GA4(Googleアナリティクス4)の権限を付与する方法と注意点を徹底解説

公開日:

Webマーケ全般

公開日:

Webマーケ全般
当記事のアイキャッチ画像

GA4の権限付与は「管理者」権限があれば簡単に行うことができます。ただし、権限付与を行う(GA4の利用・編集権限を持った人間を増やす)際には、自社データの流出の恐れがあるため注意が必要です。特に外部とGA4を共有する場合には細心の注意を払うようにしましょう。

GA4の権限を付与するには管理者権限が必要です。GA4の左メニューの最下部にある「管理」から「アカウントのアクセス管理」か「プロパティのアクセス管理」にアクセスしてください。新規ユーザーの追加や既存ユーザーの権限の編集が行えます。なお、GA4の管理単位としてアカウントが最も大きく、プロパティはアカウントの配下として紐づいています。管理範囲や各権限の詳細は、本文で詳しく解説しています。

ほかにも本記事では、情報漏洩などのリスクなくGA4(Googleアナリティクス4)の権限を付与する方法を解説しています。GA4を初めて使う人であっても分かりやすいように説明していますので、ぜひチェックしてみてください。

GA4の権限の基本とその仕組み

GA4(Googleアナリティクス4)ではユーザーに対して異なる権限(アクセスレベル)を付与することで、ユーザーごとに共有するデータを設定することができます。GA4の権限が有効となる対象には大きく次の3つがあります。

  • 階層
  • 役割
  • データ制限

階層

GA4の権限の対象となる階層は2つで、「アカウント」と「プロパティ」に分かれています。「アカウント」が上層であり、その下に「プロパティ」が紐づいています。

そのため、プロパティで行われた権限に関する更新は、そのままプロパティの権限にも影響します。たとえば、アカウントであるユーザーの権限を削除すれば、プロパティでもそのユーザーの権限は削除されます。

活用の仕方のイメージとしては、1企業に1アカウントが存在し、そのアカウント内に事業ごとでプロパティが存在する形態がわかりやすいでしょう理想的です。

弊社でも1アカウントに複数プロパティという形で運用しています。

GA4のアカウントとプロパティの表示確認画面の画像

アカウントとプロパティを作成する際の参考にしてください。

役割

GA4における権限は、アクセスできる機能や情報レベルなどから、以下の6つの役割に別れています。

  • 管理者
  • 編集者
  • マーケティング担当者
  • アナリスト
  • 閲覧者
  • なし

より上位の役割はそれより下位の役割ができることを全てカバーしています。そのため、上位の役割になればなるほど、GA4内でできることが増えていきます。

それぞれの役割でアカウントやプロパティに対して扱える範囲が異なっているため、GA4で権限を付与する際には、それぞれの役割について理解しておく必要があります。。各役割の詳しい説明は後述します。

データ制限

データ制限では、GA4で確認できる「費用(コスト)の指標」と「収益の指標」の確認権限を調整することができます。要するに、費用や収益が見られる権限をユーザーごとに管理できるということです。なお、これらはGA4で初めて設定できるようになった権限で、GA4以前のUA(ユニバーサルアナリティクス)にはない考え方です。

データ制限について詳しくは後述します。

GA4で権限を付与する理由

自社のデータが組織外のユーザーに漏れる可能性があるためです。「組織外」とは例えば、広告の運用を委託している外部の企業や自社サイトのコンサルティングを依頼している企業等を指します。

自社データの流出はセキュリティ観点でのリスクになり得ます。コンプライアンスが重視される昨今では軽視できません。

一方で、各権限を厳しく設定しすぎることも問題です。権限を厳しく設定し、確認できるデータ量が少なくなれば、担当者は適切な分析ができない可能性があるためです。GA4で権限付与をする際は、適切な人に適切な権限を付与する必要があります。

