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成約に向けた営業フェーズのポイントとは【商談の見極めから成約までのノウハウ】

最終更新日:

BtoBマーケティング

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フェーズ管理

営業活動において、顧客接触から始まり、契約に至るまでの流れを各フェーズに分けて管理する考え方があります。各フェーズに分けて分析することで成約と失注の両要因が明確になり、スピード感を持ってPDCAを回すことが可能になるので、効率的な営業活動をおこなうことができます。今、この考え方を理解して、実際に取り入れている企業が増えています。

今回は具体的な営業の各フェーズの内容と注意するべきポイントについて説明します。

商談の見極めから成約までのノウハウを覚えておきましょう。

フェーズ管理のメリット

従来の営業手法では1人の営業が企業にアプローチをして、商談を設定、自ら提案を行い、成約するかたちが一般的でした。一方のフェーズ管理を導入した営業手法は営業活動を細かく分析できるようになるので、個人のみならず、組織全体の営業活動における課題も可視化されます

個人と組織の成長にも繋がるだけでなく、企業によっては業界未経験者が中途入社してもこのフェーズに合わせて営業活動を行うことができるため、教育コストが削減され、短期間で自立した営業になれることもメリットの一つになります。

さて、それでは各フェーズについて具体的に見ていきましょう。
フェーズ管理は以下のような流れで進んでいきます。

フェーズ1:商談見極め

顧客とコミュニケーションを取る中で、商談するべき案件か見極める期間になります。全てのお客様が商談にふさわしいとは限りません。顧客の中には情報収集段階でサービス概要だけ知りたいお客様もいます。

よくあるケースとして、サービス検討していないお客様に対して、営業の中には一生懸命商品を売り込む人がいます。これは最初の時点で検討していない商品を勧められている顧客状態を考えた時、商品の押し売り感が出てしまい、絶対に成約しません。その為、お客様とのコミュニケーションの中で本当に商談をするべきか事前に確認することが重要になります。

商談の可否は一般的にBANTと呼ばれる4つの項目を確認して判断します。

フェーズ2:顧客課題と目的の把握

フェーズ1通過後、実際にお客様と商談します。よくある営業は自社やサービスの紹介をメインにしている人が多いです。一方でフェーズ2では『ヒアリング』を意識していくことをおすすめします。契約していただくためには、お客様の課題感を明確にすることが重要になります。また、課題感はお客様個人だけで把握している問題なのか、会社全体でも把握している課題なのか確認することも私は大切にしています。ここが明確化することで、営業はフェーズ8(成約)までの道のりがイメージしやすくなります。

フェーズ3:実現策の提案と同意

フェーズ2で明確になったお客様の課題に対して、自社サービスを活用した具体的な解決方法を提案していきます。
このフェーズのゴールは、『このサービスを導入すれば、抱えている課題を解決できるかもしれない』とお客様自身で納得してもらうことにあります。お客様の心理状況が明確に『このサービス欲しい』に傾いていることを確認し、営業は契約締結に向けて一緒に伴走して、この後の契約締結に向けたプロセスを順次追っていくが重要になります。

フェーズ4:キーマン・決裁者との提案内容の同意

フェーズ3で記載の通り、契約締結に向けたプロセスを追っていく中でよくある例として、営業がフェーズ1、2、3でやりとしていた担当者とは別の人が決裁権限を持っていることがあります。特に大手企業の場合、決裁権限がない担当者が上司に頼まれて資料請求し、初回提案まで窓口になることが往々にしてあります。すると、結果的に決裁権限を持つ人に対してもフェーズ3で提案した内容を再度おこなわなければなりません。この際のポイントは、伴走していく意識を持つことです。営業と初回提案したメンバーが協力して決裁権限を持つ人を説得し、納得してもらう必要があります。

フェーズ5:価格スケジュールの合意

決裁者が提案内容について合意をした後は、契約締結に向けてより具体的な話を決めていく必要があります。
業種や業態によって様々ですが、契約内容、サービス利用における支払い金額、サービス提供開始時期など、確認しなければならない項目は多数あります。私の経験から言いますと、時間をかけずに契約まで進めるためには、支払い条件や契約書以外に締結が必要な書類等について「事前に確認しておくこと」をおすすめします。たとえばNDA(機密保持契約書)や、お客様側で必要な会社登録書類等の締結が当てはまります。このような、契約書以外に締結が必要な書類を事前に確認することで、お客様自身の対応負担も軽減されるため、お互いにストレスなく進めることができます。

フェーズ6:稟議決裁の完了

多くの企業が金額面や支払い条件、実施時期を確認後、社内稟議で最終決定されます。フェーズ5でも稟議に向けて必要な書類は確認しますが、企業によっては事前にお見積り書が必要な場合もあります。社内稟議において必要な書類は再度確認し、不足している場合はすぐに用意して、相手方に送付します。

フェーズ7:契約手続き対応中

稟議通過後、本格的に契約手続きをしていきます。フェーズ5で確定した契約内容をまとめて、お申込み書と利用規約等を送る段階になります。
私の経験上、このタイミングで規約を送ると、どうしても顧客側で法務チェック等の作業が発生するため、契約手続き対応に時間がかかってしまいます。
お互いにストレスなくスムーズに契約手続きを済ませるためにも、フェーズ5やフェーズ6の段階で事前に規約等を送っておきましょう。不要な時間がかからずに、成約までのプロセスを円滑に進めることができるようになります。

フェーズ8:成約

押印された契約書を回収して正式に成約になります。営業としてはここからが重要になります。成約後は社内の経理担当と請求書まわりの確認をして、支払い周りをスムーズにしましょう。
また、お客様をサポートしていくCS(カスタマーサクセス)部門とも細かく連携しています。CS部門に対して、営業は契約に至った経緯を細かく共有し、顧客の課題感や何故自社サービスを契約したのか、サービス提供後は誰とやりとりをすればいいのか、など細かく伝えてあげることで、CS部門も今後のサポート方針も明確になり、お客様も安心してサービス利用ができます。ここまでが営業としての役割となります。

まとめ

個人で売上を作ることも大事ですが、1人が作れる売上には限界があります。企業成長において当たり前のことですが、売上を作り続けることが大事です。そのためには、1人が圧倒的に売るのではなく、組織全体で売れる仕組みを作っていく必要があります。その仕組みの中で営業活動を細かくフェーズ管理することで、営業活動は科学的に分析することができるようになり、組織全体のスキルアップにつながって、結果的に売上を増やし続けることが可能になります。

私自身、新卒の頃から長年、1人でアポ取りから提案し、成約して、成約後のサポートをしてきましたが、分業制の体制を実際に体験してから、圧倒的に効率の良い営業活動ができていると深く実感しています。また、フェーズ管理することで、自分自身の営業課題も明確になっており、改善スピードが以前よりも早くになりました。分業制を検討していたり、営業の売上増加に課題がある企業は是非取り入れてみてはいかがでしょうか。

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この記事を書いたライター
Keywordmap編集部
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