UX(ユーザーエクスペリエンス）とは？事例やWebサイトへの影響を解説！

公開日: 2024-12-20

Webマーケ全般

公開日: 2024-12-20

Webマーケ全般

UX（ユーザーエクスペリエンス）とは、あらゆる製品、サービスやWebサイトなどを通じてユーザーが享受する体験全般のことを指します。昨今、テクノロジーの進化によって、ユーザーの期待や要求が高度化しています。また製品・サービスの機能や価格が同質化していることから、企業は競争力を保つためにUXを重視するようになりました。

本記事では、ビジネスを伸長させていく上でいまや企業が優先的に取り組むべき対象となったUXについて解説します。UXの意味・定義や重要性といった基本的な知識に加え、UXがより顕著に影響するWebサイトについて見ていきます。また具体的な事例を通じてUXを深掘っていきますので、ぜひ最後までご覧ください。

UX(ユーザーエクスペリエンス）とは

UX（ユーザーエクスペリエンス）とは、製品、サービス、Webサイトなどを通してユーザーが感じる使いやすさや印象といった体験全般の総称です。例えば、Webサイトであれば、デザイン、ナビゲーションのわかりやすさ、情報の読み取りやすさ、ページの読み込み速度、などがUXの要素として挙げられます。

良好なUXは、ユーザーの満足度を高めるために不可欠です。なぜなら、UXが優れているほど、製品やサービスを利用する際の使いやすさ、効率性、楽しさが向上するためです。同時にそれは、最終的にリピート利用やブランドへの信頼にもつながります。

具体的な例として、AmazonのようなECサイトがあります。Amazonは「直感的で使いやすいインターフェースの提供」「多様な商品の取り扱い」「パーソナライズされたレコメンド機能」、「PrimeVideoなど関連サービスの充実性」「購入手続きの簡便さ」「定期的な大型セールの開催」などあらゆる観点でUXが優れていると言えます。このことによって、ユーザーは最適なタイミングで、ストレスなく希望に近い商品・サービスを見つけ出し、スムーズに購入プロセスを進めることができます。このようなポジティブな体験がユーザーにリピートを促し、さらには友人や家族にもシェアされるといった循環を生み出します。

言い換えれば、UXの質は製品やサービスの成功に直結します。新しいアプリケーションが素晴らしい機能を持っていても、インターフェースが分かりにくいものであったり、購入までの流れが複雑であればユーザーは離れてしまいます。

このように、UXは単なるオプションではなく、製品やサービスの戦略的な成功にとって非常に重要な要素です。そのため、多くの企業がUXデザインに多大なリソースを投じています。UXを重視することで、ユーザーの満足度を向上させ、ビジネスの成功に繋げることが求められているのです。

UXが重要視されている背景

冒頭でも述べた通り、昨今、企業がビジネスを伸長していくうえでUXはとても大切な要素になっています。では、UXが重要視される背景を3つの観点からみていきましょう。

ユーザーの購買プロセスの変化
技術の進化
競争の激化と顧客の選択肢の増加

ユーザーの購買プロセスの変化

スマートフォンの爆発的な普及や、多くの人がデジタルチャネルを利用して情報を収集し、購入の意思決定を行えるようになったことで、ユーザーの購買プロセスは大きく変わりました。

以前は店頭で商品を確認しその場で購入することが一般的でしたが、現在ではWeb上のレビューの確認や検索エンジン・SNSでの商品情報のクチコミをみてから購入する傾向が強まっています。

このような変化に対応するため、企業はユーザーの購買プロセスに合った情報提供が必要です。具体的には、自社のWebサイトやSNSを通じて商品の詳細情報やレビューを提供し、消費者が安心して購入を決断できる環境を整えることが重要です。いうまでもありませんが、これらはすべてUXに直結する事項です。こうした取り組みはUXを向上させ、企業・ブランドへの信頼感を高める効果があります。

現代の消費者は、多くの選択肢と情報に対して高い期待を持っており、その期待に応えられる企業だけが市場を牽引していくと考えられます。デジタル時代の購買プロセスに対応することは、UXを高めること、ひいては企業が今後の市場で生き残るために非常に重要な戦略です。

