Twitterキャンペーンの事例5選を分析してみた!種類別に成功の法則を解説

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SNSマーケティング

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twitterキャンペーン

Twitterを活用した企業のキャンペーン施策によるプロモーションが当たり前となりつつある昨今、そのキャンペーンの運用モデルも多岐にわたります。一見、Twitter運用の中でも最もフォロワーを増やしやすいと思われているキャンペーン系ツイート。しかし、設計を誤ると増えたフォロワーが定着せず、暫くするとフォロワー数がキャンペーン前の水準に戻ってしまうというのも珍しい話ではありません。

今回は、そんなTwitterキャンペーンにおける成功モデルを事例形式で紹介しつつ、キャンペーンの実施手順と運用時に押さえるべきポイントを徹底的に解説します。

目次

Twitterキャンペーンとは

Twitterにおけるキャンペーンとは、キャンペーンを主催するTwitterアカウントのフォローや投稿のリツイート、あるいは指定された内容のツイートやハッシュタグを付けた投稿を行ったユーザーに対し、プレゼントを提供するようなイベント・懸賞を指します。

なお、プレゼントは漏れなく提供される場合もあれば、抽選で提供される場合もあります。長期間行われることは少なく、数日間から数週間というスパンで展開されるのが一般的です。

さて、では企業は何のためにTwitterキャンペーンを行うのでしょうか。
その目的はいったい何でしょうか。Twitterキャンペーンから得られるメリットに焦点を当てて解説します。

Twitterキャンペーンのメリット

Twitterでキャンペーンを展開することのメリット(目的)は、おもに以下の4点になります。

  • ブランディング
  • 商品・サービスの認知度獲得
  • 売上増加
  • フォロワーの獲得

これらのメリットは、Twitterの特性、すなわちユーザー数の多さや情報拡散性の高さによって裏打ちされています。たとえば、ユーザーにフォロー&リツイート(RT)を課すようなキャンペーンの場合、キャンペーンツイートが拡散されればされるほど、認知度獲得やフォロワー獲得に大きな効果が期待できます。

(ただし、キャンペーンの効果を最大化させるためには、ツイートコンテンツの質が高く、プレゼントが魅力的である必要があります。)

Twitterキャンペーンの種類

Twitterのキャンペーンには、大きくわけて下記2種類が存在します。

  • 通常キャンペーン:フォローやリツイート後、参加者の集計の後抽選当選者を発表するキャンペーン方式
  • インスタントウィン:キャンペーン参加後、すぐに当選報告が出るキャンペーン方式

具体的な事例については、後ほど解説します。

通常キャンペーン

通常キャンペーンは、ユーザーによるフォローやリツイートといったアクションののち、参加者の集計・抽選を経て当選者を発表するキャンペーン方式です。

具体的に下記の行動を促すキャンペーンが主流です。

フォロー&リツートキャンペーン

フォローとリツイートが参加の条件である、最も主流なキャンペーンです。

自社商材の認知拡大、及びファンの獲得につながる方式になります。

ユーザーが口コミ投稿などを行う必要がなく、誰でも気軽に参加できる方式です。

フォロー&ハッシュタグ付き投稿キャンペーン

フォローと指定のハッシュタグ付き投稿を行うことが参加の条件であるキャンペーンです。

ハッシュタグ付き投稿を条件にすることで、自社商材に対するツイート(UGC)を創出させることができます。

口コミ・評判を収集する目的でも活用されているTwitterにおいて、自社に対するポジティブなツイートが増えるというメリットがあり、二次・三次拡散に期待することができます。

引用リツイート&ハッシュタグ付き投稿キャンペーン

キャンペーン投稿の引用リツイート、加えて指定のハッシュタグ付きツイートの投稿を参加の条件とするキャンペーン方式です。

1ユーザーが2ツイート以上投稿することが必要になるため、上記の「フォロー&ハッシュタグ付き投稿キャンペーン」よりもさらに、UGCの創出が見込めます。

ただ、2ツイート投稿することはユーザーにとって手間になるため、参加障壁の高いキャンペーン施策といえます。

インスタントウィン

キャンペーン参加時にその場で当落が決定するキャンペーンです。

一般的にリプライやDMで当落通知が行われるため、通常キャンペーンよりも気軽に参加できることが特徴です。

下記のような、カンバセーショナルカードを用いて参加しやすい設計にしている事例が多く見受けられます。

(※当該キャンペーンはすでに終了しています。)

