSEO勉強会も開催しました。

また、プロジェクトメンバーとの密なコミュニケーションを重視し、施策の背景や目的を共有することで、メンバー全員が一丸となってプロジェクトを進行。

その結果、約半年でUU数が172%増加し、ランキングページではCV数が2倍に伸びるなど、大きな成果を達成しました。これらの施策により、プロジェクトの全体の推進力が向上し、成果創出への基盤が構築されました。

参考:半年でUU数が172%!『Ringraph』(リングラフ)が本気と本音で取り組んだ、アフターコロナのSEO

株式会社シムトップス|オウンドメディア構築により新規流入数とコンバージョン数が増加、月間200万円の広告削減を実現

株式会社シムトップスが提供する「i-Reporter(アイレポーター)」は、紙の現場帳票をペーパーレス化するソリューションです。従来の営業手法がコロナ禍で成立しづらくなったことをきっかけに、Webマーケティングへ注力しました。

実施した主な施策

  • 記事コンテンツの制作サポート
  • キーワード選定とコンテンツ企画の立案
  • オウンドメディアの設計と運営サポート
  • データ分析と改善提案

「i-Reporter」のオウンドメディア運営において、明確な対策キーワードが見つからないという課題を抱えていました。そこで、ターゲット層が検索しやすい「在庫管理」や「不具合報告書」などのキーワードに注目し、記事コンテンツを制作。また、リード獲得へ向けてSEO基礎を整備し、データに基づいた戦略を推進しました。

その結果、リスティング広告の出稿を停止しながらも新規流入数とコンバージョン数が増加し、月間200万円の広告費を削減。オウンドメディアが資産化し、自信につながる成果を達成しました。

参考:オウンドメディアの集客力向上で月間200万円の広告費を0円にした、シムトップスのSEOとは

Nentrys株式会社|内部リンク集約や低品質ページ排除、タイトル改善など基礎的な施策によ平均掲載順位と流入数が向上

Nentrys株式会社が運営する「トラック王国」は、中古トラックや重機の売買を行うオンラインプラットフォームです。

実施した主な施策

  • 内部リンク集約や低品質ページ排除
  • タイトル改善などSEOの基礎施策
  • CVR改善に向けたアナリストの支援

Nentrys社の「トラック王国」は、デジタル化が進みにくい中古トラック業界で、ネットの利点を活かし、全国の顧客に広くアクセス可能なプラットフォームを提供しています。

しかし、Webサイトの流入減少や検索順位の維持が課題でした。そこで、SEOの基礎施策を中心に、内部リンクの集約や低品質ページの排除、タイトル改善を実施。

結果として、サイトの平均掲載順位が1.5ポイント(6.6位→5.14位)上昇し、対策キーワードの改善を通じて集客の向上を実現しました。

参考:『トラック王国』を物流・建設業界の課題解決プラットフォームへ――Nentrys(ネントリーズ)が目指す事業価値向上への挑戦と取り組み

SEOマーケティングのメリット

SEOマーケティングは、上位表示されることで広告費をかけずに多くのユーザーを集客できるなど、企業にとってさまざまなメリットがあります。

具体的なメリットを以下にまとめました。

上位表示されると広告費をかけずに集客できる

SEOの大きなメリットは、検索結果の上位に表示されることで、広告費をかけずに継続的な集客が期待できる点です。リスティング広告などと異なり、クリックするたびに費用が発生しないため、コストパフォーマンスが高いのが特徴です。

さらに、自然検索で上位に表示されることで、信頼性が高いと見なされることも少なくありません。例えば、SEOで上位表示されたサイトは、ユーザーにとって信頼できる情報源と認識されやすく、クリック率やコンバージョン率が向上する可能性が高いです。

制作したコンテンツは会社の資産となる

SEO施策のために制作されたコンテンツは、一時的な効果にとどまらず、会社の重要な資産として蓄積されます。

質の高いコンテンツは長期間にわたって検索結果で表示され続け、企業のブランド力や認知度を高める役割を果たします。また、定期的にコンテンツを更新することで、長期間に渡り集客効果が期待できます。

