オウンドメディアは意味がないといわれる理由とは?成功のポイントを解説

最終更新日:

Webマーケ全般

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オウンドメディアの効果はすぐに実感できないため、一見意味がないように思われるかもしれません。しかし、オウンドメディアを正しく運用できれば、さまざまな恩恵を受けられます。

本記事では、オウンドメディア運用で得られる効果や意味がないと言われる理由、失敗例や成功例を紹介していきます。有効なオウンドメディアを作るポイントも解説しますので、ぜひ参考にしてください。

オウンドメディアには意味がある!運用の目的・役割

オウンドメディアの運用にはしっかりと意味があります。運用の目的や役割は以下の5つです。

  1. ブランディングができる
  2. 新規顧客を獲得できる
  3. 既存顧客のロイヤルティ向上につながる
  4. 質の高い人材採用が期待できる
  5. 広告宣伝費を削減できる

なお、オウンドメディアの基本的な概要、立ち上げ方、運用方法などは以下の記事を参考にしてみてください。

ブランディングができる

自社ブランドの効果的なブランディングに、オウンドメディアの運用が非常に役立ちます。というのも、オウンドメディアで継続的に発信することで、顧客に自社のイメージを定着させられるからです。

オウンドメディアでの発信を続けると、自社の商品・サービスを顧客に見てもらう機会を増やすことができます。結果、顧客に自社や商品・サービスに関するブランドイメージを持ってもらい、定期的に接触し続けることで、ファンの獲得につながるでしょう。

適切なオウンドメディア運用は、自社の効果的なブランディングに有効です。

新規顧客を獲得できる

オウンドメディアを活用してブランディングを続けると、新規顧客の獲得につながります。自社の商品・サービスについて発信することで、情報が新たな顧客の目に触れやすくなるからです。

新規顧客獲得は、単純化すると以下の3ステップに分解できます。

  1. ユーザーの目に触れる
  2. ユーザーが自社の商品・サービスを「有益」と感じる
  3. 新規顧客になる

ユーザーは自社の商品・サービスが「有益」と感じることで、自社の新規顧客になりますが、その前にはまずユーザーと自社商材を接触させる必要があります。その役目を担うのがオウンドメディアです。

3ステップを意識してオウンドメディアを活用すれば、新規顧客獲得の可能性が高まります。

既存顧客のロイヤルティ向上につながる

オウンドメディアを活用できれば、既存顧客のロイヤルティ向上に役立ちます。既存顧客は自社に興味を持っており、オウンドメディアの発信にも興味を持ちやすいからです。

例えば家具メーカーの場合、既存顧客は自社の家具に興味をもっています。その顧客に向けて家具を作っている職人さんを紹介したり、家具の魅力を発信したりすることで、自社に対する興味をより喚起することができるでしょう。

このようなオウンドメディアの運用が既存顧客のロイヤルティ向上につながるのです。ロイヤルティを向上させられれば、客単価アップやさらなる顧客獲得も実現できます。

質の高い人材採用が期待できる

オウンドメディア運用を通じて、質の高い人材採用も期待できます。「採用ブランディング」によって、自社にマッチした人材採用が実現するためです。

採用ブランディングとは、オウンドメディアでの発信を通じて幅広い人材に自社の魅力を伝え、1〜3年の長期的なスパンで自社にマッチする人材を発掘していく広報活動を指します。通常の広報活動とは異なる点は、2〜3年後まで見据え、より幅広い層に自社のポジティブなイメージを浸透させていくことを目指している点です。

通常の採用活動よりも時間はかかりますが、幅広い人材に自社のことを深く知ってもらえるため、自社にマッチした質の高い人材採用が実現します。

広告宣伝費を削減できる

広告宣伝費を削減できるのもオウンドメディア運用の利点です。オウンドメディア運用では自社の商品・サービスを発信することで、そこからの集客や検索流入を期待できます。

オウンドメディアによる集客アップや検索流入獲得の具体的なメリットは、以下の3つです。

  1. 広告費に比べて中長期的に低いコストで集客できる
  2. 集客したユーザーを質の高い顧客に転換(コンバージョン)させられる
  3. 積み上げたコンテンツで継続的に集客できる