技術の進化

音声認識、VR（仮想現実）、AI（人工知能）など様々な技術の進化により、UXは急速に変化しています。技術革新によりユーザーが利用するデバイスやプラットフォームが多様化し、それに伴い、ユーザーは使いやすく、より体験への満足度の高いサービスや商品を選択できるようになりました。

例えば、意欲的なECサイトではVRを使って商品のイメージをリアルに体験してもらうことで購買意欲を高めるという施策が行われています（VRショッピング）。

こうした技術の進化に対応するためには、常に最新の技術を追求し、ユーザーの期待を超える体験価値を提供し続けることが求められます。

競争の激化と顧客の選択肢の増加

多くのモノや情報があふれる現代では、企業の競合との争いは激化を辿る一方であり、ユーザーの選択肢もそれに伴い増加しています。

価格の差別化が難しくなっている中、ユーザーは価格以外の「使いやすさ」や「感動」といった体験の満足度によってサービスや商品を選ぶ傾向にあります。いわゆる「コト消費」呼ばれる消費行動です。

そのため企業は、いかにしてUXによって価値をユーザーに提供できるかが問われています。

UXとUIやCXとの違い

UXと混同しやすい言葉に「UI」と「CX」があります。これらは似て全く非なるものなので、正しく理解し使い分けるようにしましょう。それぞれの違いについて見ていきます。

UIとの違い

UI（ユーザーインターフェース）とは、ユーザーがコンピュータやデバイス、ソフトウェアとやり取りを行う際の手段のことを指します。

ボタン、アイコン、色、フォントなどのビジュアルデザイン
クリック、スクロールなどのインタラクションデザイン
メニューやナビゲーションなどの情報アーキテクチャ
最適な表示を実現するレシポンシブデザイン

これらはすべてUIの要素になります。それに対して、UXはそのインターフェースを通じてユーザーが得る全体的な体験を意味します。

UXとの違いについてですが、例えば、ボタンそのもののデザインや配置はUIにあたりますが、そのボタンをクリックして得られる何らかの満足感や快適さはUXにあたります。

UIはUXを構成する一部であると言え、優れたUIデザインはUXを向上させるための重要な要素であると言えます。

CXとの違い

CX（カスタマーエクスペリエンス）とは、顧客が企業と接触する際の、あらゆる段階にわたる全体的な体験を指します。例えば、顧客が製品を購入する前の情報収集、購入時の接客、購入後のカスタマーサポートまでがCXに含まれます。

UXはユーザーがサービスや商品を通した体験であるのに対し、CXはより広義の意味を持つと言えます。CXの満足度向上により、企業のブランドイメージを高め、長期的な顧客関係を築くための基盤を作ることができます。

WebサイトにおけるUXとは

WebサイトにおけるUXとは、操作性やデザイン性からコンテンツの満足度までユーザーがWebサイトを利用する際に感じる体験全体を指します。

Webサイトは、消費者となり得るユーザーからの特別な評価に加え、検索エンジンからの評価も大きく影響するという点において、UXが非常に重要になります。

WebサイトとUXの関係を詳しくみていきましょう。

UXがWebサイトに与える影響

快適なUXはWebサイトの成功に大きく関係しており、その影響範囲は非常に多岐に渡ると考えられます。UXに優れているWebサイトは訪れたユーザーの満足度を高め、結果的にサイトの長時間滞在、リピート訪問に繋がります。このような成果はSEOにも良い影響を与えることから集客につながり、またひいてはブランドイメージの向上や売上増加などのビジネスインパクトの最大化を後押しします。

例えば、Amazonのような大手ECサイトは、品数が多いだけでなく、検索機能やレコメンデーションシステム（商品のおすすめ表示）が非常に優秀であり、ユーザーが目的の商品をスムーズに見つけられるため、利用者のリピート率が高い傾向にあります。