例えば、詳細な商品説明や専門的な情報を含んだブログ記事は、高評価されやすいため、長い間検索流入を獲得し続けることができます。このように、コンテンツはSEOマーケティングにおいて長期的な利益を生む大切な資産となります。

検索エンジン経由で多様な層にアプローチできる

SEOマーケティングでは、幅広い層のユーザーに対してアプローチできるというメリットがあります。特に、検索エンジン経由で得られるユーザーは、特定の興味やニーズを持っているため、ターゲット層に対して効果的にリーチすることが可能です。

このアプローチによって直接的な売上だけでなく、潜在顧客との接点を増やし、ファネルの上部から徐々に見込み客へと育てることができます。

例えば、「スマートフォン 比較」などの検索キーワードを使用して調べているユーザーは、購入意欲が高い可能性があります。このように、適切なキーワード戦略を活用することで、多様な層に効果的にアプローチできるのがSEOマーケティングの強みです。

SEOマーケティングのデメリット

SEOマーケティングには多くのメリットがありますが、同時にデメリットも存在します。デメリットを把握しておくことで、中長期的な計画を立てやすくなるでしょう。

結果が出る(上位表示)までに時間がかかる

SEOマーケティングは、即効性がないという点がデメリットとして挙げられます。検索エンジンのアルゴリズムは、コンテンツの品質や被リンクの数など、さまざまな要素を考慮してランキングを決定しますが、これには一定の時間がかかります。特に、新しいサイトやまだ認知度の低いページでは、数ヶ月から1年以上かかる場合もあります。

リスティング広告では予算を投入すればすぐに結果やデータを得られますが、SEOでは長期的な取り組みが必要です。そのため、早期の集客が求められる場合には、他の施策との併用が有効です。

検索アルゴリズムの変更によって順位が安定しないリスクがある

Googleなどの検索エンジンの検索結果は、アルゴリズム(ランキングシステム)の更新によって大きく変動することがあります。そのため順位が上下動することは念頭に置く必要があるでしょう。

Googleをはじめとする検索エンジンは、ユーザーにより良い検索結果を提供するために、定期的にアルゴリズムを更新しています。このため、現在上位に表示されているサイトでも、次のアップデートで順位が下がるリスクがあります。

例えば、過去に行われたGoogleのコアアルゴリズムアップデートでは、特定の業界(健康や金融領域など)で大規模な順位変動が発生しました。このようなリスクに備え、SEO担当者は定期的にサイトを見直し、最新のガイドラインに従って最適化を続ける必要があります。

キーワードや領域によっては競合性や上位化の難易度が高い

特定のキーワードや業界では、競合が非常に多く、上位表示を狙うことが難しい場合があります。特に、競争が激しい業界では、大手企業や長期間にわたってSEO施策を行ってきたサイトが上位を独占していることが多いため、新規参入者にとっては上位表示までに多くの労力と時間が必要となります。

例えば、「保険」「不動産」など、商業価値の高いキーワードでは、大手企業が積極的にSEOや広告戦略を展開しているため、新しいサイトが上位に食い込むのは難しい可能性が高いです。そのため、競争が激しい分野では、SEOの戦略的な施策が求められます。

認知拡大のため露出には向いていない

SEOマーケティングは、どこまでいっても「検索」というユーザーの能動的なアクションに依存するため、認知拡大を目的とした露出にはあまり向いていません。特に、新しい商品やサービスを市場に投入する際には、まだ知られていない段階でユーザーに検索される可能性が低いため、SEOだけでは効果的に認知を広げることが難しいです。

例えば、テレビCMやSNS広告など、幅広い層に一度にアプローチできる手法と異なり、SEOは既にニーズを持っているユーザーに対して強い効果を発揮します。そのため、認知度を高めるためには他のマーケティング手法と組み合わせることが必要です。

SEO以外のWebマーケティング施策

SEO以外のWebマーケティング施策としては以下のようなものが挙げられます。

  • コンテンツマーケティング
  • リスティング広告
  • ディスプレイ広告
  • アフィリエイト広告
  • リターゲティング・リマーケティング広告
  • SNS広告
  • SNS運用

ここでは、これらの施策におけるメリットとデメリットとともに概要を紹介します。Webマーケティング全体におけるSEOの役割を理解するためにも、ぜひ他の施策についても頭に入れておきましょう。