オウンドメディアの特性上、すぐに集客効果をあげるのは容易ではありません。

しかし、中長期的に見れば広告宣伝費を削減できます。削減できた広告宣伝費をオウンドメディアの運用費に充てることで、将来的により効率的な運用も可能です。

オウンドメディアが意味ないと言われる理由

「オウンドメディアは意味ない」と言われている主な理由は以下の6つです。

  1. 成果が得られるまで時間がかかる
  2. メディア運用にコストがかかる
  3. 運用体制を整える必要がある
  4. SEO対策が必須になる
  5. コンバージョンが取れない
  6. 競合サイトが多い

成果が得られるまで時間がかかる

オウンドメディアで成果が得られるまでには時間がかかります。これは、コンテンツが積み上がり主要なチャネルから集客できるようになるまでに時間がかかるためです。

オウンドメディアで成果を実感するためには、基本的に2〜6ヶ月以上の時間がかかるとされています。たとえば、Googleなどの検索エンジンからの流入(SEOの効果)が見込めるのは、Webサイトを運用し始めて半年後くらいが目安になっています。

成果が得られるまでには時間がかかることをあらかじめ想定したうえで戦略を練り、継続的に運用できる体制を整えることが重要です。

メディア運用にコストがかかる

メディア(Webサイト)運用にはコストがかかります。最初のうちは、成果が出ないのにコストがかかる状態が何ヶ月も続くため、オウンドメディアには意味がないと感じてしまいがちです。

  • メディア運用には一定のコストがかかる
  • メディア運用では、「コスト→成果)」(リクープ)の時期がある
  • 将来的には「コスト<成果」に転換する

オウンドメディアを運用する際は、これらを頭にいれておきましょう。オウンドメディアの性質について適切に理解しておくことで、成果が出る前にやめてしまう失敗を防げます。

オウンドメディアはどうしてもコストがかかります。したがって、コストをかけつつも、将来的にどのくらいで成果を出したいのか明確にしてから運用を開始することが大切です。

運用体制を整える必要がある

成功するオウンドメディアの特徴として、運用体制が整っていることが挙げられます。

オウンドメディアは意味ないと感じている企業の多くが、継続的にコンテンツを公開して、効果検証、改善ができるような体制を整えないまま運用を続けています。それでは成果を挙げられません。

主な原因は次の2つです。

  1. 社内の理解・連携不足
  2. 運用のリソース不足

社内の理解が得られていなければ、オウンドメディアの運用に支障がでます。「オウンドメディアは意味ない」の風潮を社内から排除するまでは、運用体制が整ったとはいえません。

またリソースが不足していると、運用を続けることができません。質の良いコンテンツを積み上げて、改善に取り組んでいくには人材と時間が必要です。それを理解して社内連携を図ったり外部のリソースを活用したりしなければ、継続的な運用はできないでしょう。

SEO対策が必須になる

SEO対策が適切に行われていないと、集客の柱となる検索エンジンからの流入が得られないため、オウンドメディアに意味がないと感じてしまうことが多くなります。

SEOはオウンドメディアを成功させるオーソドックスかつ効果的な手段であるため、「社内でSEO対策を施せるのか?」について今一度吟味しましょう。もし社内で対策を施せないようであれば、SEOコンサルやWebマーケティング会社などに外注することも検討すべきです。

オウンドメディアで成果をあげるために、SEO対策は的確に施すようにしましょう。

コンバージョンが取れない

コンバージョンを獲得できないと、オウンドメディアの効果に疑問を抱きやすくなります。コンバージョンが成果を表す指標として、売上により直接的に関連しているためです。

コンバージョンが取れない場合、まずはその原因を突き止める必要があります。多くの場合原因は以下のどちらかです。

  1. セッション、PVはあるがコンバージョンに至っていない(CVRが低い)
  2. そもそもセッション、PVが取れていない

セッション、PVが取れているがコンバージョンに至っていない場合は、コンテンツの質を見直して、CVR(コンバージョン率)を改善する必要があります。ユーザーの行動を喚起する工夫や、より有益なコンテンツの発信といった対策を検討しましょう。