Webサイトを成功させるためには、UXをどれだけ真剣に捉え、改善していくかが非常に重要であると言えます。

UXとSEOの関係性

先述で少し触れましたが、UXの向上は、SEO（検索エンジン最適化）にも繋がります。検索エンジンは、ユーザーにとって有益で価値のあるコンテンツを評価するため、UXが優れているWebサイトは自然と検索順位が上がりやすくなります。

実際に、分かりやすいナビゲーションやページの読み込みスピードの速さは、検索エンジンにおいて順位を決定するランキング要因の一つです。また、ページのレイアウトのずれや視覚的な反応スピードをスコア化したコアウェブバイタルと呼ばれる指標の改善もUXが評価に大きく影響します。

検索結果でのランキングを上げ、全般的に優れたユーザーエクスペリエンスを提供できるよう、サイト所有者の皆様には、Core Web Vitals を改善することを強くおすすめします。
Core Web Vitals と Google 検索の検索結果について
https://developers.google.com/search/docs/appearance/core-web-vitals?hl=ja

ユーザーが快適に利用できるWebサイトは、結果的に検索エンジンからの評価も向上し、訪問者数やコンバージョン率の増加にも繋がります。このように、UXとSEOは別々の概念のように思えますが密接に関連していることがわかります。

優れたUXの事例

具体的なイメージを持つために、サービス、Webサイト、ツール、プラットフォームにおける優れたUX事例を紹介します。

Netflix：サービス

Netflixは、国内外の映画、ドラマ、テレビ番組を視聴できるサブスクリプション型の動画配信サービスです。

世界最大級の動画配信サービスとなった背景には優れたUXが関係しています。

パーソナライズされたサービスを利用するまでに必要なステップはたった3つであると明確に示し、可能な限りユーザーにストレスを与えないUXを実現しています。

また、そのフローの中でも「いつでもキャンセルできます。」と明記し、登録のハードルを下げる工夫もされており、ユーザーの思考回路の分析も綿密であることが伺えます。

3ステップが完了すると、各ユーザーの嗜好に合わせパーソナライズされたコンテンツが表示され、ユーザーの快適且つ継続的なサービス利用に繋げています。

参考：https://seojapan.com/column/netflix-design/

J:COM：Webサイト

J:COMは、株式会社ジュピターテレコムが提供する、ケーブルテレビ、インターネット、固定電話などの通信サービスブランドです。

多様なサービス展開をしているJ:COMですが、ユーザーが目的の情報にたどり着けるようデザイン設計やナビゲーションに力をいれUX向上に努めています。

トップページにアクセスすると、「テレビ」「ネット」「スマホ」「電気」といった主力商材ごとに分かりやすいデザインでカテゴライズされています。また、ユーザーの知りたい料金プランやお申し込みの流れにもダイレクトにアクセスできる導線が敷かれているため、わざわざ商材ページにアクセスする煩わしさを感じない工夫がされています。

実際、J:COMのWebサイトは、2022年12月14日にトライベック株式会社より発表された「Webユーザビリティランキング2023〈企業サイト（PC）編〉」で、情報通信業界で第1位に選出されました。

ユーザーの思考を分析した上で、最善の導線設計と構成作成を抜かりなく行ったことがUX向上の鍵となったようです。

参考：https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001358.000007676.html

HubSpot：ツール

HubSpotは、マーケティング、セールス、カスタマーサービス、CRM（顧客関係管理）として横断的に利用できる総合マーケティングツールです。

HubSpotの特長は何といってもあらゆる顧客管理機能を包括しており、複数のツールをまたぐことなく複数の業務を一元管理できる点でしょう。

コンタクト管理やメールトラッキングから、Webチャット機能まで、ビジネス上必要不可欠な機能が取り揃えられており、新規開拓営業のみならず既存顧客支援までを可能にします。これは部門間の連携漏れや、複数ツールの導入による費用対効果がはかりづらい問題が発生しにくいというメリットがあります。また、顧客の状態変化にもすぐに対応できることから、最終的には顧客の満足度向上にも繋がる仕組みといえるでしょう。

また、海外製ツールでありながら日本語でのカスタマーサポートを提供しており、幅広いユーザーに対し快適に利用される仕組みが整っています。

参考：https://www.hubspot.jp/why-choose-hubspot,https://now-village.jp/blog/ma-sfa-crm/4903

