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コアアップデートによって検索順位が上がる場合は特に問題ありません。しかしサイト全体のキーワード順位が下がって集客に多大な損害を被る、というケースも往々にしてあります。
そこで今回は、コアアップデートでネガティブな影響を受けないため、あるいは受けた場合に備えて、コアアップデートの傾向と対策について考えていきます。最新の情報や、過去のリリース情報、さらにコアアップデートと向き合うため基本的な知識まで網羅的に解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
【※2023年最新情報※】
2023年3月15日、最新のコアアップデート「March 2023 core update」がリリースされました。一般的にコアアップデートが完全に展開(ロールアウト)されるまでは、2週間前後かかるといわれています。
「March 2023 core update」は3月29日前後に展開が完了しました。後ほど、当コアアップデートによる検索結果への影響や推奨アクションをまとめた情報を公開します。
※なお、「March 2023 core update」に関する変動の傾向と対策方針について、ウェビナーでの調査報告を行いました。Keywordmap開発者で株式会社CINCの副社長である平が解説しています。以下から無料でアーカイブ動画をダウンロードできるので、ぜひ参考にしてみてください。

コアアップデートとは
コアアップデート(コアアルゴリズムアップデート、Core Updates)とは、Googleの検索アルゴリズムとそのランキングシステムの大規模な変更を指します。Webページの検索順位を決めるための評価算出方法が調整されるため、検索結果が大きく変動することがあります。
Googleはユーザーの利便性向上を目的として、検索された語句(クエリ)と最も関連性と信頼性の高いコンテンツを提供するために、日々Google検索の順位を決定する検索アルゴリズムとシステムを変更しています。その中でも中核となる大規模な変更が、コアアップデートです。コアアップデートは、年に数回(2~3か月に一度)実施されています。
なお、コアアップデートが実施される際は事前告知が行われることがあり、Googleの公式Twitterアカウント:Google Search Centralからアナウンスされます。(2022年の9月に行われたコアアップデートは事前告知されず、リリース開始の告知のみでした。)
Googleは、「コアアップデートは大きな影響を広範囲に及ぼすため、その実施にあたっては周知を図ります」と明言しています。コアアップデートはSEOへの影響が生じるサイトの掲載順位にも大きな影響を与えるため、Googleはサイト運営者へ注意を促すことを目的に事前告知を行っています。
なぜコアアップデートは行われるのか
Googleはなぜコアアップデートを行うのでしょうか?
これはGoogleの「世界中の情報を整理し、世界中の人がアクセスできて使えるようにすること」という理念に基づいています。世界中の人々(ユーザー)が便利な情報をすぐに手に入れられるように日々試行錯誤をし、時には検索エンジンの仕組みを大きく変える、つまりコアアップデートを行っています。
Googleがコアアップデートを行う理由を理解するために、例を挙げてみます。「ダイエット 方法」と検索した際、1番上に表示されるサイトの情報量が少なく、ましてや「食べなければいい」というような、まるで信憑性のないコンテンツだったとしたらどうでしょうか?そのサイトを信用して不利益を被ってしまったら、もう二度とGoogle検索は使わない人も出てくるかもしれません。
Googleはユーザーのニーズを正しく分かりやすく安全に満たすために、検索エンジンとシステムそのもののアップデートを実施し、自らの使命を果たそうとしているのです。
コアアップデートの影響は?
その名の通り検索エンジンの中核(コア)を更新するコアアップデートは、検索結果に少なからず何らかの変動をもたらすため、当然ながら各サイトの順位にも大小さまざまな影響を及ぼします。
コアアップデートの影響によって、たとえページに問題・欠点が無かったとしてもサイトの順位変動が生じることがあります。つまり、自社サイトの掲載順位が下落し、競合サイトの掲載順位が上昇することが往々にして起こりえます。一方で、各サイトの掲載順位が以前と変わらない、あるいは上昇するような場合もあります。
なぜコアアップデートによって影響を受けるのでしょうか。言うまでもなく、Googleが検索エンジンシステムにおける評価方法を改善しているからです。コアアップデート後、変更された評価方法(アルゴリズム)によって、従来は高く評価されていたものが同様の評価を得られなくなる、というのは十分に考えられることです。その結果、順位の低下を引き起こすわけです。