そもそも、セッション、PVが取れていない場合はSEO対策を強化する必要があります。十分な対策ができていない場合は外注も視野に入れてみてください。

競合サイトが多い

競合サイトが多いことも、オウンドメディアが意味ないと言われる要因の一つです。競合サイトが多ければ、それだけ結果をあげるのが難しくなるためです。

しかし、競合サイトが多くてもオウンドメディアで結果を出すことは可能です。たとえば、SEOであれば競合が対策していないキーワード領域を狙って対策することで、オウンドメディアへの流入を増やすことは十分に可能です。

競合サイトの数が多い場合は、「どのような戦略・戦術」で運用するかが成果を出す鍵だと考えてください。競合が多い・強いから成功しない、というケースはほとんど存在しません。

オウンドメディアのよくある失敗例

オウンドメディアに意味がないと判断してしまうのは、運用上で何かしらの失敗が起こっているパターンがほとんどです。厄介なのは、その失敗が何であるか認識できていない場合です。

まずはオウンドメディア運用における失敗が何なのか理解しておきましょう。以下45つは、一般的なオウンドメディア運用の失敗例です。

  1. 目的が曖昧なまま運用をスタートしている
  2. ペルソナ・ターゲットが設定できていない
  3. コンテンツ数が少ない
  4. 自社の宣伝ばかり行っている

目的が曖昧なまま運用をスタートしている

目的が曖昧なままスタートすると、オウンドメディアは頓挫してしまう可能性が高まります。追っているKPIがブレはじめ、成果に懐疑的になることがあるからです。

たとえば、もともとセッション・PVの最大化による認知拡大を目的にしていたにもかかわらず、コンバージョンが取れないことを問題視しはじめると、成果に納得感が得られなくなります。

同時に、目的が曖昧だと社内の理解を得るのも難しくなるため、運用体制にも支障がでてしまうでしょう。

運用の目的を明確にし、軸を定めることで運用の基礎を固めなければ、オウンドメディアを成功させるのは難しいでしょう。

ペルソナ・ターゲットが設定できていない

運用の際に、ペルソナ・ターゲットを設定するのは必須です。ペルソナ・ターゲットが定まっていなければ、キーワードやコンテンツが的外れなものになってしまうためです。

オウンドメディアでコンテンツを発信する時は、「ユーザーのニーズ・検索意図を満たす」ことが基本となります。ペルソナ・ターゲットがはっきりしていなければ、「誰のどんな悩み」なのかというニーズが把握できないため、どのようなキーワードに対して、どのようなコンテンツを当てれば良いのかわかりません。

まずは、誰にコンテンツを届けるのか明確にするため、ペルソナ・ターゲットを設定しましょう。

コンテンツの数が少ない

コンテンツの数が少ないと、オウンドメディアの成果は出づらくなります。

コンテンツの数が少ないと、それだけ各チャネルにおけるオウンドメディアへの窓口が少なくなるので、集客数が増加しにくくなります。したがって、自社商品・サービスに関する情報がより多くのユーザーに伝わらず、成果も最大化されないでしょう。

この失敗は「オウンドメディアはすぐに成果が出る」と考えている人に起こりがちです。

オウンドメディアの性質をきちんと理解せず、人が集まらないから失敗だと思い込む前に、コンテンツ数が担保できているかチェックしましょう。

自社の宣伝ばかり行っている

自社の宣伝ばかり行っているオウンドメディアでは、ユーザーの興味を引くことは難しいでしょう。ユーザーが求めているのは「興味・関心・疑問といったニーズにこたえる有益なコンテンツ」であるためです。

オウンドメディアとしてユーザーに有益なコンテンツを提供できなければ、アクセス数の増加、および新規顧客の獲得には繋がらないでしょう。

あくまでも有益な情報の提供を主軸として据えて、自社の宣伝は1割から2割程度に抑えるのがよいでしょう。

オウンドメディア運用を成功させるポイント

オウンドメディアを成功させるためのポイントを7つ紹介します。上記で紹介したオウンドメディアのよくある失敗を防ぐことが基本です。一つ一つみていきましょう。

  1. 運用の目的を明確化する
  2. 高品質なコンテンツを意識して作成する
  3. 社内の運用体制を整える
  4. SEOの運用体制を整える
  5. 長期的に計画を立てる