Google：プラットフォーム

Googleは、主にインターネット関連のサービスを提供する世界最大規模のプラットフォームです。

Googleもまた、検索ユーザーのニーズにいかに応えるかに重きをおいて、検索結果の構成をブラッシュアップし続けるサービスの一つです。

検索者の問題解決に繋がるページを表示順位の上位にあげるランキングシステム（検索アルゴリズム）を採用し、常にユーザーにとって満足度の高いプラットフォーム作りを追及しています。

また、「他の人はこちらも質問」枠の表示による潜在的ニーズへの応答や、AIによる検索結果の要約機能の実装など様々な検索機能を通じて、検索体験の最適化を実現しています。

UXを向上させるための4つのポイント

ここまではUXとは何か、またその重要性を説明してきました。では、UXを向上させるにはどのようなポイントを押さえれば良いのでしょうか。

UXを改善する目的を明確にする
ユーザーの分析を行う
ユーザーの行動フローを整理する
ユーザーの気持ちになり体験してみる

UXを改善する目的を明確にする

UXを改善するためには、まずその目的を明確にすることが重要です。目的が明確でないと、具体的な改善策を導き出すことが難しくなります。例えばWebサイトの場合、「問い合わせ数を増やす」といった目標が明確であれば、ボタンの設置位置の見直しやフォーム項目の改善など、その後打つべき施策も明確になります。

ユーザーの分析を行う

ユーザーの行動や思考の特徴を理解することで、適切な改善ポイントを見つけやすくなります。具体的には、ターゲットを特定した上で、なるべく詳細にペルソナの設定を行います。ペルソナとは、製品やサービスの対象ユーザー（ターゲット）を具体的かつ詳細に表現した架空の人物像のことを指します。

ユーザー分析では、例えばアンケートやインタビューを活用します。普段どのような事に関心があって課題を持つ傾向にあるのかを把握することで、サービスや商材の改善に向けた材料として役立てることができます。ユーザーの関心に触れ、課題を解決できるサービス、商品へ改善することにより、いざペルソナが自社商材にたどり着いた際、より満足度の高い体験を提供できるでしょう。

ユーザー分析を行うことによって、単なる機能追加やデザイン変更にとどまらず、ユーザーが本当に求めている体験を提供できるようになります。

ユーザーの行動フローを整理する

ペルソナがどの様な行動フローを辿りコンバージョンに至るのか整理することで、どの状態のときにどのアプローチを行うのがベストなのかという戦略が立てやすくなり、結果的にペルソナの体験満足度を向上させることに繋がります。

行動フローの整理でよく用いられる方法は、カスタマージャーニーマップの作成です。カスタマージャーニーマップとは、「ユーザーがサービスや製品を購入するまでのプロセス」を可視化したものです。

まずカスタマージャーニーマップを作成する目的を明確にしてから、ペルソナのステージを想定し、心情や課題、そして利用チャネルを洗い出します。その上でペルソナに対しどの様な施策を打つべきなのか、戦略を固めていきます。このような流れで継続的に試行錯誤を繰り返すことによって、最終的にペルソナに満足してもらえるUXの実現に繋がります。

ペルソナがどの様な課題を感じ、どの様な思考を持ち行動に移すのか、各段階ごとに情報を整理し、それに合わせてUXを最適化します。

カスタマージャーニーマップの作り方については、以下の記事で詳しく解説していますので、あわせて参考にしてみてください。

カスタマージャーニーマップとは？作り方を事例付きで解説

ユーザーの気持ちになり体験してみる

最後に、ユーザーの気持ちになりきって実際に製品・サービスを体験してみましょう。

ユーザーが直面する問題や使いやすさの欠点を実際に感じることができ、気づけなかった潜在的な改善点も見つけやすくなります。

WebサイトのUXを改善させる方法

前項目でも述べたように、Webサイトは特にUXの改善がビジネスの成功のために必要不可欠です。

そこで以下では、WebサイトのUX改善方法について具体的に解説します。

わかりやすいデザイン

複雑なデザインはユーザーにストレスを与え、目的の情報を見つけ出すのを困難にさせます。結果、得たい情報を得ることができず、早期の離脱に繋がる可能性があります。

Webサイトにおけるデザインは、ユーザーが直感的に情報を理解し、求めている情報にストレスなくたどり着けるか、という観点で改善すると良いでしょう。具体的には下記が例として考えられます。