もちろん、その一方で、これまで過小評価されていたページの評価がコアアップデートによって180度変わり、サイトの順位が上昇する可能性もあります。
さて、コアアップデートによって影響を受けた場合にどうやって対策をすべきなのでしょうか。コアアップデートの対策方法については、後述していますので参考にしてみてください。
最新のコアアップデート情報【September 2022 Core Update】
コアアップデートは年に数回実施されており、したがって、過去を遡ればかなりの回数実施されてきました。ここではそのすべてに触れるのではなく、最低限押さえておくべき最新のコアアップデートに焦点を当てて解説します。
※最新のコアアップデートは、2022年9月12日にロールアウトが開始され、およそ2週間かけて9月26日にロールアウトが完了した【September 2022 Core Update】です。この最新のコアアップデート情報について、弊社が発表している資料をもとに解説していきます。
※冒頭でも記載した通り、2023年3月15日に開始、3月29日に展開が完了した最新のコアアップデート「March 2023 core update」については情報がまとまり次第、当記事で紹介します。
一次調査の報告ウェビナーはこちらから無料でダウンロードできます。
「The March 2023 Googleコアアルゴリズムアップデート ~今回の変動の傾向と対策方針について~」
【September 2022 Core Update】2022年9月のコアアップデート
最新のコアアップデートである「September 2022 Core Update」は9月12-26日にリリースされました。なおコアアップデート名は、実施される「月と年」にCore Updateが付く表記で名称が統一されています。
「September 2022 Core Update」の特筆すべき点は、大きく分けると以下の3つになります。
- Google側におけるサイトへの理解度や解析精度が進んでおり、特にE-A-T(現:E-E-A-T)の重要度が高まっている可能性がある
- YMYL度が低い領域において、SNSが上昇傾向にある
- 検索クエリに関する理解度と、検索クエリに合うLPの選定精度が向上した可能性がある
この3点に焦点を当てて、実際の検索結果を元に「September 2022 Core Update」による影響を見ていきましょう。以下の順番で解説していきます。
- 検索結果への影響
- 仮説と推奨アクション
【September 2022 Core Update】検索結果への影響
まず、【September 2022 Core Update】によって、検索結果にどんな影響があったのか知るために、上記で挙げた3つのポイントごとに特筆すべき影響を受けているとみられる具体的な領域をピックアップしました。
ポイント①
Google側におけるサイトへの理解度や解析精度が進んでおり、特にE-A-T(現E-E-A-T)の重要度が高まっている可能性がある
まずは上記ポイント①について、「政府系ドメイン」と「専門系サイト・総合系サイト」から検索結果への影響をみていきましょう。
●政府系ドメインの変動(増加傾向)
「September 2022 Core Update」によって、一部(農林水産省、防衛省)の想定流入数に減少は見られたものの、全体的に政府系ドメインに増加傾向が見られています。順位上昇が見られた政府系ドメインにおいて、特に上昇傾向が見られたのは「エリア名」、「政府・財務関連用語」などの検索クエリでした。
データ出典:Keywordmap

データ出典:Keywordmap

●専門系サイト、総合系サイトの変動(減少傾向)
金融領域において、アフィリエイト、総合メディアサイトのヒットURL数、想定流入数の減少が見られました。それに対して、金融機関や金融・投資関連情報を扱っている専門性の高いサイトのヒットUR数、想定流入数の増加が見られました。
データ出典:Keywordmap

ポイント②
YMYL度が低い領域において、SNSが上昇傾向にある
ポイント②について、特に影響の大きかった事象について解説します。(なお、YMYLとは、「Your Money or Your Life」を略した言葉であり、人々の生活に多大な影響を与える領域のコンテンツやWEBページのことです。詳しくはYMYLの記事をチェックしてみてください。)
●SNSサイトの変動
「September 2022 Core Update」によって、SNSサイトの獲得キーワード数・想定流入数に増加傾向が見られました。SNSサイトにおいて、特に上昇傾向が見られたのは「メイク」、「フード」、「エリア」系などのKnowクエリのキーワードでした。