詳しくは以下の記事で解説していますので、興味のある方はあわせて参考にしてみてください。
Twitterのインスタントウィンとは?キャンペーンのやり方やツール、事例を徹底解説

2種類のTwitterキャンペーンの役割について

この2種類のキャンペーンタイプは、目的に応じて様々なモデルのTwitterキャンペーンが実施されている状況です。下図のマトリクスをご覧ください。

twitterキャンペーン

Twitterキャンペーンというと、先ほども述べた通りフォロー&リツイートキャンペーンばかりに目が行きがちですが、プロモーションの目的や自社サービスとの親和性を考慮しつつ、手法を使い分けることが重要です。

とにかくキャンペーンの参加者を増やして「商品・サービスの認知を最大化」したいのであれば、ハッシュタグを付けるようなインスタントウィンキャンペーンが向いています。一方でフォロワーを増やしながらも、ブランディングを加速させたいのであれば、あえて参加ハードルをあげて展開するフォロー&リツイートのキャンペーンが効果的でしょう。

⇒実際のTwitterキャンペーンの成功事例をみてみる

Twitterキャンペーンの実施手順

Twitterキャンペーンのやり方・実施手順について解説する前に、前提について軽く触れておきます。

プレゼントの魅力(誰でも当たる、あるいは非常に高価であるなど)が凄まじければ、戦略なしでキャンペーンを打っても、それなりの効果が見込めるでしょう。しかしながら、戦略を練らないとKPIが決まらないため、キャンペーン終了後に効果測定ができません。効果測定ができないと、何が成功要因だったのか分からないため、次もなんとなく戦略なしでキャンペーンを打つことになります。

何がどういうふうに成功しているのかわからない、費用対効果が見えない、企業としてそんなキャンペーンをいつまでも続けることはきっとできないでしょう。

キャンペーン施策を長期で活用したいのであれば、はじめからしっかりとキャンペーン設計を作り込むことが肝心です。Twitterキャンペーンは、おもに以下のステップと注意点を守って設計・実施していくことをお勧めします。

  • 目的とターゲットを決める
  • キャンペーンの種類を決める
  • KPIを設定する
  • ツイートコンテンツの作成
  • キャンペーンの実施
  • 当選者選定
  • 効果測定
  • Twitterキャンペーンの注意点

目的とターゲットを決める

Twitterキャンペーンを打つ目的とターゲットを定めます。
冒頭で述べた以下4つが代表的な目的になりますので、参考にしてみて下さい。

  • ブランディング
  • 商品・サービスの認知度獲得
  • 売上増加
  • フォロワーの獲得

目的が定まったら、「誰に届けたいか」というターゲットを決定します。

分かりやすい例を上げると、高価格帯化粧品・コスメのプレゼントキャンペーンであれば、20代後半~40代の女性層へ商品・ブランドの認知を広げる、といったイメージです。男性なのか女性なのか、どの年代なのか、どんな生活スタイルなのか、どのような趣向をもっているのか、などいわゆるペルソナを組み立ててターゲットにしましょう。

この作業を徹底的に行わないと、キャンペーンの種類やツイートのクリエイティブ(テキストや画像)の方向性が決まらなかったり、たとえば広告でツイートを宣伝する際のターゲティングの精度を挙げることもできません。

キャンペーンで成果を出すためには、必ず目的とターゲットを明確にしてください。(※なお、目的はキャンペーンでプレゼントする商品・サービスと並行して決めるのが適切です。)

