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インサイドセールスとは?役割や業務内容を解説
そこで、この記事ではインサイドセールスとは何か、また期待される役割はどんなものかということについて解説します。ぜひ参考にしてみてください。
目次
インサイドセールス(IS)とは
まず、インサイドセールスとは何かについて説明します。
インサイドセールスの定義と、よくあるテレアポ集団との違いについてここでは述べます。
インサイドセールスとは?
インサイドセールス(IS)とは直訳すると「内勤営業」、「訪問しない営業」という言葉が当てはまります。よくテレアポのための組織、またテレアポ集団の延長線上と言われることもしばしばありますが、あくまでもそれはインサイドセールスのごくごく一面にすぎません。
インサイドセールスは、見込み顧客(リード)の獲得から、アポイントメント(アポ)、商談、受注、カスタマーサクセス(CS)に至るプロセスの中で、売上への直接的な貢献を求められる部門へと役割の移行が進んでいます。
同時に、新型コロナウイルスの影響により様々な企業で、営業体制の見直しが迫られています。
その中で新しい営業の形として各企業が注目しつつある営業体制がインサイドセールスです。実際、SalesZineの記事によると、インサイドセールス自体の認知度は75%あります。
導入されているのが20%ほどです。しかしながら、インサイドセールスを導入している企業の4社に1社は、2020年の3月以降にインサイドセールスを導入しています。
サブスクリプション型ビジネスモデル
インサイドセールス(IS)は、SaaSなどのサブスクリプション型のビジネスモデルと相性が良いと言われています。というのもサブスクリプション型は段階ごとに顧客とかかわる機会が多いのですが、ISなら従来の営業手法ではカバーできない部分をカバーすることができるからです。
下記は、インサイドセールスを含んだ、営業の共業を行っている組織体制モデルです。
いわゆる、「The MODEL」型と呼ばれる組織体制で、サブスクリプション型のビジネスモデルと相性が良い組織体制と言われています。
テレアポとの違い
テレアポとはその名の通り電話でアポイントをとることです。ここでの最重要KPIはアポイント取得数(率)といえるでしょう。
一方でインサイドセールスは、アポイント数も重要ですが、より重視するものは質です。
つまり売上に直結するかどうかということです。したがって、インサイドセールスの最重要KPIは有効商談数におくことが望まれます。
見込み客(リード)情報のデータベース化が必要
インサイドセールス担当者が、見込み顧客に対してどのようなマーケティング施策を展開すべきか、どのような営業アプローチを行うべきかを適切に判断しなければなりません。そのために、データベースによる見込み客の管理が必要です。
データベースによる見込み客の管理を行うメリットは、データベース上でそれぞれのBANT条件や現状のパーセプション(サービス購入に向けた態度変容の過程)を一括で記録しておけることです。このため、見込み客に刺さるマーケティング活動や、リードの態度変容を組み込んだ営業アプローチを行えるようになります。
インサイドセールスの役割
インサイドセールスとは何かということについて言及してきました。ここでは、インサイドセールスの期待役割についてお話します。
リードに対して、最も有効な手段でアプローチする
インサイドセールスの期待役割の一つに、リードに対し、ターゲットを定め、最も有効な手段で、アプローチを行うことが挙げられます。
今日では、アプローチを行う手段として、Webコンテンツ、メール、電話、ソーシャルメディア(SNS)、セミナーなど様々なチャネルが存在しています。
このチャネルの中で、ターゲットに対し最も有効な手段は何かを把握し、アプローチを行うのが重要です。
例えば、ニーズが顕在化していて、確度の高いリードに対しては商談へのアプローチをかける(アポイントを取りに行く)、まだニーズが高まっていないリードに対しては、関係を強化するため、定期的な連絡やリードナーチャリングを行うなどの方法があります。
マーケティングとセールスの架け橋
多くの企業におけるセールス&マーケティング体制の場合では、双方が以下のような悩みを抱えることもしばしばあります。
マーケティング部門では、「様々な施策を実施しても、セールス部門が提案や受注にまで結び付けられていない」という悩みを抱え、セールス(営業)部門では、「提案から受注にかけてのプロセスを重視して業務に取り組みたいので、マーケティング部門から受注確度の高いリード(見込み顧客)を多くほしい」という悩みを抱えていることが多いです。
そのため、インサイドセールスによる各チームをつなぐ連携が非常に重要になってくるといえます。
例えば、インサイドセールスからフィールドセールスへ、「アポイントをとった理由とその案件の背景」を適切に連携することです。これによりフィールドセールスが迷うことなく商談に臨むことができます。
また、インサイドセールスからマーケティングへ、案件として確度の高いものが多いのは、どんな施策(チャネル)なのか、といったフィードバックを行います。これにより現場の声を吸い上げつつ、マーケティング施策の意思決定をスムーズに行うことができるようになります。
顧客の声の収集源
インサイドセールスは特性上最も多くの見込み客に接触します。そのため、インサイドセールスは顧客の声の収集源という役割を果たさなければなりません。