特に「TikTok」、「Instagram」、「Pinterest」では、直近1年弱の期間で検索の需要が増大している傾向が見られました。
また、各SNSの外部リンク数(参照ドメイン数)の推移を見ると、いずれも直近1-2年で増加しており、特にTikTokは高い伸長率が見られました。

さらに、「TikTok」、「Instagram」、「Pinterest」が順位上昇していたクエリ(n=100)における全クエリで画像ニーズが確認され、7割弱のクエリで動画ニーズが確認されました。

●口コミサイトの変動
また、SNS系サイトが上昇している一方で、口コミサイトは全体的に減少している傾向が見られました。ただし、全領域の口コミサイトが減少しているわけではなく、美容系サイトは横ばい~やや増加傾向で推移していることが確認されました。

ポイント③
検索クエリに関する理解度と、検索クエリに合うLPの選定精度が向上した可能性がある
ポイント③、特に影響の大きかった領域・事象について見ていきましょう。
●時計買取領域の変動
時計買取領域のクエリ(n=3,610)において、ヒットURL数、想定流入数が増加しているサイトと減少しているサイトに大きく二分したことが確認されました。特に減少したサイトにおいては、主に「モデル」「型番」系クエリの順位が下落したことがわかりました。

一方で、順位が上昇した時計買取領域サイトに関しては、順位上昇したクエリのうち3割〜7割で表示されるランディングページ(LP)が変わる事象が生じていたことがわかりました。

特に型番やモデルの「買取」「買取価格」「買取相場」掛け合わせクエリで多くのLP変動が生じました。実際には、「デイトナ」「GMTマスター2」といった型番が複数存在するモデル名の掛け合わせや、「214270」「116520」といった検索意図が識別しにくいクエリにおいてLP変動が起きたことが確認されています。

なお、LPが変動した「モデル」「型番」系クエリでは、以前は「型番」クエリによってモデルページが表示される状況でしたが、今回のコアアップデートによってモデルページと商品商品詳細ページが適切に表示されるようになりました。

●辞書系サイトの変動
「September 2022 Core Update」によって、辞書サイトのヒットキーワード数、および想定流入数について全体的に減少傾向が見られました。また、これまで辞書系のサイトが上位を占めていた単キーワード系のクエリで、順位の下落が見られました。