キャンペーンの種類を決める

ターゲットや目的に合わせて、キャンペーンの種類を選択します。

フォロワーを増やしたいという目的がある場合、フォロー&リツイートのキャンペーンが絶大な効果を発揮します。

あるいは、ハッシュタグの出現数を増加させて、Twitter全体で商品の話題(UGC)を増やしたい=商品・ブランドの認知を拡大したいというケースにおいては、ハッシュタグやカンバセーションボタン(カンバセーショナルカード)を活用したキャンペーンが向いています。

下記では、様々なパターンのキャンペーン成功事例を紹介しているので参考にしてみてください。

KPIを設定する

キャンペーン施策の効果を測定するためにKPIを設けます。これはキャンペーンの成否に関わらず、次の施策の大切な改善材料になります。

KPIは以下を参考にしてみてください。

目的KPI
認知拡大リーチ数、インプレッション数
サイト送客・売上インプレッション数、リンククリック数
フォロワー獲得増加フォロワー数、プロフィールクリック数、フォロー率
ブランディングエンゲージメント数/率、リツイート数、ハッシュタグ利用数

ツイートコンテンツを作成する

キャンペーンのクリエイティブ(テキストや画像など)である、ツイートの作成していきます。

念頭に置くべきは、ターゲットや目的に合わせたクリエイティブを作ることです。パッと見て「ターゲットユーザー」にメッセージやインパクトが伝わるクリエイティブの作成や、画像だけでなく、動画を利用するなど、目的に合わせてユーザーに最も届きやすいと考えられるコンテンツを用意してください。

キャンペーンに限らず、広告用などのクリエイティブを作る際のポイントをいくつ紹介します。

  • 目的・ターゲットが明確である
  • シンプルである
  • 何を目玉として訴求したいのか一目でわかる
  • メリットがわかる
  • ユーザーに促すアクションが明記してある
  • 数値として訴求している
  • 情報を盛り込みすぎない
  • プレゼント対象が明確になっている

キャンペーンの実施

キャンペーンを実施します。

大規模なキャンペーンでない場合、投稿直後の拡散が成果を大きく左右します。再現性が高い手法として、積極的な「いいね付与」があります。

数十から数百の拡散起点となるターゲットユーザーをリストアップしておき、キャンペーンの直前・直後に「いいね付与」を行います。「いいね」は相手に通知が飛ぶため、ターゲットユーザーが「いいね元」のアカウントを見にくる可能性が高く、そこで今まさにキャンペーンが実施されていることを知ってもらうことができるでしょう。

当選者の選定

あらかじめ定めておいた当選者数にあわせて、当選者を選んでいきます。

公平を期すためにランダムに抽選していくのが一般的であり重要なポイントです。一方で、企業としてはより大きな成果を得る目的で当選者を選ぶことも、また重要でしょう。後者の場合は、フォロワー数やこれまでの「いいね」付与数、ツイート数などを参考にして当選者を選ぶことで、当選者の拡散に期待することができます。

※なお、Keywordmap for SNSならランダム抽選や上記のような様々な指標から当選者を自動的に選ぶことが可能です。

効果測定

上記で設定したKPIに対する効果測定と同時に、「フォロワーの傾向分析」も行うことをお勧めします。

つまり、キャンペーンで新たに獲得したフォロワーが、自社のターゲットであるかどうかチェックします。かりにキャンペーンで増加したフォロワーが、単なる懸賞目的であり、ターゲットとはかけ離れていた場合、キャンペーン後にフォロワーの離脱率が高くなる傾向にあります。

逆説的に、フォロワーの離脱率が高い場合は、キャンペーン獲得フォロワーの属性がターゲットと乖離していたと考えられます。

Keywordmap for SNS:フォロワーの傾向分析

Twitterキャンーンを分析するKeywordmap for SNS

したがって、キャンペーンで獲得したフォロワーの属性を調べ、それがターゲットユーザーが多ければ次回も同様のキャンペーンを行い、少なければキャンペーン内容やクリエイティブを改善していく必要があるでしょう。

Twitterキャンペーンの注意点

実施手順の最後にTwitterキャンペーンの注意点について触れておきます。

キャンペーンを設計・実施する際は、以下のTwitter社が公開しているガイドラインに必ず目を通しておきましょう。最低限守らなければならないルールが明記されています。
キャンペーンの実施についてのガイドライン