運用の目的を明確化する

よくある失敗でも挙げましたが、まず、オウンドメディア運用の目的を明確化することが成功の鉄則です。運用目的を明確にすることで、KPIを達成するための戦術が定まり、その先のコンテンツ制作や効果検証、改善がブレず、定期的に有益な情報発信を続けられます。

主なオウンドメディア運用の目的

  • 自社や商材の認知拡大
  • 自社や商材のブランディング・ファン化
  • リードナーチャリング
  • 売上増加
  • 採用力強化

なお、目的を定める場合は、以下の2点にも目を向けましょう。

  1. ターゲット・ペルソナ設定と同時に行う
  2. 社内で目的を共有する

ターゲット・ペルソナ設定と親和性のある目的かどうか確認してください。極端な例ですが、中高生がターゲットであるBtoC低単価商材の場合、オウンドメディアの目的をリードナーチャリングにするのは的外れだと考えられます。

また、社内で目的を共有しておけば、社内の理解・協力に繋がります。目的の明確化と社内共有もセットで行うようにしましょう。

高品質なコンテンツを意識して作成する

オウンドメディアで成果をあげる方法として、アクセス数を増やすことが挙げられますが、そのために欠かせないのが有益で高品質なコンテンツを作成することです。

有益で高品質なコンテンツを作成する主なポイントを紹介します。

  • 有益で情報が豊富
  • 専門的
  • 他のサイトより価値が高くて役立つ
  • 信頼性がある
  • 高品質
  • ユーザーを引き付ける

高品質なコンテンツは、それ自体が検索エンジンから評価されるだけでなく、被リンクを集められる傾向にあるので高いSEO効果が得られ、検索エンジン経由の流入を増加させることにつながります。

また、有益なコンテンツはSNSでシェアされ拡散されることがあるなど、検索エンジン以外からの流入チャネルを増やすことにも役立つでしょう。

コンテンツを充実させたい場合は、以下の点にも注目してみてください。

  • ユーザーニーズ
    記事を書く際にはユーザーの検索意図をカバーできているか留意
  • 共起語調査
    共起語を散りばめることで、記事の情報網羅性、アンサー度が向上する
  • 競合テーマ
    競合が扱っているテーマは、なるべく自社にも取り入れる
  • オリジナリティ
    競合が扱っていない、独自の内容に言及する
  • バズ記事(ソーシャルで拡散されている記事)の調査
    話題・人気になっている記事の内容は、ユーザーがいま求めているコンテンツ

コンテンツ制作の際、重要なポイントは、以下の記事で詳しく解説していますのでぜひご覧ください。

社内の運用体制を整える

オウンドメディア運用で成果を上げるためには、時間とリソースを確保しなければなりません。社内でオウンドメディアの重要性を認識してもらい、運用体制を構築してチームメンバーが力を最大限発揮できる状態を作り、定期的にコンテンツを更新するようにしましょう。

なお、次で述べるように、SEOやコンテンツ制作を行うリソースや時間がない場合、必ずしも内製化する必要はありません。予算を確保して外注することも検討しましょう。

SEOの運用体制を整える

SEO対策はオウンドメディアで成果をあげるために、必要不可欠な集客施策です。もしSEO対策を社内で運用(インハウスSEOが)できない場合は、外部の専門家に運用を依頼するなどして、検索エンジン経由の流入を増加させる体制を整えましょう。

インハウスSEOが向いているのは以下に当てはまる企業です。

  • SEO専任のメンバーがいる・アサインする予定
  • 会社としてSEOに取り組む重要性が認識されている
  • SEOに注力する予算がある
  • コンテンツの制作体制がある
  • Webマーケティングに取り組んでいる

上記に当てはまらず、外部にSEOの運用を依頼するようにしましょう。以下はSEOを外注する際の費用やポイントを解説した記事です。参考にしてみてください。

長期的に計画を立てる

長期的に計画を立てることで、オウンドメディアを継続的に成長させられます。というのも、オウンドメディアは短期的な成果を求める施策ではなく、数年単位で徐々に成果を出していく施策だからです。