コンテンツマーケティング

コンテンツマーケティングとは、ユーザーによって有益なコンテンツ(情報)を提供することを通じて、企業とユーザーの関係性を構築し、商品・サービスの購買やファン化につなげる手法です。

コンテンツSEOもコンテンツマーケティングの一種と言えますが、それ以外に動画、ホワイトペーパー、メールマガジン、セミナーなども該当します。

<コンテンツマーケティングのメリット>

  • 広告色が少なく信頼感醸成につながる
  • やり方によっては費用を抑えられる
  • 作成したコンテンツが資産になる

<コンテンツマーケティングのデメリット>

  • コンテンツ作成に時間と労力がかかる
  • 効果が出るまでに時間がかかる
  • 継続的に取り組む必要がある

コンテンツマーケティングについて詳しくは以下のページで解説しています。
コンテンツマーケティングとは?意味や手法、メリット、実践ポイントを解説

リスティング広告

リスティング広告は、広告費を払って検索結果にWebサイトを掲載する広告手法です。検索連動型広告とも言います。

検索結果に出るという点ではSEOと同じですが、リスティング広告は広告がクリックされる度に費用がかかります。キーワードAは1クリック50円だが、キーワードBは1クリック1000円というように、クリック単価にはかなり幅があり、その相場は同じキーワードで出稿する競合とのオークション結果や、自社のランディングページの質などによって変わります。

リスティング広告を説明する図

<リスティング広告のメリット>

  • 今すぐ客(ニーズが顕在している層)の流入が見込める
  • すぐに効果が出る
  • 少額から始められる

<リスティング広告のデメリット>

  • キーワードによっては費用対効果が悪い
  • 運用の専門知識が必要
  • 自然検索と比べて忌避するユーザーが一定数いる

リスティング広告について詳しくは以下のページで紹介しています。
リスティング広告のメリット・デメリットとは?仕組みや基礎まで解説

ディスプレイ広告

ディスプレイ広告は、Webサイトやアプリの広告枠に画像・動画・テキストといったフォーマットで表示される広告です。ユーザーのWeb閲覧履歴や購買履歴などを元に豊富なターゲティングが用意されており、潜在層から顕在層まで幅広いユーザーにアプローチすることができます。

ディスプレイ広告の説明

<ディスプレイ広告のメリット>

  • 年齢、性別、興味関心などでターゲティングができる
  • ビジュアル(画像や動画)での訴求ができる
  • 少額から始められる

<ディスプレイ広告のデメリット>

  • 運用の専門知識が必要
  • 自然検索やリスティングよりはコンバージョン率が低い

アフィリエイト広告

アフィリエイト広告は、広告主が外部のWebサイトに自社サイトへのリンクを貼ってもらい、その後コンバージョンを達成した場合にのみ、外部サイト運営者へ費用(報酬)を支払う広告手法です。成果報酬型広告とも言います。

広告主とWebサイト運営者の間にはASPと呼ばれる事業者が入り、アフィリエイトリンクの発行やコンバージョンの管理、報酬のやりとりなどを仲介します。

アフィリエイト広告の仕組みを説明する図

<アフィリエイト広告のメリット>

  • コンバージョンに対する費用対効果が高い
  • 自社でコンテンツを作成する手間が省ける
  • 質の良いコンテンツであれば自社への信頼感が高まる

<アフィリエイト広告のデメリット>

  • 成果が出るまでに時間がかかる
  • 訴求の内容がコントロールできない
  • 固定費用(初期費用、月額費用、ASPへの手数料など)がかかる

リターゲティング・リマーケティング広告

リターゲティング・リマーケティング広告は、一度自社のWebサイトを訪れたユーザーに対して、再度ディスプレイ広告を表示させる広告手法です。

一度サイトを訪れたということは少なからず自社商材に興味・関心があるという前提のもと、思い出してもらうきっかけを作ることで、再訪を促します。

<リターゲティング・リマーケティング広告のメリット>

  • クリック率・コンバージョン率が高い
  • 機会損失(関心があったのにコンバージョンしなかった)を減らせる

<リターゲティング・リマーケティング広告のデメリット>

  • しつこいリターゲティングを嫌がるユーザーが一定数いる
  • タグ設置なども含めた運用の手間がかかる

SNS広告

SNS広告は、Twitter・Instagram・Facebook・LINEといったソーシャルメディアにおいて配信する広告です。

テキストだけでなく画像、動画、ストーリーズなどクリエイティブ面においては様々な工夫ができます。またディスプレイ広告よりも精度高くターゲティングできることも特徴です。