また、キャンペーンのルールや詳細を明確に準備しておき、それらをツイートの本文、あるいは画像や動画などに明記することも忘れないように注意してください。フォローすべきアカウント名を含めてキャンペーンの応募方法を記載する他、当選した場合の商品受け取り方法などの記載が必要になることもあります。

Twitterキャンペーンの4つの設計ポイント

なんとなく感性でキャンペーンの内容を決めて実行しても、満足のいく結果になるというのごく稀です。

Twitterキャンペーンには、Twitterキャンペーンなりの踏むべき手順があり、意識しておかなければならないポイントがあり、それらを組み合わせた戦略を立てる必要があります。ポイントは以下の4つ。それぞれ見ていきましょう。

  • キャンペーン内容はターゲット属性と相性が良いか
  • 懸賞用アカウントへのリーチは有効なのか?
  • キャンペーン後のフォロワー定着までプランニングされているか
  • キャンペーンのKPI管理を明確にする

キャンペーン内容はターゲット属性と相性が良いか

不特定多数の消費者に対し情報発信が可能なTwitterキャンペーンで重要となるのが、「ターゲット顧客とキャンペーンの相性」となります。よく課題となるのが、懸賞キャンペーンを打ったはいいが、自社のターゲット顧客ではない層にリーチしてしまい、狙った効果が得られないパターンです。

懸賞キャンペーンを専門にTwitterを利用している「懸賞用アカウント」層なるものが一定数います(例えばプロフィールに「懸賞」という単語が入っているアカウント。あるいは「#懸賞」や「#プレゼント」を見かけたらクリックする層)。懸賞アカウント層は、当該キャンペーンが終了すると、フォローを解除する傾向にあるので、一次的に増えたフォロワーが急激に減るという推移が見られるようになります。

キャンペーンを打つ際は、この懸賞用アカウント層に一定数リーチしてしまうことを前提に考えていく必要あるでしょう。そのうえで、自社の商材に親和性の高い層を狙ってキャンペーンを打つことが求められます。

懸賞用アカウントへのリーチは有効なのか?

しかしながら、一方で「懸賞用アカウント」と呼ばれるコミュニティに対してリーチを狙っていく施策が挙げられます。上述したように一見、自社サービスへのロイヤルティの低い層に対するマーケティング施策のように思われがちですが、一定の条件下においては高い成果を期待することが可能となります。

以下のデータは、フォロー&RTキャンペーンを計画的に実施している某BtoC企業のフォロワーのプロフィール内容を分析したデータとなります。

Twitterキャンペーン事例
出典:Keywordmap for SNS

「懸賞」というキーワードを中心に、「20代」や「ママ」、「育児」といったキーワードが散見されます。実際に、プロフィールに「懸賞」というキーワードを含むフォロワーを調査すると、20~30代の女性が主要なフォロワー層となっていることが確認できます。

上記のようなプロフィール内に、「主婦」や「ママ」等のフレーズが含まれているフォロワー層が、自社サービスのターゲットのペルソナと合致する場合、非常に相性の良い施策であると言えます。

キャンペーン後のフォロワー定着までプランニングされているか

かりにキャンペーンでフォロワーが増えたとしましょう。しかし、その後フォロワーが定着しなければ、キャンペーンに要した費用や工数が無駄になってしまいます。この点が、Twitterキャンペーンの難易度が高いゆえんでしょう。キャンペーンが終了し、そのまま何の特別なアクションを起こさない状態が続くとフォロワー数のボトムラインが引きあがらなくなります。

では、キャンペーンの終了後、どんなアプローチを行うのが有効なのでしょうか。

必要なのは、定期的にキャンペーンを実施することです。フォロワー数を維持するには、続けざまにキャンペーンを打ち続けること求められます。キャンペーンで増加したフォロワーの特性に適したツイートコンテンツをプランニングして実施、フォロワーにアカウントの発信する情報の有益性を理解してもらうことが重要です。