運用を始めて数ヵ月で目標達成できるようなKPIを立てるのではなく、1年後、3年後、5年後を見据えて戦略を組み立てるようにしましょう。

数年単位で立てた長期的な計画をさらにブレイクダウンし、中期的、短期的な計画まで設定しておくとより効果的です。

  • 1年後⇒セッション数:10万
  • 3年後⇒CV数:150件
  • 5年後⇒売上貢献:1,000万

オウンドメディアの成功事例【BtoB】

BtoBオウンドメディアの成功事例として、以下の3つを紹介します。

  1. LIGブログ
  2. 経営ハッカー
  3. ナイルのマーケティング相談室

LIGブログ

LIGブログのトップページ

LIGブログは、DXやデザイン、マーケティングに関する事業を行う「株式会社LIG」が運営しているオウンドメディアです。毎月500万PVの実績を上げており、オウンドメディアの成功例といえば真っ先に名前が上がるほど有名なメディアです。

情報を社員が発信しており、「〇〇してみた」「〇〇の活用方法」など、DX、デザイン、マーケティングに関するキャッチーな記事を量産することで、オウンドメディアを継続的に活用できています。

LIGブログ成功の理由は以下の通りです。

  • 文章をかける人材を活かして運用を内製化している
  • ターゲット・ペルソナの正確な設定ができている
  • 高品質なコンテンツと更新頻度の高さを両立している
  • 採用ブランディングにつなげている

LIGブログでは社員が情報を発信することで運用を内製化しています。これは社内運用体制が明確になっている良い例です。

ターゲット・ペルソナを正確に設定し、それぞれのニーズを満たす高品質なコンテンツを発信しているのも、オウンドメディア成功のポイントでしょう。IT、Web業界でのトレンドに関する発信でユーザーに興味を持ってもらい、専門的な発信で新規顧客のロイヤルティを向上させています。

経営ハッカー

経営ハッカーのトップページ

経営ハッカーは、freee株式会社が運営するオウンドメディアです。「本業にフォーカスしたい」方をターゲットに、バックヤード業務の処理に役立つ情報を発信しています。

経営ハッカーではfreee株式会社と取引のある会計士、税理士等の社内外専門家が執筆し、経営ハッカー編集部が全体の管理や運営を担当しています。

経営ハッカーが成功した理由は以下の通りです。

  • 社内外のリソースを有効活用している
  • ペルソナの明確化と的確なニーズ把握をしている
  • 取材記事をメインに据えた統一感のあるコンテンツを作成している

リソースの有効活用とは、取引のある会計士や税理士への執筆の外注と、それ以外の管理業務や運営の内製化です。これにより社内外のリソースを最大限活用し、適切な運営基盤を整えています。結果スムーズな運用が実現し、オウンドメディアとして成功しました。

またペルソナを「経営者や中小企業のチームを束ねる人」と明確化しており、的を絞った発信ができているのも成功の要因といえるでしょう。

ナイルのマーケティング相談室

ナイルのマーケティング相談室のトップページ

ナイルのマーケティング相談室は、ナイル株式会社が運営するオウンドメディアです。BtoB、BtoC分野でコンサルティング型Webマーケティングを提供するナイル株式会社が力をいれて発信に取り組んだ結果、「SEOといえばナイル」というイメージも普及してきました。

ナイルのマーケティング相談室が成功した要因は、以下の通りです。

  • 「全員が書く、現場のノウハウをコンテンツ化する」姿勢を貫いている
  • オウンドメディアの内製化を実現している
  • 目標を明確にして長期的な計画を立てている

ナイルのマーケティング相談室は、「全員が書く、現場のノウハウをコンテンツ化する」をコンセプトに掲げ、社員全員がコンテンツを発信しています。これによってオウンドメディアが完全に内製化され、メディア運用コストの最小化が実現します。

また、「指名買い、コンペなし受注」が株式会社ナイルの目標です。それに向けて優秀なコンサルタントを紹介したり、指名検索数を追跡したりしています。長期的な計画をたてて運営しているのも、成功のポイントです。