▼Instagram広告

SNS広告
の例

<SNS広告のメリット>

  • 年齢、性別、興味関心などでターゲティングが出来る
  • ビジュアル(画像や動画)での訴求ができる
  • 拡散されるとかけた広告費以上の効果が得られる

<SNS広告のデメリット>

  • シニア層などアプローチしづらいターゲットがいる
  • 炎上のリスクがある

SNS運用

SNS運用は、自社のSNSアカウントにおいて広告ではなく一般の投稿でブランディングをしていく手法です。

近年、企業がSNSアカウントを開設し、積極的に投稿を行ってユーザーとのコミュニケーションをとるケースが増えています。「いいね」や「コメント」が行えるSNSならではの施策であり、認知拡大やブランディングに大きく寄与する施策とも言えるでしょう。

▼Twitterアカウントの運用

SNS運用の例

<SNS運用のメリット>

  • 無料からでも始められる
  • ファンを作り、ブランディングに繋がる
  • 拡散されると認知拡大に繋がる

<SNS運用のデメリット>

  • 投稿の内容を考えるなど運用の手間がかかる
  • 炎上のリスクがある

SNS運用について詳しくは以下のページでご紹介しています。
成果につながる企業のSNS運用とは?運用体制・ルールと成功事例から戦略を学ぶ

SEOマーケティングに取り組む際に役立つサイト

自社でSEOマーケティングに取り組む際にSEOに関する知識を深めたり、最新情報をキャッチアップするのに役立つおすすめのサイトをご紹介します。

Google 検索セントラル

Google 検索セントラル(旧ウェブマスター向けガイドライン)は、Googleが公式に提供しているSEOに関する情報サイトです。検索アルゴリズムのガイドラインや最新のアップデート情報、技術的な最適化方法が網羅されており、Googleの意図やルールを正確に把握するのにおすすめです。

各施策のベストプラクティスなども解説されているため、SEO担当者にとって信頼できる一次情報として欠かせないサイトです。公式情報なので、SEOの基本から最新のトレンドまで幅広く学べます。

Google検索セントラルはこちら

海外SEO情報ブログ

「海外SEO情報ブログ」は、国内外のSEO情報を日本語でわかりやすく解説しているブログです。運営者でSEOの専門家である鈴木謙一さんが海外の最新SEO情報やGoogleのアップデート内容をいち早く紹介しており、特に海外のSEOトレンドをキャッチアップしたい方におすすめです。

Googleのコアアップデートの解説や、新たに導入されたアルゴリズムの影響について、具体的なデータや事例を交えながら解説しているため、SEOの実践的な知識が深まります。ほぼ毎日更新されるためチェックしてみてください。

海外SEO情報ブログはこちら

Keywordmap Academy

当サイト「Keywordmap Academy」も、SEOやコンテンツマーケティングに関する知識を無料で学べるサイトです。SEOに関する総合的な調査ができるツールKeywordmapを提供する株式会社CINCが運営しており、SEOやWebマーケティングに関するコンテンツがあります。

SEOの基礎について学びたい方はぜひチェックしてみてください。

Keywordmap Academyはこちら

SEO研究チャンネル

SEO研究チャンネルは株式会社CINCの副社長である平が運営しているSEOに関するYouTubeチャンネルです。アルゴリズムの速報解説や、SEOの疑問について動画で解説しています。

初心者の方から中級者の方まで実践的な内容を発信していますので、SEO担当者は参考になることでしょう。

SEO研究チャンネルはこちら

ナイルのSEO相談室

「ナイルのSEO相談室」は、SEOやデジタルマーケティングに関する実践的な知識を学べるサイトです。運営しているナイル株式会社は、長年SEO支援を行っており、記事内では相談事例やノウハウを多く紹介しています。特に、中小企業や個人事業主向けのアドバイスが充実しており、初めてSEOに取り組む方にも参考になる内容です。