＜関連情報の認識のしやすさ＞

良い例
画像とそれに対する説明文など、関連した情報が近くに配置されている
悪い例
セットで見てほしい関連情報同士が離れて配置されている

＜統一感＞

良い例
縦・横のラインが揃っている。同じ意味をもつ場合はカラーやフォントを同一にする。
悪い例
縦・横のラインが揃っていない。カラーやフォントの意味がばらばらであり全体的に混沌としている。

＜各デバイスへの適応＞

良い例
スマートフォンでアクセスした際に最適な文字サイズや情報配置である
悪い例
ボタンや文字が大きすぎる・小さすぎる、余計な余白があるなど、スマートフォンでアクセスした際に見にくい

スピードの最適化

Webサイトがスムーズに読み込まれることは、ユーザーの満足度を大きく左右します。特に先述の通り、現代のデジタル化社会ではユーザーにとって多くの選択肢があるため、ユーザーは表示スピードによるストレスで他のサイトへ移ってしまう可能性が高いと考えられます。以下の図はスピードによる直帰率の変動を示しています。

ページの読み込み時間が1秒から3秒に増えると、直帰率が32%増加します。
ページの読み込み時間が1秒から5秒に増えると、直帰率が90%増加します。
ページの読み込み時間が1秒から6秒に増えると、直帰率が106%増加します。
ページの読み込み時間が1秒から10秒に増えると、直帰率が123%増加します。

出典・引用：Find out how you stack up to new industry benchmarks for mobile page speed

実際にページの表示スピードは直帰率に深く関係していることがわかります。スピードが早ければ早いほどユーザーのストレスは少なく、すなわち満足度向上に直結していると言えるでしょう。

またWebサイトのページ速度は、検索エンジンがページを評価する際の対象項目の一つです。つまり、SEOに直結するため、スピードの遅いサイトは検索結果での表示順位が下がることにも繋がります。

画像ファイルの圧縮、不要なプラグインの削除やキャッシュ機能の活用などにより、ページスピードの向上を目指しましょう。

アクセシビリティの向上

アクセシビリティとは、ハンディキャップの有無に関わらず、すべての人が利用しやすい環境やサービスをつくるための考え方や取り組みを指します。

アクセシビリティが高いWebサイトは、視覚や聴覚に障害があるユーザーも含め、多くのユーザーの満足度向上に繋がります。

例えば、適切なテキストの代替（ALTテキスト）や、音声読み上げソフトの採用、キーボードのみで操作できるナビゲーションの実装などが挙げられます。これにより、視覚に障害があるユーザーでも画像の内容を理解でき、音声読み上げソフトを使うことで多くの情報を取得できます。また、キーボードのみで操作できるようにすることで、マウス操作が困難なユーザーが快適にWebサイトを利用できるようになります。

ユーザーテストの実施

ユーザーテストとは、開発中のウェブサイト、アプリ、製品などを実際のユーザーに使ってもらい、その使い心地や使いやすさ、分かりやすさなどを評価する調査方法です。

ユーザーテストの実施により、実際のユーザーの視点からWebサイトの使いやすさを評価することができます。例えば、A/Bテストの実施が挙げられます。ABテストとは、2つ以上のバージョンを比較検証し、より効果的な選択肢を定量的に判断するテスト手法です。このテストにおいて重要なことは、実施後のデータ分析です。実施したAとBそれぞれ同一のデータ指標を比較し、外部要因等も考慮しつつより有効なのはどちらのパターンか見定めていきます。

また、ユーザーテストは一度の実施で終わらせず、定期的に行うことで改善を繰り返し、UXを継続的に向上させることが重要です。