競合分析のやり方を解説!分析に役立つフレームワークとツールも紹介
さて、競合分析とは何をどのように、そしてどのレベルで分析することが求められるのでしょうか。本記事ではまず競合の特定方法について考え、3Cや4P、SWOTといった、競合分析における基本的なフレームワークの活用方法、同時にWebマーケティングを切り口とした競合分析の手法やKeywordmapなどの分析ツールを紹介します。
これまで競合分析をまったく行ってこなかった初心者の方でもわかりやすく、ゼロから具体的な手法にいたるまで丁寧に解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
競合分析とは何か
競合分析とは、顧客を奪い合う可能性のある企業を特定し、その商品・サービスや企業としての特徴、および事業戦略を調査することです。分析結果を自社と比較することで競合他社との差分を明確にし、新規で事業を立ち上げる際や、既存事業で新たな打ち手の発見などに役立ちます。
競合だけでなく、市場や顧客の状況といったビジネス全体のトレンドの把握にもつながるため、最低でも1年に1度くらいのスパンで定期的に行うことが望まれます。
競合分析の目的
競合他社の商材や戦略を把握する「競合分析」の目的・メリットを端的に示すと、以下の5つになります。
- 消費者ニーズがわかる
- 自社サービスの価値を測れる
- 事業戦略の精度を高められる:次に何をすべきか、何をせざるべきかわかる
- 競合や市場への先入観を払拭できる
- ブルーオーシャンの市場を見つけられる
消費者ニーズがわかる
競合他社がどのような商品やサービスを提供しているかを分析することによって、消費者がどのようなものを求めているかを把握することができます。
例えば、競合他社が新しい機能・サービスを追加した商品を発売して売上が伸びている場合、その機能が消費者にとって重要であることがわかります。逆に、不評な商品の特徴を理解することで、同じ過ちを避けることも可能でしょう。
自社サービスの価値を測れる
競合分析を行うことで、自社サービスの市場における価値を客観的に評価できます。
競合他社の製品やサービスと比較することで、自社の強みや弱みを発見しやすくなり、これにより競争力を高めるための戦略を策定しやすくなります。例えば、顧客のレビューやクチコミ、フィードバックを競合と比較することで、サービスの改善点を明確にすることも可能です。自社サービスの不足部分を補強し、顧客満足度を向上させる手助けになります。
事業戦略の精度を高められる:次に何をすべきか、何をせざるべきかわかる
競合分析により事業戦略の精度を高めることで、次に何をすべきか、何をしない方がいいのか明確にできます。競合他社の成功例や失敗例を学ぶことで、自社が取るべき行動や避けるべき行動を具体的に理解できるからです。
例えば、競合他社が新しいマーケットに進出して成功した場合、その手法や戦略を参考にすることで自社も同様の成果を上げる可能性が高まります。一方で、失敗した事例を分析すれば、無駄な投資や過度なリスクを回避する戦略を立てることも可能です。このように、競合分析を通じて得られる情報は、具体的なアクションプランを策定するうえで貴重な学習データとなります。
競合や市場への先入観を払拭できる
競合分析は自社や市場に対する先入観を払拭することにも役立ちます。
先入観に基づいた意思決定は、チャンスを逃したり誤った戦略を採用するリスクを伴うため注意が必要です。競合分析によって客観的なデータを基に判断ができ、自社の強みや弱みを正確に把握できます。
例えば、ある市場で自社が価格競争に勝てないと思い込んでいたが、競合分析を通じて実際の消費者ニーズや競合他社の戦略を知ることで、価格以外の差別化ポイントを発見することができたケースがあります。価格以外の要素での強みを活用し、新たな顧客層を獲得する戦略に切り替えることで、収益を大幅にアップさせることができました。
競合分析は自社のビジネスに対する新たな視点を提供し、先入観にとらわれない柔軟な戦略を構築する助けとなります。定期的に行うことで、市場の変化やトレンドに即対応することができ、持続的な成長を促すことにつながるでしょう。
ブルーオーシャンの市場を見つけられる
競合分析を行うことで、ブルーオーシャンの市場を発見することができます。
競合がどの市場に注力しているのかを把握することで、未開拓の市場や競争が少ないニッチ市場を見つけることにつながります。競合企業が主に中高年層向けの製品に注力している場合、若年層向けの製品開発に力を入れることで新たな市場を開拓することができるかもしれません。