同じ事業部であっても、確認する必要がない他部署の人は見られないようにする等、たとえ社内の人であってもデータを閲覧できる範囲を限定するようにしましょう。

GA4にある権限の種類

GA4には様々な権限があり、どんな人にどんな権限を付与するべきかが分かりづらいです。

そこで、以下の次の2つの観点からGA4の権限の種類を解説していきます。

  • 役割
  • データ制限

その権限の付与対象者にはどんな人が適切なのかも記載しています。

役割

役割は次の6つに分かれています。それぞれの役割でできることと、その権限を付与するとスムーズに業務を進行できる人の例として、一覧化しています。

権限できること付与対象
管理者GAのすべてを管理できる権限。ユーザーの削除、追加が可能。「編集者」権限でできることは全て可能です。役員、事業責任者等
編集者プロパティ単位の設定をすべて管理できる権限。ただし、ユーザーの追加、削除はできません。「アナリスト」権限でできることは全て可能です。メディアの管理者、またはGA4に詳しい社員
マーケティング担当者オーディエンス、コンバージョン、アトリビューション モデル、イベント、計測期間を作成、編集、削除できます。「アナリスト」権限でできることは全て可能です。メディアの管理者、またはGA4に詳しい社員
アナリスト特定のプロパティアセットを作成、編集、削除できます。「閲覧者」権限でできることは全て可能です。レポート作成者、数値報告担当社員、社外の支援会社(組織外ユーザー)
閲覧者各レポートを閲覧するための権限。勉強中の社員、社内インターン生、社外の支援会社(組織外ユーザー)
なしアクセス権限がない状態です。社内でもプロジェクトに関与のない社員

参考:[GA4] アクセス権とデータ制限の管理

それぞれの役割でできることは異なるので、権限を付与する際は権限付与の対象者が適切かどうかをリスクを考えながら確認するようにしましょう。

データ制限

データ制限は次の2つの観点に分かれています。以下にそれぞれの説明と、データ制限の項目を設定することで影響が出る指標例を表にまとめました。

データ制限詳細具体的な指標例
費用(コスト)指標なしGA4内の費用に関連する指標が表示されません。Google 広告の費用、Google 広告のクリック単価、コンバージョン単価
収益指標なしGA4内の収益に関連する指標が表示されません。広告収益、平均日次収益、商品の平均価格等

データ制限の項目は、特に外部の会社とやりとりをする際に有効です。「外部の会社にコンサルティングを依頼しているものの、収益情報は開示したくない」という場合には、対象の外部ユーザーに「収益指標なし」の設定を行うようにしましょう。

一方で、広告代理店等に広告運用を依頼する場合には「費用指標」は確認できるように設定しておきましょう。状況に応じた設定が重要になります。

GA4の権限付与の仕方

GA4へのアクセス権限はGmailアドレス以外のメールアドレスにも付与することができます。Gmailアドレスであっても、異なるメールアドレスであっても手順は同じです。

以下の5つのステップで権限を付与することができます。

  1. GA4の管理画面を開き、アクセス管理を開く
  2. ユーザー追加を選択する
  3. 追加したいメールアドレスを入力し、付与する権限を選択する
  4. 権限を設定し、ユーザーを追加する

画像付きで解説しているので、ぜひチェックしてみてください。

GA4の管理画面を開き、アクセス管理を開く

GA4での権限付与の手順

ユーザー追加を選択する

GA4での権限付与の手順

追加したいメールアドレスを入力し、付与する権限を選択する

GA4での権限付与の手順

権限を設定し、ユーザーを追加する

GA4での権限付与の手順

以上のステップでGA4において、任意の権限を任意のユーザーに付与することができます。

GA4の権限付与時の3つの注意点

GA4で権限付与をする際の注意点は次の3つです。

  • 各権限のアクセスレベルを確認する
  • 権限が正しく付与(解除)されているか確認する
  • 権限付与をできるユーザー数には制限がある

GA4の権限の付与設定を誤ると自社データの流出にもつながるため、必ず目を通しておきましょう。

各権限のアクセスレベルを確認する

各権限のアクセスレベルを正確に理解し、確認することが重要です。GA4では「閲覧者」「編集者」「管理者」といった異なる権限が存在します。

それぞれがアクセスできるデータや実行できるアクションが異なります(詳しくは上記の「GA4にある権限の種類」を参照)。組織外のユーザーはどのデータにアクセスしていいのか、自社内でも一般レイヤーはどのデータにアクセスしてはダメなのか、などを細心の注意を払って検討するようにしましょう。