キャンペーンのKPI管理を明確にする

Twitterキャンペーンの4つの目的ですが、大別すると二つに分けられます。ここでKPI設定も分かれてきます。上記で述べたKPI指標をさらに深掘ってみます。

  • マスマーケティング
    └商品・サービスの認知拡大、ブランド想起性の向上
  • CRM(カスタマーリレーションシップマネージメント)
    └顧客ロイヤルティ向上、LTVの向上

前者のマスマーケティングの目的で運用する場合は、インプレッション数を主軸にKPIを組み立てる必要があります。そのため、プロモーションツイートを展開する場合も、CPM(Cost Per Mille)のようなリーチ効率を測る指標の重要度が高くなります。

逆にCRM目的である場合は、フォロワー数主軸のKPI設計となるケースが多いです。フォロワーの獲得を獲得し、良質な情報やコンテンツを継続的に発信することは勿論、カスタマーサポートとしての役割を担うケースが多い運用となります。

また、フォロワー獲得のためにプロモーションツイートを活用する場合、CPF(Cost Per Follow=1フォロワー獲得辺りの費用)でKPIを計測するのが主流となります。

運用企業がTwitterをプロモーション媒体として捉えるのか、コミュニケーションチャネルとして捉えるのかによって、運用目的も大きく変わってくるので、最初の定義設計も非常に重要であると言えます。

Twitterキャンペーンの成功事例5選

さて、それでは上記の前提を基にしてTwitterキャンペーンの成功事例をいくつか挙げましょう。

一口にTwitterキャンペーンと言えど、その手法は多岐に渡るので様々なケーススタディを理解しておくことが大切です。また、以下に紹介するキャンペーンはKeywordmap for SNSというTwitter運用ツールによって分析していますので、そちらも併せて参考にしてみてください。

  1. Filmarks:フォロー・ハッシュタグ
  2. メルカリ:フォロー&リツイート・ハッシュタグ
  3. ちぼり:フォロー&引用リツイート・ハッシュタグ
  4. 原神(Genshin)公式:フォロー&引用リツイート(インスタントウィン)
  5. かっぱえびせん:フォロー&リツイート(インスタントウィン)
  6. ペプシ:フォロー・ハッシュタグ(インスタントウィン)
  7. Francfranc:インフルエンサータイアップ
  8. アイラップ:公式アカウントコラボ
  9. 森永乳業PARM(パルム):公式アカウントコラボ
  10. ローソン:オムニチャネル・OMO

(※当記事で紹介するキャンペーンはすべて終了しています。)

Filmarks:フォロー&ハッシュタグ

Filmarksは映画、ドラマの口コミ・レビューサイトで、Twitterを活用したマーケティング施策を成功させています。

【ポイント】

  • 既存フォロワーの属性に沿ったキャンペーンを展開
  • 大量のフォロワーを獲得
  • キャンペーン後、増加したフォロワーの属性に沿ったツイート&キャンペーンを展開
  • フォロワーの維持に成功

自社のフォロワー属性にしっかりと当てはまったオーソドックスなフォロー&RTキャンペーンを行った結果、シェア・拡散させることに成功。キャンペーンの結果、大量のフォロワーを獲得し、終了後には減少しがちなフォロワー数をしっかりと維持しています。

人気アイスクリームとタイアップしたキャンペーンでフォロワーを一気に獲得していました。

▼Filmarksのフォロワーの属性(Keywordmap for SNSのフォロワー分析機能)

twitterキャンペーン事例

上図のようなフォロワーの属性を考慮し、その後のコンテンツの親和性までプランニングされていました。興味深いのは、キャンペーン後も懸賞用アカウントが大きく減少していない点でしょうか。上述した懸賞用アカウントのサブ属性に沿ったツイートが功を奏したと考えられます。

メルカリ:フォロー&リツイート・ハッシュタグ

フリマアプリの最大手「メルカリ」は、有名な作家を起用したキャンペーンでフォロワーを一挙に獲得しています。メルカリというサービスとTwitterユーザーとの親和性の高さに着目した、戦略的な運用が特徴的です。