「SEOの基本施策」や「内部対策と外部対策」など、SEOのさまざまなテーマについての解説記事が豊富です。実際の事例を交えた解説が多く、具体的な施策に取り組む際の参考になります。

ナイルのSEO相談室はこちら

PINTO! (ピント)

「PINTO!」は、PLAN-B株式会社が運営するコンテンツマーケティングやSEOに関する幅広い情報を提供するメディアです。SEO対策の具体的な方法や、コンテンツ制作における考え方、マーケティング全般のトレンドまで、包括的な情報を得ることができます。SEOだけでなく、マーケティング全体を理解する上でも役立つサイトです。

PINTO!はこちら

SEOマーケティングに関するよくある質問

マーケティングの一環としてSEOを始める際、あるいは進めている最中によく挙げられる質問とその回答について紹介します。

SEOマーケティングにかかる費用の目安は?

SEOマーケティングにかかる費用は施策やサイト規模によっても異なりますが、おおよその目安は以下の通りです。

サービス名 費用概要
SEOコンサルティング10万円~100万円(月額)SEO施策を中心に、Webサイト集客に関する総合的なアドバイス、および一部の業務を実施
コンテンツSEO数千円~10万円/1本(記事)記事構成案の作成、記事の執筆、リライトのすべて、あるいは一部を担当
SEO内部対策10万円~100万円(月額)  既存のWebページ、あるいはWebサイト全体を検索エンジンに適切に評価してもらうための施策の実施
SEO外部対策1万円~20万円他者からの高評価を獲得し、検索エンジンからの評価を高める施策

SEOにかかる費用の詳細は以下の記事も合わせてご確認ください。

SEOマーケティングとSEM、MEOの違いは?

SEOマーケティング、SEM、MEOは、似ていますが、それぞれ異なる特性を持つマーケティング手法です。SEOマーケティングは、検索エンジン最適化を通じてオーガニック検索結果での上位表示を目指す方法です。

対して、SEM(Search Engine Marketing)は、リスティング広告を含む検索エンジン全般を活用したマーケティング手法のことを指します。SEOはその一部と考えられます。

また、MEO(Map Engine Optimization)は、特にローカルビジネス向けに地図情報の最適化を行う手法です。Googleマップなどの地図検索で自社の店舗やサービスを上位に表示させるための取り組みが中心です。

生成AIで制作したコンテンツはSEOに効果がある?

生成AIを活用して制作されたコンテンツは、SEOにおいても一定の効果を発揮すると考えられます。ただし、生成AIは、大量の情報をもとにコンテンツを効率的に生成できますが、ユーザーのニーズや検索エンジンのガイドラインに即していない場合、SEO効果が得られないこともあります。

例えば、AIによって生成されたコンテンツが独自性に欠けていたり、誤情報を含んでいたりすると、検索エンジンの評価を下げるリスクがあります。そのため、AIを活用する際は、必ず専門家の監修や編集を行い、品質を確保することが求められます。

正しい使い方をすれば、AIと人間の知見を組み合わせることで、効率的にSEOコンテンツを制作できることでしょう。

SEOマーケティングに向いている業界は?

SEOに比較的向いているとされるのは、以下のような企業です。

  • 商材の購入までの検討期間が長い
  • 商圏が広く限定的ではない
  • 顧客の検索ニーズがある

商材の購入までの検討期間が長い

商材の購入までの検討期間が長いと、ユーザーは情報収集のために複数回検索を使うため、SEOとの相性が良いと考えられます。

検討期間の短い消費財や食品などは、買おうと思い立ってから実際に購入するまでが非常に早いため、検索行動は取られにくい傾向にあります。一方でBtoBの商材や、BtoCであっても高単価なもの・購買ハードルの高いものは購入の意思決定を慎重に行う傾向にあるため、多くの場合その検討プロセスにおいて検索行動が発生します。つまり、その検索行動に対して、いかに自社のWebサイトを訪れてもらうかということが鍵になります。