【September 2022 Core Update】仮説と推奨アクション
続いて、ここまで述べた検索結果の影響から、「September 2022 Core Update」がどのようなアップデートなのか、その仮説を考えていきます。また、この仮説から導き出される推奨されるアクション・対策方法についても解説しますので、参考にしてみてください。
仮説
ポイント①:Google側におけるサイトへの理解度や解析精度が進んでおり、特にE-A-Tの重要度が高まっている可能性がある
公的サイトにおいて、意味範囲が広い検索クエリや、公共性が高い検索クエリが上昇傾向にありました。また、金融機関や民間法人など、権威性・信頼性が高いと想定されるサイトにおいて上昇傾向が見られたことから、「September 2022 Core Update」では、サイトのE-A-T(E-E-A-T)、とくに「サイトの権威性、信頼性」をより重視するようになったことが考えられます。Google側でのサイトへの理解度・解析精度が向上しており、クエリのニーズと、そのサイトが提供している価値、あるいは、そのサイトの所有者が提供している価値がマッチしていると判断したページをより評価していると推察されます。
ポイント②:YMYL度が低い領域において、SNSが上昇傾向にある
これまで口コミサイトが上位を獲得していたクエリ(「フード」「エリア」系のKnowクエリ)において各種SNSの検索順位が上昇。また、「TikTok」「Instagram」「Pinterest」などの指名検索が増加していることから、画像や動画の検索ニーズに合致しており、Googleからの評価も高いSNS系サイトの評価が上昇したことが考えられます。
一方で、YMYL度が高い美容系の領域においては、口コミサイトの順位に大きな変化は見られず、SNS系サイトが上がってきやすい領域(YMYL度が低い領域)と上がってきにくい領域(YMYL度が高い領域)とで変動状況に違いが生じている可能性があります。
ポイント③:検索クエリに関する理解度と、検索クエリに合うLPの選定精度が向上した可能性がある
Googleの検索クエリに対する認識精度、およびクエリに関連するページ(LP)の表示精度が高まったと考えられます。例えば、「料亭」と検索した際に料亭という言葉の説明をする辞書系ページではなく、高級料亭の公式サイトが上位表示されるなど、実際の検索意図に対してその回答となるWebページのマッチ度が高くなった可能性があり、より適切なサイトやLPが表示されるようになったことが考えられます。
推奨されるアクション
次にこれら3つのポイントを元にした、サイト運営における推奨アクションについてみていきましょう。SEO施策の打ち手としてぜひ参考にしてみてください。
ポイント①:推奨アクション
- 商品・サービスや企業の特徴を棚卸して、適切な対策クエリを選定する。(原則、公的サイトと競合しない。)
- 応答したいユーザーニーズやユーザーに認知されたいイメージを策定し、それに合わせサービスや製品を変えていく。
ポイント②:推奨アクション
- 運営しているサイトおよびその領域において、どの程度のYMYL度が求められるか確認。
- SNS系サイトが上がってきやすい領域においては、適切な媒体を確認のうえ当該クエリに関するハッシュタグ付与やSNS投稿の強化を検討。
ポイント③:推奨アクション
- ハック的なSEO対策ではなく、クエリの検索意図に対して適切なコンテンツを用意
- ユーザーが求める価値を提供することができるコンテンツを提供する
- 「検索エンジンの攻略」ではなくユーザーを向いたSEO対策を実施
これまでのコアアップデート【歴史】
コアアップデートはこれまで何度も実施されており、その都度、検索結果に様々な影響を与えてきました。ここまでで解説した最新のコアアップデートもその一つです。さて、それでは、過去にリリースされてきたコアアップデートの概要についても、2020年から3年間分にわたって見ていきましょう。
過去にどのようなコアアップデートが実施されたか知ることは、今後行われるであろうコアアップデートの予想や、またアップデートが行われた際の対策方法の参考になります。当然SEOやコンテンツ制作の指針策定にも役立ちますので、是非ご覧ください。
(なお、ここで紹介するコアアップデートの詳細はGoogleから開示されている情報ではなく、あくまでも、弊社が分析し考察した内容となっておりますのでご注意ください。)
コアアップデート名 | リリース日 | 概要・影響 |
---|---|---|
September 2022 Core Update | 2022年9月12日 |
|
May 2022 Core Update | 2022年5月25日 |
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November 2021 Core Update | 2021年11月17日 |
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July 2021 Core Update | 2021年7月1日 |