【ポイント】

  • 新規層へのアプローチ
  • 著名人を起用
  • 幅広い属性のフォロワーを獲得
  • CRMとして併用

メルカリにおけるTwitter運用の役割は、新機能のリリースやシステムトラブルなどアプリの最新情報を伝えるためでした。つまりCRMやカスタマーサポートとしての側面が強かったようです。

twitterキャンペーン事例

またCRMと並行してキャンペーンもコンスタントに打ってはいましたが、2020年4月末、「#メルカリのモノガタリ」として、2か月間にわたり伊坂幸太郎さんや又吉直樹さんなどの著名人がTwitter上で連載するという企画がスタートします。各作家の連載ツイートが、オーガニック+プロモツイートとして配信されました。なお、それぞれの連載ツイートは、1時間おきにリプライ形式で投稿され、UXを損なわないような設計がなされています。

伊坂幸太郎さん等、有名作家による連載ということで、フォロワーが爆発的に伸びます。その後、やや減少に転じたタイミングでフォロー&RTのプレゼントキャンペーンを開始。ふたたびフォロワー急増に転じているのが、上図からわかります。

Twitterキャンペーン事例

キャンペーン後のフォロワー属性を見ると、上図のように様々なユーザーが混在しているのも特徴的でしょう。社会人やママ、学生など幅広い層にフォローされている傾向にあります。またキャンペーンで増加した懸賞用アカウントが一定数残っている点は注目に値します。考え方によっては、新規にアプローチした層がメルカリ利用者になったため、懸賞用アカウントをはじめ、様々な属性のフォロワーが減少しにくくなっているのではないでしょうか。

結果として、一連のキャンペーンにより、増加フォロワー9万、RT数5万、いいね17万、インプレッション8.700万、エンゲージメント率10%という成果を挙げています※。

約9万のTwitterフォロワー増加と高エンゲージ獲得を実現!メルカリの「モノガタリ」成功の理由

ちぼり:フォロー&引用リツイート・ハッシュタグ

株式会社ちぼりホールディングスは「赤い帽子」というお菓子ブランドを提供している企業です。

当社はTwitter上で、プレゼントキャンペーンを活用した認知拡大に成功しました。

ただフォロー&リツイートを促すだけでなく、独自のハッシュタグを使ったツイートをすることを参加条件としている点が特徴です。

【ポイント】

  • 独自のハッシュタグにより、顧客の声を収集
  • 定期的に実施
  • ユーザーの関心を引くクリエイティブの作成

結果として、認知の拡大だけでなく、顧客の生の声を収集することに成功しました。

▼ちぼりホールディングスのTwitter運用における取り組みについて、詳しく知りたい方はこちら

Twitter運用開始1か月で9,000フォロワー獲得!老舗お菓子メーカーの新たな挑戦

原神(Genshin)公式:フォロー&リツイート(インスタントウィン)

原神(Genshin)というゲームのTwitterアカウントでは、週に1回ほどのペースでアマゾンギフト券を特典にしたキャンペーンを定期的に実施しています。

応募条件はアカウントフォロー&キャンペーン投稿のリツイート。

抽選方法はインスタントウィンと、ユーザーの手軽さ、認知拡大を意図したキャンペーンといえます。

【ポイント】

  • ユーザーが応募しやすい「インスタントウィン」を採用
  • 短いスパンで定期的に実施
  • フォロワー数が常に右肩上がりで推移している

結果として、下のグラフが示しているように、フォロワーが右肩上がりで推移しています。

かっぱえびせん:フォロー&リツイート(インスタントウィン)

お菓子の「かっぱえびせん」のTwitterアカウントでは、年越しの時期に合わせた独自のハッシュタグの活用、及びフォロー&リツイートを参加条件としたキャンペーンを実施することで、認知拡大に成功しました。