商圏が広く限定的ではない

商圏が広く多くの人をターゲットにできる商材の場合もSEOに向いています。ターゲットの範囲が広いということはそれだけ類似商品も多く比較検討の余地があるため、ユーザーは検索行動で情報収集をすることでしょう。

逆に限られた場所でしか販売していないなどターゲットが限定されてしまう商材は、情報収集の余地があまり無いため、SEO対策から得られる恩恵が小さいと考えられます。

ターゲットの検索ニーズがある

ターゲットの検索ニーズがあるかどうかもひとつの判断基準です。専門的であったりニッチな情報を扱う商材の場合、検索ボリュームが非常に少ない可能性があり、SEOで大きな効果を出しづらい傾向にあります。

SEOで成果を出すためのポイントとは

SEO対策で成果を出すために押さえておくべきポイントを3つ紹介します。(逆を言えば、これらを満たしていないと、なかなか成果に結びつかないです。)

  1. 集客するターゲットを明確にする
  2. SEOを運用する体制の構築
  3. 効果測定を行う

集客するターゲットを明確にする

自社のWebサイトに集客したいターゲットを明確にした上でSEOに取り組みましょう。

ターゲット像が具体的であればあるほどコンテンツは作りやすいです。当然、ターゲットのニーズを満たしやすくなるため、コンテンツの品質が上がり、検索エンジンにも評価されやすくなります。逆に「40代女性」といったデモグラフィックレベルの粗いターゲット設定だと、どういったコンテンツを作れば良いのかあまり見当がつきません。

検索は何かについて「知りたい」欲求を満たす場であることを踏まえると、「どんなことに関心があるのか」という具体的なレベルまでターゲット像を落とし込むのがベストです。

SEOを運用する体制の構築

SEOはWebマーケティングにおいて大きな成果を得られるため優先度の高い施策ですが、幅広く労力のかかる施策でもあります。一人でできる範囲には限界があるため、体制構築から始める必要があります。

まず施策を社内で完結させる「インハウスSEO」か、専門のパートナーに委託する「外注」のどちらで推進していくかを決めましょう。それぞれのメリットとデメリットは以下の通りです。

インハウスSEO外注
メリット費用が抑えられる社内にノウハウを蓄積できるコミュニケーションが円滑社内の稼働を抑えられる専門知識がなくてもSEOが実施できる
デメリット工数がかかる施策によっては専門知識が必要外注費用がかかる社内のノウハウがたまりにくいパートナーによってはコミュニケーションのロスが生じる

インハウスと外注の費用相場やパートナー会社の選び方などについて、詳しくは以下のページで紹介しています。
SEO対策にかかる費用はどれくらい?外注と内製の平均相場と業務内容について

効果測定を行う

SEOを実践する場合、効果は出ているのか、出ているとしたらどのような効果があったのかを具体的に把握していくことが必要不可欠です。そうすることで、施策の改善やより良いコンテンツを作っていくことに繋がります。

検索順位はもちろんのこと、クリック数やコンバージョン率(CVR)、滞在時間、といったサイト流入前後の動きを総合的に見ることで、よりよいSEO対策を行うための改善策を導けるだけでなく、SEO対策が自社の事業に貢献しているかを正しく評価することができます。

SEOの効果において計測すべき指標、やり方や手順、必要になるツールなどについては以下のページで詳しく解説していますので、あわせて参考にしてみてください。
SEOの効果測定とは?やり方や分析すべき重要指標、活用できるツールを紹介

まとめ

マーケティングにおけるSEOの種類や重要性、推進のポイントなどについて紹介しました。SEOには以下の3つの種類があり、どれも並行して取り組んでいくことが重要です。

  • 内部対策
  • コンテンツ対策
  • 外部対策

SEOを実施する際には、以下のポイントに気をつけましょう。

  • 集客するターゲットを明確にする
  • SEOを運用する体制の構築
  • 効果測定を行う

またSEOに向いているとされるのは以下の特徴を持つ企業です。

  • 商材の購入までの検討期間が長い
  • 商圏が広く限定的ではない
  • 顧客の検索ニーズがある

後半で紹介したSEO以外のWebマーケティング施策も含め、自社にとって最適な手法を検討し、実施していきましょう。

この記事を書いたライター
Keywordmap編集部
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