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June 2021 Core Update | 2021年6月2日 |
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December 2020 Core Update | 2020年12月3日 |
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May 2020 Core Update | 2020年5月4日 |
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January 2020 Core Update | 2020年1月13日 |
|
2022年には2回のコアアップデートがリリースされています。2021年以前は1年あたり3回のペースでコアアップデートがリリースされる傾向にありました。一つずつ見ていきましょう。
【May 2022 Core Update】2022年5月のコアアップデート
「May 2022 Core Update」は、2022年5月25日-6月9日にリリースされました。「May 2022 Core Update」は、主に下記の3つに焦点が置かれたのではないかと考えられます。
- テーマ性、被リンクの重要度上昇
- エンティティ合致の重要度上昇
- 画像・動画コンテンツの重要度上昇
※エンティティとは、「実(世界に存)在する物事」を指し、Googleのナレッジグラフにデータとして格納されています。詳しくはこちらの記事「ナレッジグラフとは?ナレッジパネルとの違いやWebマーケティングにおける重要性」で解説しています。
なお、上記3点を受けて、検索結果では以下のような変動が確認されました。
- 異なるテーマ性を保持するサイト順位が下落
- ナレッジパネルの有無で順位変動が分かれた
- 画像・動画のニーズがあるキーワードにおいて、テキスト中心のサイトの順位が下落
【November 2021 Core Update】2021年11月のコアアップデート
「November 2021 Core Update」は、2021年11月17日-30日にリリースされました。「November 2021 Core Update」は、主に下記の3つに焦点が置かれたのではないかと考えられます。
- サブドメイン単位の評価がサブディレクトリに与える影響度上昇
- コアウェブバイタルの評価比重上昇
- プロダクトレビューの質評価変更
なお、上記3点を受けて、検索結果では以下のような変動が確認されました。
- 非YMYL領域のサブドメインは下落、サブディレクトリは全体的に上昇傾向
- 上昇サイトと下落サイトにぽけるLCP、FIDに差分が確認された
- 上昇したサイトでは執筆者と監修者の記載、オリジナル画像の使用等が確認された
【July 2021 Core Update】2021年7月のコアアップデート
「July 2021 Core Update」は、2021年7月1日-12日にリリースされました。「July 2021 Core Update」は、主に下記の3つに焦点が置かれたのではないかと考えられます。
- ページとクエリのマッチ精度上昇
- 鮮度が高い情報の評価上昇
- 特定の領域において、検索流入量または質の評価比重上昇
なお、上記3点を受けて、検索結果では以下のような変動が確認されました。
- 特にフリマサイトにおいて、上昇サイトはKWページとクエリのマッチ度が高く、下落サイトはマッチ度が下落
- 特にニュースサイトにおいて、更新日が直近の人名クエリが上昇。
- 特にコスメサイトでは、コスメに関する様々な記事を保有しているサイトが上昇し、商品関連記事を保持していないサイトが下落
【June 2021 Core Update】2021年6月のコアアップデート
「June 2021 Core Update」は、2021年6月2日-12日にリリースされました。「June 2021 Core Update」は、主に下記の4つに焦点が置かれたのではないかと考えられます。
- 特性商品やサービスのレビュー鮮度の評価比重上昇
- ECサイトのレビュー量の評価比重上昇
- コロナ禍に応じたコンテンツ評価上昇
- 楽曲名クエリでの歌詞サイト評価下落
なお、上記4点を受けて、検索結果では以下のような変動が確認されました。
- 旅行サイトでレビューが新しいページが上昇
- 総合ECサイトでレビュー未保持サイトが下落
- 食材クエリでレシピサイトとECサイトが入れ替わった
- 楽曲名クエリで歌詞検索サイトが下落
【December 2020 Core Update】2020年11月のコアアップデート
「December 2020 Core Update」は、2020年12月3日-16日にリリースされました。「December 2020 Core Update」は、主に下記の4つに焦点が置かれたのではないかと考えられます。
- ドメインと比較しコンテンツの評価比重上昇