オウンドメディアの成功事例【BtoC】

BtoCオウンドメディアの成功事例として以下の3つをご紹介します。

  1. 北欧、暮らしの道具店
  2. キャリアハック
  3. サイボウズ式

BtoBの成功施策とは違う、toCならではの成功要因なども紹介するので、参考にしてみてください。

北欧、暮らしの道具店

北欧、暮らしの道具店のトップページ

北欧、暮らしの道具店は「オーダーメイドなライフスタイルを求めるお客様」に対して情報を提供しているKURASHICOMのオウンドメディアです。

ライフスタイルに関する発信を中心に行っており、TwitterやInstagramなどSNSでの発信も積極的に行っています。

「北欧、暮らしの道具店」が、成功した理由は以下の通りです。

  • 宣伝と情報発信をバランスよく行っている
  • 「フィットする暮らし」を軸にして発信している
  • 運用をルール化することで内製化に成功している

「フィットする暮らし」をコンセプトにコラムや特集で顧客を惹きつけながら、商品紹介を適宜行うことで、ロイヤルティを高められています。宣伝と発信のバランスが良いため、顧客も嫌悪感を感じません。

また、運用を内製化してコストを削減したり、Instagramの運用にも力を入れたりして効率的な運用を実現しています。

特に、Instagram運用はSNS専任のチームなしで運用していますが、しっかりとした社内運用体制が確立しているため大きな成功を収めています。

キャリアハック

キャリアハックのトップページ

キャリアハックは、エン・ジャパンが運営するオウンドメディアです。テック業界で働く人をターゲットにしており、さまざまな企業のトップへのインタビュー記事を主に発信しています。

キャリアハックが成功した理由は以下の通りです。

  • ペルソナを区切ってそれぞれのニーズを満たしている
  • IT・Web業界に特化して発信している

キャリアハックは以下の2タイプのペルソナを設定し、それぞれのニーズを満たす発信を続けています。

  1. 今転職したくて職を探している顕在層
  2. 自分にとって良い会社があれば転職も視野に入れる潜在層

潜在層にもリーチできるようなキャリアハックの発信は、長期的な視点で顧客を獲得する点で採用ブランディングの手法と似ています。中でもIT・Web業界に的を絞って発信しているので、各ペルソナのニーズを満たしやすくなります。

ペルソナの正確な設定とニーズを正確に捉えた発信ができたからこそ成功した例でしょう。

サイボウズ式

サイボウズ式のトップページ

サイボウズ式は、会社管理ソフトやクラウドサービスを展開するサイボウズ株式会社が運営するオウンドメディアです。生き方・働き方に関する内容を親しみやすいポップなタッチで発信しています。

サイボウズ式が成功した理由は、以下の通りです。

  • 目的をはっきりさせ、そこに合わせたスタイルで発信している
  • 運用を内製化しリソースの有効活用を徹底してきた
  • 社内理解・連携を確立している

最大の特徴は、顧客のアクションを喚起する導線が引かれていない点です。メディア内に問い合わせフォームや資料請求ページはありません。

認知度向上とブランディングを目的としており、目的に合わせて「情報を届けるためのメディア」のスタイルを貫いています。

また社内連携を強め、リソースの有効活用を徹底してきたことも成功の大きなポイントです。運用を内製化し、営業や仕事をしている社員まで巻き込んで発信することで社内のリソースを有効活用しています。社内理解と連携がしっかりしているからこそ成立する体制です。

まとめ:オウンドメディア運用には意味がある!ポイントをおさえて運用しよう

この記事ではオウンドメディアに「意味がある」根拠と、成功のポイントについて解説しました。

オウンドメディアの運用は時間がかかりますが、適切に運用すればコスト以上の成果を見込めます。目標を立て、じっくり、着実に運用していくことがオウンドメディアで成果を出す鍵です。

本記事で紹介したオウンドメディアを作る上でのポイントを参考にしながら、計画的にオウンドメディアを運用してみてください。意味のある目的達成につながるサイトを作り上げましょう。

この記事を書いたライター
Keywordmap編集部
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