【ポイント】

  • 独自のハッシュタグの活用
  • ユーザーが応募しやすい「インスタントウィン」を採用
  • GIFを活用するなど、訴求の強いクリエイティブを用意

また、抽選方法もインスタントウィンを採用し、ユーザーが参加しやすいキャンペーン設計となっていたことが成功の要因だと考えられます。

ペプシ:フォロー・ハッシュタグ(インスタントウィン)

twitterキャンペーン事例

毎日ペプシ一本分に相当するLINEポイントが、その場で贈られるインスタントウィン式の抽選キャンペーン。ペプシの公式アカウントをフォローし、サッカー元日本代表の本田圭佑氏とじゃんけんを行い、勝てば抽選を受けられるというもの。
2019年の4月に初実施され、バズが発生。当時は、16万名にコンビニで交換できる無料クーポンが贈られるかたちでしたが、2020年においてはLINEポイントとなっています。

【ポイント】

  • 再現性のあるバズキャンペーン
  • インタラクティブなゲーム性のあるコンテンツ
  • 気軽さ
  • インターネットミーム化

トレンドに近しいレベルでシェア・拡散されたため、Twitterを利用している方ならほとんどの人がこのキャンペーンをご存じなのではないでしょうか。本田圭佑氏のキャラクター性とじゃんけん勝負後に流れるユニークな動画が相まって、ある種のインターネットミームと化すほどの人気になりました。

ただフォローする、あるいはただリツイートするというだけでなく、ユーザー側が参加して勝負するというインタラクティブ(相互的)なコンテンツが特徴です。抽選に漏れても、キャンペーン期間中であれば毎日勝負可能な点もポイントでしょう。単純接触効果の最大化が見込めます。

そもそも2019年に一度バズっているため、再現性のあるキャンペーンとして定期的に実施できるというのは、マーケティング的に問答無用の最適解だといえるでしょう。2020年においては5月と7月に実施され、どちらの期間においても大量のフォロワーを獲得しています。減少したタイミングで再現性のあるキャンペーンを打つ戦略だと考えられます。

Francfranc:インフルエンサータイアップ

家具やインテリア、雑貨の販売を行うFrancfrancも、戦略的なTwitterキャンペーンを行っています。

【ポイント】

  • アイドルグループとのタイアップキャンペーン
  • キャンペーン前の予告ツイートでフォロワー獲得
  • キャンペーンツイートでさらにフォロワーが増加
  • アイドルグループのフォロワー属性とFrancfrancの商品属性が親和性が高くフォロワーが定着

FrancfrancのTwitterキャンペーンの特徴は、その戦略性の高さでしょうか。
キャンペーン前に自社フォロワーの属性を分析・調査し、どのようなコラボレーションが最適なのか導き出したのだと思われます。結果、アイドルグループが起用されています。

Twitterキャンペーン事例

上図のリプ欄にもあるように、アイドルグループのファンとFrancfrancの商品属性に親和性があることがわかります。
キャンペーンによって増加したフォロワーの属性を見ても、類似していると考えられる属性を持ったフォロワーが減少していないことが見て取れます。フォロワーが定着していると考えてもよいでしょう。

Francfrancのフォロワー属性

Twitterキャンペーン事例

また、事前にアイドルグループとのタイアップを予告するツイートも効果を発揮しています。以下図のように、その時点でシェア・拡散が起こりフォロワーが急激に増加、その後、キャンペーンが始まると、さらにフォロワー数が激増しました。

キャンペーン後は、「#Francfrancのある生活」というハッシュタグをつけた従来の商品紹介ツイートを繰り返し行っていますが、キャンペーンで獲得したフォロワーが一気に減少するという事象は起こらず、しっかりと定着しています。

自社商材がアイドルグループのファンと親和性が高いことを見抜いたうえでの秀逸なキャンペーンだといえるでしょう。

アイラップ:公式アカウントコラボ

岩谷マテリアル株式会社が製造・販売しているポリ袋『アイラップ』は、Twitterマーケティングを積極的に取り入れており、現在(2020/10)までに12万フォロワーを獲得しています。キャンペーンもたびたび実施しており、その都度、シェア・拡散が広がり、フォロワー増加施策になっているように見受けられます。

【ポイント】

  • 公式アカウント同士のタイアップキャンペーン
  • 定期的に実施
  • 懸賞用アカウントの定着(製品との相性)