- 画像とテーマ一致度の重要度上昇
- YMYL領域でのEATの重要度上昇
- 広告がUXを阻害するサイトの評価下落
なお、上記4点を受けて、検索結果では以下のような変動が確認されました。
- ユーザーニーズを網羅しているコンテンツの順位が上昇
- 検索意図に合致しない画像と不適切なaltタグが多い画像一覧が下落
- 病院検索ポータルサイトが軒並み下落し、公的機関サイトが上昇
- 広告がページ固定されている、もしくはファーストビューを大きく広告が占めるサイトが下落
【May 2020 Core Update】2020年5月のコアアップデート
「May 2020 Core Update」は、2020年12月3日-16日にリリースされました。「May 2020 Core Update」は、主に下記の3つに焦点が置かれたのではないかと考えられます。
- 特定の領域において、インデックス数の重要度上昇
- 画像ニーズがある領域において、更新性の重要度上昇
- YMYL領域においてメディアサイトが上位傾向
なお、上記3点を受けて、検索結果では以下のような変動が確認されました。
- 「デート」「観光」といったクエリ領域に関して、対象テーマを扱うページ数の多いサイトが上昇
- 人名クエリで「Instagram」「Pinterest」をメインとするドメインが上昇
- 特に美容領域においてメディアの記事コンテンツが上昇
【January 2020 Core Update】2020年1月のコアアップデート
「January 2020 Core Update」は、2020年1月13日-16日にリリースされました。「January 2020 Core Update」は、主に下記の3つに焦点が置かれたのではないかと考えられます。
- サイト規模、内部リンク集約のドメイン評価の影響下落
- テーマの網羅性よりも専門性の重要度上昇
- YMYL領域において獲得外部リンクの重要度上昇
なお、上記3点を受けて、検索結果では以下のような変動が確認されました。
- インデックス数の多い「amazon」や「ホットペッパービューティー」が下落し、「buyma」や「Caloo」が上昇
- 美容コンテンツの「4meee」は上昇、「美的.com」は下落
- 質の高い外部リンクを獲得しているサイトが上昇
コアアップデートへの対策
検索ランキングの算出システムを更新するコアアップデートは、当然、検索結果に大きな影響を与えることがあります。したがって自社サイトの検索順位が大幅に変動することもあるでしょう。たとえばその変動が下落である場合のことを考慮すれば、対策方法について知っておくことは非常に重要です。
Googleはコアアップデートで悪い影響を受けた場合について、「そのページに修正すべき問題があるとは限らない」と述べていますが、その一方で、コアアップデートへの向き合い方に関するヒントにも触れています。ここでは、そのヒントを参考にして、コアアップデートへの対策として考えられるいくつかの方法を解説します。
コアアップデートによる影響を把握して要因を掴む
コアアップデートがリリースされた際にまず行うべきは、「見」に徹して状況把握に努めることです。完全にリリースされ切るまで(約2週間ほど)、検索結果は変動する可能性があるため、Webサイトに何らかの手を加えるのは悪手です。
コアアップデートによって運営するWebサイトがどんな影響を受けたのか、サイト全体、ディレクトリ単位、ページ単位それぞれで、キーワード順位やセッションといったトラフィックを調査し、余裕があれば、同領域の競合サイトや別領域のサイトも分析します。これらは、コアアップデートが及ぼした影響の傾向を掴むために必要な施策です。(上記、最新のコアアップデートで紹介したような内容。)
コアアップデートが完全に展開され終えたところで、自社サイトの検索順位が上昇していた場合は、特に手を加えず、様子を見守っていくのが推奨されます。一方で、サイトの順位が下落していた場合は、前述した調査・分析から導き出された要因・傾向を軸にして、何らかの対策を打ちます。
ユーザーのニーズを満せるようサイト品質を上げる
これまでのコアアップデートは、共通して「ユーザーのニーズと利便性を追及する」「関連性と信頼性の高いコンテンツをユーザーに届ける」という軸で行われています。つまり、コアアップデートの対策で基本的かつ重要なことは、ユーザーを第一に考えたコンテンツを制作することです。
ユーザーを第一に考えたコンテンツは、突き詰めると以下の3つのポイントを押さえていることが条件になります。
- ユーザーのニーズ(疑問・興味・関心)に応えたコンテンツであること
- E-E-A-T(旧E-A-T)を担保したコンテンツであること
- 読みやすいコンテンツであること
では、まずユーザーのニーズ(疑問・興味・関心)に応えたコンテンツであること、についてですが、これはGoogleの検索品質ガイドラインで述べられているところの「Needs Met」という概念と一致します。