ブルーオーシャンの市場を見つけるため、ひいては新たなビジネスチャンスをつかむためにも競合分析を行いましょう。企業は独自のポジショニングを確立し、競争を避けながら顧客基盤を拡大することができます。
競合分析の押さえるべきポイント
競合分析と一口に言っても、やり方は様々で、分析の過程も、その結果得られる情報も多岐に渡ります。しかしながら、原則として、競合分析には必ず押さえるべきポイントがあります。
ポイントを満たしていない競合分析は片手落ちであり、それゆえに、不十分な戦略設計を誘発し、ビジネスの将来に暗い影を落とす種になりかねません。したがって、競合分析を行う際は以下の3つのポイントを常に頭に入れておくようにしましょう。
- 自社と競合の強みと弱みを見つける
- 業界のトレンド・動向を押さえる
- 市場の状況、消費者・顧客・ユーザーの状態を把握する
それでは具体的な競合分析のやり方について解説していきます。
競合分析のやり方:競合を特定する
競合分析は競合となる企業を特定することから始まります。
よく競合分析で取りあげられる3C分析やSWOT分析などのフレームワークですが、そもそもベンチマークする競合企業を正しく選定できていなければ効果を発揮しません。
そこでまずは競合分析のやり方を、競合を見つける段階から解説していきます。
⇒自社サイトのURLを入れて競合を特定してみる(30秒で登録)
競合になり得る企業とは
そもそも競合となる企業はどのようにして決めればよいのでしょうか。
わかりやすいところでいうと、自社とほとんど同様の機能や価値を有する商品・サービスを同じ市場に展開する企業が当てはまります。たとえば、喫茶店AとカフェBは競合関係だと考えられます。これを「直接競合」といいます。
一方で、喫茶店Aにとって、コーヒーや紅茶をペットボトルで販売しているコンビニエンスストアは直接的な競合にならない場合が多いです。ただし、同じカテゴリに属する商品(飲料)を販売している競合であるため「二次競合」、あるいは「間接競合」だと考えることができます。
また、異なる商品・サービスを販売している場合でも競合になり得ることがあります。たとえば、喫茶店Aがランチ営業を始めた場合、ラーメン屋、牛丼屋、あるいは弁当販売店は競合と捉えることができます。これを「代替競合」などと呼びます。
ほかにも、検索エンジン上での競合も視野に入れる必要があります。上記のようなランチ営業の場合、「近く ランチ」の検索順位を争う企業や店舗は、「検索結果上の競合」と考えることができるでしょう。
競合分析のベンチマークとなる企業は「直接競合」であることが大半です。ただし、場合によっては、「二次競合」や「代替競合」、そして「検索結果上の競合」も参考にして競合分析を行うこともあります。
押さえておくべきは「消費者(顧客)に対して提供している価値が類似しているかどうか」です。市場が成熟しているような業界であれば、自社と類似する商品・サービスは数多く存在します。
※検索エンジン上での競合、つまりSEOの競合となるサイトを見つけるには実際に検索するキーワードを特定し、検索結果を調査する必要があります。
Keywordmapでは、自社のURLを入れるだけで調査可能です。
競合をリストアップする方法
直接競合、二次(間接)競合、代替競合、SEO競合をある程度洗い出したら、ベンチマークすべき競合企業をリストアップしていきましょう。(基本的には「直接競合」が大部分を占めると思いますが、直接競合が少ないようなニッチな業界においては、代替競合やSEO競合を対象にすると良いでしょう。)
ベンチマークする競合をリストアップする際、重要となる観点としては下記の4つです。
- 業界シェア率
- 企業規模
- 売上、利益
- 自社サービスとの価格帯
これらの点を鑑みて、自社と比較することで競合となる企業が浮かび上がってきます。
極端な例ですが、個人経営の喫茶店は、業界NO.1の外資コーヒーチェーンを競合対象としてベンチマークしません。これは、商材や出店地域が被っていたとしても、ビジョンや戦略、対象とするターゲットがあまりにも異なるためです。そしてそれらは、シェアや企業規模、売上に基づいています。したがって、一般的に競合分析は、上記の4点が同水準にある企業を選ぶことが推奨されます。
競合分析のやり方:フレームワークを用いる
競合分析の進め方について概論的に見ていきました。大まかな流れはつかめたと思います。さて、ここからは競合分析についてもう少し深掘りしていきます。まずは、競合分析に使える代表的なフレームワークである3C分析、4P分析、SWOT分析の3つを紹介します。これらの分析手法で、詳細に競合を調査していきましょう。