アイラップのキャンペーンの特徴として、他社の公式アカウントとのコラボレーションが挙げられます。アイラップのアカウントと、コラボ先のアカウントをフォローしてリツイートするキャンペーンで、抽選で両社の商品が当たるというものです。

この定期的なキャンペーンにより、フォロワーは減少することなく右肩上がりで増え続けています。

一方で気になるのが、フォロワーの属性です。
短いスパンで定期的にキャンペーンを実施しているため懸賞用アカウントがかなり残っている印象でしょうか。以下図参照。

Twitterキャンペーン事例

一見すると、これではキャンペーンの目的に貢献しないように思われます。しかし上述した通り、懸賞用アカウントの主な構成アカウントは「20代」や「30代」の子育てをしているママや主婦、女性が中心です。つまり、アイラップ商品である「ポリ袋」、言い換えれば「生活必需品」との相性は非常に良いといえます。

つまり、定期的にキャンペーンを打つことで懸賞用アカウントばかりが増加しても、そここそがアイラップのターゲットだと考えられるため、何ら目的から外れているわけではないのです。認知度向上はもちろんのこと、単純接触効果によるブランディングや売上増加へ寄与しているものと思われます。

製品とそれを利用する層、コラボ先(ママ・主婦層に喜ばれる食品関係が多い)などから総合的にキャンペーン戦略を立てている見事な運用だといえます。

森永乳業PARM(パルム):公式アカウントコラボ

森永乳業の商品「パルム」のアカウントでは、yogibo社とのコラボキャンペーンによって、フォロワーを急激に増加させました。

以下の図では、キャンペーンを実施した10月23日のタイミングでフォロワーが急増していることがわかります。

【ポイント】

  • 公式アカウント同士のタイアップキャンペーン
  • 話題性のある特別商品の企画
  • 指定のハッシュタグ投稿を促し、口コミも収集

また パルムヨギボーというコラボ商品についての予告ツイートと掛け合わせることで、さらに大きな反響につなげました。

ローソン:オムニチャネル・OMO

オンラインからオフラインへ消費者を導くOMO(Online Merges with Offline)およびO2O(Online to Offline)施策をTwitterキャンペーンに落とし込んでいるのがローソンです。

キャンペーンはローソンのオリジナル商品であるLチキやカフェラテ、スイーツなどをフォロー&RTの抽選を経てプレゼントする一般的なものです。注目すべきは、認知度やブランディングというよりも、まさにO2Oということで、無料引換券でローソン実店舗へ誘導している点でしょうか。

【ポイント】

  • OMO、O2O
  • 高頻度でキャンペーン実施
  • 幅広いフォロワー層

ローソンのTwitterキャンペーンの特徴はなんといっても頻度でしょう。
毎日のように何かしらのキャンペーンが走っていて、ユーザーはいつでも参加できるという状態になっています。そのため、シェア・拡散の広がりも凄まじく、当然、フォロワー数、新規フォロワー数ともに膨大です。

また、ローソン公式アカウントをフォローしているユーザーは幅広く、ある特定の層というよりは、Twitterユーザー全体をまんべんなくターゲットにしている様子が見て取れます。

フォロワーのステータスも良好です。最終投稿日が24時間以内というアクティブかつ、千から10万ツイートしているユーザーが多く、シェア・拡散効果が高い傾向にあります。

キャンペーンを高頻度で実施できる体力があり、商材が安価で身近なものである場合、ローソンのようなO2O戦略が非常に大きな成果をもたらすことがわかります。

まとめ:フォロワーの量×質が「アカウントの媒体価値」となる

一方で、Twitterキャンペーンは最適な施策設計無く実施してしまうと、下記の画像のフォロワー推移のように、フォロワー数が増えては減ってを繰り返すだけで、定着には繋がりません。

いつまで経ってもアカウントの媒体としての価値が向上せず、自社サービスの収益に紐づかず、適正なROASが確保できないまま終わるケースも多いのではないでしょうか。

この記事を書いたライター
Keywordmap編集部
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