特に組織外ユーザーへの権限付与には必要最低限の権限付与が重要になります。権限は後から変更することもできるので、まずは必要最低限の権限を付与しておくようにしましょう。

権限が正しく付与(解除)されているか確認する

権限付与後は、権限が正しく適用されているかを確認する必要があります。共有者が多くなってくると、誰にどの権限を付与したかが不明瞭になることがあります。

反対に、権限の解除が適切になされているかどうかも確認するようにしましょう。例えば、以前広告の運用を依頼していた会社への権限適用がそのままになってしまっていると情報漏洩のリスクがあります。支援契約が終了した会社の権限はすぐに変更(解除)するのがおすすめです。

権限付与の設定に関しては、月に1回など定期的に権限を確認するのが良いでしょう。

権限付与をできるユーザー数には制限がある

GA4では、権限を付与できるユーザー数に制限が設けられています。GA4のアカウントの作成上限は100個なので、100人分まではユーザーの追加を行うことができます。

一方で、Googleアナリティクス360(GA4の有料版)ではユーザー追加を無制限に行うことができます。もし追加するユーザー数が大規模になる場合はGA4の有料版も検討しましょう。

まとめ

GA4内の権限付与は以下のステップで行うことができます。

  1. GA4の管理画面を開く
  2. アクセス管理・プロパティ管理を開く
  3. ユーザー追加を選択する
  4. 追加したいメールアドレスを入力する
  5. 権限を設定し、追加を完了する

ただし、権限の付与時には自社データ流出の恐れがあるので、次の注意点を守りつつ権限の付与を行うようにしましょう。

  • 各権限のアクセスレベルを確認する
  • 権限が正しく付与されているか確認する
  • 権限付与をできるユーザー数には制限がある

無料メルマガ登録

Webマーケティングに役立つ情報が毎週届きます。さらにプロアナリストがまとめたGoogleアルゴリズムアップデートレポートも無料でご提供。この機会にぜひご登録ください!

ITreview LEADER 2021 Summer

Keywordmapのカスタマーレビュー

*

ツールは使いやすく、コンサルタントのサポートが手厚い

良いポイント

  • 競合他社と自社のキーワード獲得状況や想定流入数などを数クリックで確認できるので、自社の強み、弱みを把握できる
  • キーワード選定もについては、月ごとの検索Volの変化が一覧で確認できるので、検索volが最も多い時期に合わせて、記事を新規作成、リライトするかの計画が立てやすい
  • 動画やFAQ以外でわからないことや、相談ごとがあればカスタマーサポートの方に連絡すれば相談にのってくれる

*

初心者でも確実な成果につながります。サポートも充実!

良いポイント

  • 自然検索の流入数が約4倍まで増加
  • ユーザーニーズ分析でキーワード選定、見出し作成。外注先から上がってきた記事に共起語チェックを網羅度を調査することで上位表示率がアップ
  • サポートも親切で、個別に相談に乗ってもらえて、タイムリーに疑問を解決してくれる

*

機能が豊富で、ユーザーニーズ調査から競合分析まで使える

良いポイント

  • 一見すると似ているキーワードでも、実はニーズが少し違うといった細かいニーズ分析ができる
  • 競合が獲得している自然検索キーワードや広告出稿しているキーワードが抽出できるため、詳細な競合分析が可能
  • 上位サイトのコンテンツ内容を調査して、自社コンテンツには何が欠けているか分析できる共起語分析機能がすごく便利