⇒自社サイトのURLを入れて競合を特定してみる(30秒で登録)
3C分析
3C分析とは、Customer(市場・顧客)、Competitor(競合)、Company(自社)のそれぞれ3つの頭文字からとったフレームワークのことを指します。3C分析を行うことで、顧客・市場が求めているニーズ、競合他社の戦略が把握しやすく、自社が取り組むべきビジネス戦略を立てることができるようになります。
なお、3C分析は競合分析の具体的な方法論を語るフレームワークではなく、競合分析を行う際に念頭に置いておくべき概念だと考えてください。具体的にいえば、競合を分析する際は、市場・顧客と自社を並行して調査・分析することが、マーケティングにおいて重要だということを示したフレームワークです。
したがって、3C分析は後述する4P分析や、STP、SWOT分析と組み合わせる必要があります。ここでは、3C分析のそれぞれのCを簡潔に説明します。
なお、3C分析についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
「3C分析とは?マーケティングフレームの基礎から競合と市場を分析」
市場・顧客(Customer)
市場の動向(トレンド)や顧客のニーズを分析します。市場・顧客のニーズがなければ、いくら商品を作っても売れないため、新商品の開発や戦略立案時には、市場・顧客から求められているモノ・コトは何か必ず調査しましょう。
競合(Competitor)
全く新しいジャンルでない限り、自社以外にも、上記の市場・顧客ニーズに対応して利益を上げようとしている企業(競合)が存在します。
4P分析やSWOT分析、STP分析などを用いることで、競合のサービス内容やマーケティング戦略を分析し、自社との差分を明らかにしていきます。
自社(Company)
自社の商材、資本、人的リソース、戦略、コンテンツなどを洗い出し、上記2つのCである「市場・顧客」「競合」と照らし合わせ、自社の強み・弱みを明確にします。
4P分析
4P分析とは、Product(製品)・Price(価格)・Place(場所・流通)・Promotion(販促方法)のそれぞれ4つの頭文字からなる言葉です。
分析対象となる企業の4つのPを調査・分析することで、市場や顧客のニーズを満たすためのマーケティング戦略立案に役立ちます。
4P分析は、自社のマーケティング戦略の立案に用いられる一方で、競合分析の際にも使える強力なフレームワークです。
Product(製品)
競合の製品を自社製品と比較します。実際に競合の商品・サービスを購入して利用するのが理想的です。ユーザー目線で自社商材より優れている点・劣っている点を実感しやすくなります。
品質はどうか、どのような機能が好ましいかなどを実際に手に取って調べましょう。
Price(価格)
製品やサービスの価格設定を調べます。
なぜその価格帯になっているのか、徹底的に分析しましょう。競合のコスト構造・サプライチェーンを推定したり、製品価値と価格設定に整合性がとれているかチェック、あるいはどのようなポイントで価格を変更したり、あるいは割引策を実施しているかなど、価格に関してあらゆる角度から分析します。
Place(場所・流通)
競合が製品を販売している場所を特定します。実店舗なのかオンラインなのか、あるいはその両方なのか。実店舗であれば、どの地域をターゲットにしているのかまで明らかにする必要があります。
販路としてその場所を選択したのには必ず理由があります。なぜ駅前なのか、なぜ大型ECサイト上なのか、なぜ海外なのか、その理由を探るためにも、まずは競合がどこに販路を持っているのか明らかにしましょう。
Promotion(販促方法)
競合が、どのような手段・方法で消費者や顧客と接触しているのか、具体的なマーケティング戦術を明らかにします。
マスメディアを使った広告なのか、SEOに注力した検索エンジン上なのか、あるいはSNSなのか。また、Webサイトへ誘導しているのか、プレゼントキャンペーンで集客しているのか、インフルエンサーとタイアップしているのかなど、調査対象は多岐に渡ります。
SWOT分析
SWOTとはStrength(強み)、Weakness(弱み)、Opportunity(機会)、Threat(脅威)のそれぞれの頭文字をまとめた言葉です。
SWOT分析は、企業の現状(強み・弱み)を外部環境(機会・脅威)と照らし合わせることで、どのようなビジネス戦略が有効なのか、どのような市場を狙いに行くのか明らかにするフレームワークです。
競合分析においては、競合企業の強みや弱みなどを分析することで自社が攻めていくべき領域を明確にするために用いることが多いです。