主に情報発信を行うマーケティングでは、一方的な顧客接触に陥りがちです。
フィールドセールスは、対面接触、訪問営業を行うために移動時間などが発生し、インサイドセールスに比べると見込み客との接触回数は明らかに少なくなります。
インサイドセールスは、顧客のビジネスモデルや課題などのヒアリング、あるいは有益な情報提供を重ねるために接触します。マーケティングやフィールドセールスよりも具体的な顧客の声を集めやすいといえるでしょう。
具体的には集めた声を開発部などと連携し、プロダクト、サービスの最適化を図ります。
1社でも多くの見込み客の成功を支援する
インサイドセールス(IS)は、継続的な関係性を構築し、1社でも多くの見込み顧客の成功を支援するのが最大の目的です。つまり、これがKGIのひとつとなります。
顧客の成功とは顧客のLTV※を最大化することを意味します。
LTVの最大化はそのまま、顧客と自社の利益の最大化につながります。つまり、顧客への「学習・体験」を提供を通じて、顧客と継続的な関係性を構築することもISの大切な役割になります。
このような関係性の継続的な構築が、最終的には商品自体の純粋想起につながるでしょう。
※LTVとは、顧客が生涯を通じて企業にもたらす利益のことを指します。
一般的には顧客の商品やサービスに対する愛着(顧客ロイヤリティ)が高い企業ほどLTVが高まりやすくなります。
失注・休眠顧客へのアプローチ
インサイドセールスは、休眠顧客に対して電話やメールなどによる定期接触を行わなければなりません。休眠顧客が資産として生まれ変わる可能性があるからです。
また、過去に商談不成立(失注)となった顧客にも継続的にアプローチを行うことで、再び商談が発生する可能性も生まれてきます。つまり新たなニーズを掘り起こすことができるのです。
SDRとBDR
SDR(sales development representaitive)とは、「反響型」ともいわれるインサイドセールス組織です。
日本で導入されているインサイドセールスの多くはSDR型です。
SDRとは基本的にインバウンドを主体にして営業に取り組みます。WebサイトやSNSなどで継続的に発信し、問い合わせや資料のダウンロードなどを促す手法をとるので、導入意欲が強い顧客の獲得を期待できます。
一方で、BDR(business development representative)とは、アウトバウンドを主体にしたインサイドセールス組織のことを指します。
アウトバウンドとは、企業自らテレアポやメール、広告、展示会などを用い、外へ向けてアプローチを行っていくマーケティング手法のことです。
アウトバウンドのメリットは、一度の施策で多くの顧客にアプローチを行うことができます。
つまり、新規顧客の獲得を目指すフェーズはBDRが特異とする分野です。
なお、BDRやSDRに関しては、別記事「BDRとは?SDRとの違い・戦略面・アプローチ手法をご紹介【インサイドセールス】」で詳しく解説していますので、参考にしてみてください。
インサイドセールスを導入することのメリット
インサイドセールスの役割に言及してきました。
さて、それではインサイドセールスを導入することでどのようなメリットがあるのかみていきましょう。
アプローチ数が多くなる
営業を分業することで、業務の効率化につなげることができます。
上述しましたが、従来の営業手法に比べて、インサイドセールスを導入することで圧倒的にアプローチできるリードの数が多くなります。
少人数でも導入できる
インサイドセールスを導入することにより、少ない人員でリードを育成した後、確度の高いリードに絞り商談化、さらには受注するという流れを作ることができます。
このような形は、人手不足の場合でも導入することができます。
ベンチャー企業(スタートアップやアーリーベンチャー)など人的リソースが足りない企業にこそインサイドセールスは有効といえるでしょう。また、業務を効率化できるので、働き方改革を促進させるきっかけにもなります。
インサイドセールス発の商談を生み出すことができる
インサイドセールスは、まだ商談化まで至らない見込み客に対して、様々なチャネルを駆使しながらきめ細やかな情報提供とヒアリングを行います。
ヒアリングを重ねて行うことにより、商談化の材料となる情報を聞き出し、適切なタイミングで商談を創出することも可能です。このような商談は、必要な情報とともに、適切なタイミングでフィールドセールスに引き継ぎます。
リードのニーズや受注確度を見極めることができる
インサイドセールスでは上述したように継続的に見込み客と接触します。
そこで、ニーズの大小や受注確度を見極めることができます。
リードの優先順位をセグメント(BANT条件や業界などで区分する)し、接触回数や接触内容を調整しながら、効率よくアプローチを行うことができます。
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まとめ「インサイドセールスとはテレアポ集団の延長ではない」
インサイドセールスは上述した通り、テレアポ集団の延長線上にあるものではありません。
インサイドセールスは様々なチャネルを駆使しながら、見込み客のLTVを最大化することに重点を置き、さらには組織の売上拡大に大きく貢献します。
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