SWOT分析においては、それぞれを組み合わせるクロス分析を行うことで、さらに明確な強み・弱みを分析することができます。SWOT分析、およびクロス分析については以下の記事で詳しく解説していますので、あわせて参考にしてみて下さい。
「SWOT分析とは? 事例から方法やコツ、注意点を解説」
ここでは、競合の強みと弱みを簡単に分析する方法として、自社と比較する表について紹介します。以下のように、競合と自社を横軸に、4P+αを縦軸として5段階で評価してみましょう。
自社を軸にして競合の強みと弱みを探っていきます。前述したように実際に競合の商品・サービスを利用しつつ、自社に比べて、価格は高いか低いか、立地・アクセスはどうか、プロモーションのレベルはどうか、スタッフの質はどうか、販売・業務プロセス(購入しやすいか、購入後のアフターサービスはどうか)、人気・評判はどうか、などを調査して分かりやすくスコアリングしていきます。
これにより、消費者・顧客が競合を選ぶ理由、選ばない理由が想像できるようになり、自社における競合優位性、および劣位性がどこにあるのか明確にすることが可能になります。
競合分析のやり方の手順:Webサイト
競合他社の進め方、フレームワークを用いた競合分析について見てきました。ここからは別の切り口として、競合分析には欠かせないWebサイトの分析方法について解説します。
前述した通り、現代のマーケティングの主戦場はオンラインであり、コンテンツは武器です。Webサイトというコンテンツは、どのような産業、あるいは業界にいる企業でも活用しているというのは、GoogleやYahoo!で検索してみればわかることでしょう。
さて、競合のWebサイトを分析することで、自社におけるWebマーケティングの指針を策定することが可能になります。競合のWebサイトがどのような戦略で運用されているのか調査し、自社Webサイトに関するコンテンツ制作の参考、あるいは、同じ領域で戦いを挑むのか、避けるべきなのかといった戦略策定の参考にします。
なお、競合Webサイトの分析方法は以下の記事で詳細に解説しています。合わせて参考にしてみてください。
「競合サイト分析のやり方を解説!調査手順から便利なツールまで紹介」
競合のWebサイトを分析する大まかな手順は以下。
- 検索結果上の競合をみつける
- 競合サイトの流入キーワードを調べる
- 競合サイトのSEOやトラフィックを調べる
- Webサイトの主要ページを調べる
検索結果上の競合を見つける
同種の商品・サービスを同じ市場で同じ顧客に販売しているような「直接競合」が、必ずしも「検索結果上の競合」になるわけではありません。たとえば、箱根の旅館の直接競合は、同じ箱根のホテルや旅館になりますが、検索結果上で争う可能性が高いのは大手の宿・ホテル予約サイトであって、ホテル・旅館業を営む企業ではありません。
Webサイトを分析する際は、なるべく直接競合ではなく、「検索結果上の競合」を対象にしてください。ただし、直接競合でありながら、検索結果上の競合でもあるのがベストです。
検索結果上の競合の見つけ方は、大きく分けて2パターンあり、商品・サービスに関連するキーワードで検索する方法とツールを用いる方法になります。前者に関しては、商品・サービスに関連する複数のキーワードの検索結果に現れるWebサイトは、「検索結果上の競合」と認定しても良いでしょう。
また、ツールを用いると以下のように検索結果上の競合を瞬時に一括で取得します。
競合サイトの流入キーワードを調べる
検索結果上の競合を定めたら、競合サイトのキーワード戦略を調査しましょう。
「検索行動」は、ユーザー(消費者・顧客)の能動的なアクションです。したがって、そこには必ずユーザーのニーズが存在します。たとえば、「エステ 東京」という検索キーワードには、「東京でエステを受けたい」「東京でエステを受けられる場所はどこ?」といったようなニーズがあります。
競合サイトの流入キーワードを分析すれば、競合サイトがどんなニーズを持ったユーザーを集客しているのか明らかにすることができます。当然ながら、競合の集客対象(ターゲット)は自社にとっても集客対象です。つまり、競合サイトの流入キーワードは、自社サイトが狙うべきキーワードになり得ます。積極的に参考にしましょう。
競合サイトの流入キーワードは、専門のSEOツールを用いることで分析することができます。
競合サイトのSEOやトラフィックを調べる
SEOとは検索エンジン最適化を意味し、検索順位を上げるなどして検索結果上での露出を増やし、サイト流入を増やすための様々な施策を指します。SEO文脈において、Webサイトのアクセスに関する様々な情報を総称して「トラフィック」と呼びます。
競合サイトのSEO施策、およびトラフィックについて分析しましょう。自社サイトで未対策のSEOや、機会損失になっているトラフィックを明らかにすることができます。
■SEO
- キーワードの順位
- 被リンクの数やリンク元
- インデックス数
- 記事コンテンツ
- ページ表示スピード
- 構造化データなど
■トラフィック
- 流入数
- 流入元(検索、SNS、メール、他サイトなど)
- ユーザー属性
競合サイトのSEOやトラフィックについても、専門のツールを利用して分析することができます。
詳しくは以下の記事で解説しています。
「競合サイト分析のやり方を解説!調査手順から便利なツールまで紹介」
Webサイトの主要ページを調べる
競合がユーザー(消費者・顧客)に訴求したいメッセージは、ホームページやサービスサイト、商品紹介ページに必ず表れています。それらをチェックしていくことで、商品・サービスの強みを把握でき、また、ユーザーへの効果的なアプローチ方法とは何かノウハウを得ることができます。
競合のWebサイトを訪れ、ユーザーの気持ちになってランディングページや気になるページを閲覧してみましょう。CX(顧客体験)を実際に味わい、どこに目を引かれたか、どこが分かりづらかったかなどを調査し、最終的に商品・サービスを欲しくなったかどうか振り返ります。
■注目箇所
- デザイン
- レイアウト(コンテンツ配置)
- キャッチコピーや商品・サービス説明のわかりやすさ
- 訴求ポイント:値段(割引)、希少性(期間限定、○○名様限定)など
- 画像や動画
- CTA
- 他ページへの導線
また直近、サービスサイトに紐付ける形でオウンドメディアを展開し集客している企業が増えています。記事ページを検索結果に表示させて顧客からのアクセスを獲得する手法は、今後も増加していくため、機会損失を起こさないために競合の運用法をチェックしましょう。
競合サイトの分析方法についてより詳しく知りたい方は以下記事で解説してますので参考にしてみてください。
「競合分析のやり方を解説!分析に役立つフレームワークとツールも紹介」
競合分析のやり方:コンテンツの分析
いまや、BtoC、BtoB問わず、ビジネスモデルの大半の購買行動は、インターネット・オンライン上で完結します。ようするに現代におけるマーケティングの主戦場はオンラインだということです。そしてオンライン(Web)マーケティングの武器は、間違いなく『コンテンツ』です。
競合が所有するコンテンツを分析することで、マーケティング戦略、たとえばターゲットユーザーや狙いたいポジション、商品・サービスの強みなどの理解につながります。上記で紹介したフレームワークを用いた分析と並行して、競合のコンテンツも分析するようにしましょう。
なお、コンテンツといっても数多ありますが、ここで指すコンテンツとはWebマーケティングに活用される以下が当てはまります。
- Webサイト
- オウンドメディアなどの記事
- 各種媒体における広告
- ホワイトペーパー
- SNS運用
- プレスリリース・PR(パブリックリレーションズ)
- イベント・セミナー
例えば、ECサイトやサービスサイトの流入キーワードを調査することで、どんなユーザーを集客したいのか把握できます。検索キーワードはユーザーのニーズが反映されていて、それに合わせて企業がコンテンツ(Webページ)を作成するためです。
また、マス広告やオンライン上の運用型広告、SNS広告などのクリエイティブ(制作物)にも、そのときに推したい訴求ポイントが含まれています。
上図のようなリスティング広告の場合、クリックで費用が発生する課金形態であることから、表示させている広告クリエイティブは費用をかけてでも出し続けたい(効果を見込める)と競合が判断している可能性が高いです。言い換えれば、自社にとって効果的な広告クリエイティブ作成の参考になる、というわけですね。
以上のように、競合が発信しているコンテンツは、競合のターゲットや訴求したい情報を把握することができるだけでなく、コンテンツ制作の参考にもなります。一方、競合発信のコンテンツの中でも特に注目したいのが、Webサイトです。競合のWebサイトの分析を行うことで、顧客獲得の機会損失を大幅に防ぐことにつながります。
競合のWebサイト分析については次の章で詳しく解説します。
競合分析に役立つツール
競合分析は、競合他社の商品・サービスを実際に利用したり、Webサイトの会社情報をチェックしたりするような人力施策の他に、Webマーケティングツールを用いて行うことがあります。
たとえば、競合Webサイトのトラフィックは、専用のツールでなければ分析することができません。そこで本章では人力で行うことができないような、Webマーケティングに関する競合分析の際に役立つツールを紹介します。
Keywordmap
- ベンチマークすべき競合サイトがすぐにわかる
- 競合サイトのSEOやコンテンツを調査・分析できる
- 競合サイトのWebサイトを網羅的に調べられる
Keywordmapは、検索エンジンマーケティング、コンテンツマーケティング、SNSマーケティングに対応した競合分析ツールです。競合のSEO施策やWebサイト、流入キーワード、検索順位、コンテンツなどを調べることができます。
ビッグデータに基づいた精度の高い分析が可能な点が特長で、BtoB、BtoC、事業会社、代理店の垣根を超えて、Webマーケティングで集客したい多くの企業が導入しています。
- 料金:有料(無料機能あり)
- トライアル:あり
- Keywordmap
SimilarWeb
- Webサイトへの流入経路を調査可能
- ユーザーの興味関心がわかる
- 海外ツール
SimilarWebとは、イスラエルの企業が提供するWebマーケティングツールです。訪問ユーザーの属性や、どこ(どのチャネル)からWebサイトに流入しているのか調査できる点が特長です。
そのため、競合企業がターゲットとしているユーザーや、競合Webサイトの流入元となっているSNSのプラットフォームはどこなのか、つまり注力しているSNSは何か分析することが可能です。
ただし海外ツールなこともあり、日本のWebデータ自社や競合企業が日本国内をメイン市場としている場合、分析できるデータが必ずしも正しいとは言えないため、競合分析に使用する際は注意が必要です。
- 料金:有料(無料版あり)
- トライアル:あり
- SimilarWeb
Ahrefs
- 被リンクの調査が可能
- 競合サイトの獲得キーワードがわかる
- データ量が豊富
- 海外ツール
Ahrefsとは、ウクライナとシンガポールに本社を置く企業が提供するSEOツールです。競合分析ツールとしては世界的に有名で、日本での導入企業数も多いです。
Ahrefsは、約14兆を超える世界中のリンクデータをもとにした被リンク分析や、Webサイトの検索流入キーワードの分析といった豊富な分析ができます。Ahrefsの特徴はなんといっても被リンクの調査です。SEOの重要指標としての被リンクは、その数とどのドメインからのリンクなのか、という質が重要ですが、Ahrefsではそれらを細かく分析することができます。
- 料金:有料(無料版あり)
- トライアル:あり
- Ahrefs
SEOチェキ!
- 競合サイトの検索順位やキーワード出現頻度がわかる
- 購入やダウンロードの必要がない
- データの信憑性には欠ける
SEOチェキ!は、無料で利用できるSEO調査ツールです。WebサイトのURLをいれるだけで簡単に競合サイトの、検索順位、キーワード出現頻度、発リンクなどを調べることができます。
無料で使えることもあり、データの量や精度に一定の懸念がある点には注意が必要です。あくまでも参考値として留めておくことがよいでしょう。
- 料金:無料
- SEOチェキ!
その他の競合が分析できるSEOツールを知りたい方は以下の記事を参考にしてみてください。
まとめ
消費者・顧客は多くの購買行動において、「比較・検討」を行います。いくつかの企業の商品・サービスを調べ、ときには店頭で商品を触ってみたり、あるいはWebサイトを訪れたり、SNSや口コミサイトで評判をチェックしたりします。
消費者・顧客がすることを、売り手である企業が行わない手はありません。マーケティングの最も大事なポイントの一つが、「顧客の気持ちになる」です。このためにも、競合分析は欠かせないでしょう。
また、あらゆる市場において、ほとんどの場合、商品・サービスを提供する企業は複数社存在します。「彼を知り己を知れば百戦殆からず」という故事にもあるように、自社にとってのライバルの現状や実力を知り、その上で自社の取るべき事業戦略を練っていくことが、競合優位性を獲得する近道になるでしょう。
競合分析の方法は、本文で解説した通りです。様々な角度から競合の強みや弱みを分析し、自社の方針を定めていきましょう。
詳しくはこちら
Keywordmapのカスタマーレビュー
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良いポイント
機能が豊富で、ユーザーニーズ調査から競合分析まで使える
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