ニーズへの対応の仕方は様々あって、必ずしも文字情報(テキスト)にこだわる必要はありません。先述した、【September 2022 Core Update】では、画像や動画の検索ニーズに合致しているSNSサイトの順位が上昇したという事例が散見されました。画像や動画といったメディアのニーズが増えてきており、Googleは画像や動画系のコンテンツを重視して高く評価したと考えられます。
つまり、「Needs Met」を満たすためには、答えとなる情報をコンテンツに含めることだけに注力するのではなく、クエリによっては画像や動画といった媒体を活用した情報の含め方・適切なコンテンツの配置の仕方も工夫する必要があるということです。
サイトの品質を高めるためには、このコンテンツはユーザーが本当に満足できるものなのか、常に意識してコンテンツ制作を行うことが求められます。
E-E-A-T(旧E-A-T)を意識した対策を行う
次に、「E-E-A-Tが高いコンテンツであること」について見ていきましょう。
E-E-A-Tとは、Needs Met同様、Googleが定める「良いコンテンツとは何か」の評価指針のひとつです。Experience(経験)、Expertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)、 Trustworthiness(信頼性)それぞれの頭文字をまとめてE-E-A-Tと呼ばれています。
キーワード領域がYMYLに当てはまる場合は、特にE-E-A-Tを注視する必要がありますが、YMYL以外の領域でも積極的に担保していくことが推奨されます。
項目 | 概要 |
---|---|
Experience(経験) | 経験に基づいたコンテンツを重視する指標 |
Expertise(専門性) | その名の通りコンテンツが何らかのテーマに特化していること、あるいはコンテンツの制作者が専門知識や資格を有している事重視する指標 |
Authoritativeness(権威性) | コンテンツの内容に加えて『誰が言っているのか』を重視する指標。サイト運営の期間や実績、被リンクの数や分散性、言及数などに影響を受ける |
Trustworthiness(信頼性) | ユーザーにとって信用できる情報・サイト・運営者であるかが重視される指標。コンテンツの正確性も信頼性としての評価に含まれる |
E-E-A-Tという評価を高めるためには、上記で挙げたそれぞれの項目を満たしていく必要があります。この方法については以下の記事で詳しく解説していますので、是非参考にしてみてください。
「E-A-T(E-E-A-T)を徹底解説! SEOに重要な理由と高め方をガイドラインから読み解く」
【September 2022 Core Update】では、公的サイトにおいて公共性の高い検索クエリが上昇傾向にあったことや、(アフィリエイトや総合メディアではなく)金融機関や民間法人などのサイトにおいて上昇傾向が見られたことが分かりました。
Googleは、より権威性・信頼性が高いと思われるサイトのコンテンツを高く評価する傾向を強めた可能性があります。このことは直近のコアアップデートだけでなく、過去にも同様の変動が確認されていることから、コアアップデート対策としてのE-E-A-Tの重要度の高さがうかがえます。
ページエクスペリエンスを向上させる
コアアップデート対策として、ユーザーがストレスを感じないような「読みやすい・閲覧しやすいコンテンツであること」という点にも注目しましょう。
読みやすい・閲覧しやすいコンテンツを作るためには、ページエクスペリエンスの向上がカギになります。
ページエクスペリエンスとは、
- ページの表示速度が速い(遅くない)
- ユーザーがWebページを操作した際の反応速度が早い(レスポンス)
- 入力やスクロールといったユーザーのアクションを阻害しない
- 視覚的に見やすいデザインである
- スマートフォンでもページが見やすい
- セキュリティ的に安全なページである(https通信)
- ページ閲覧を阻害する広告がない
といったような、情報そのもの以外の価値について言及したものです。詳しくはGoogleの公式ページ「ページ エクスペリエンスの Google 検索結果への影響について」で言及されています。
ユーザーの利便性を第一とするGoogleの方針を鑑みれば、コアアップデートだけでなく、普段のSEO対策としてもページエクスペリエンスの向上は必須です。
ただし、ページエクスペリエンス単体で評価されるわけではない点には注意が必要です。あくまでもユーザーニーズや、E-E-A-Tを満たしたコンテンツを提供した上で、ページエクスペリエンスを担保するようにしましょう。
まとめ
Google検索のコアアップデートは定期的に実施されます。そのたびに検索結果が大きく変動し、ときには自社サイトに悪い影響を及ぼすことも大いにあります。コアアップデートで慌てないためにも、その歴史を知り、影響の範囲や傾向を掴んでおき、対策方法について考えていくことが求められるでしょう。
本文でも解説しましたが、コアアップデートを受けて真っ先に行うべきは、自社サイトや検索結果における状況の確認です。調査・分析を通して、手を打つべきなのかどうか判断し、必要であれば何らかの対策を行います。
一方で、Googleが再三再四言及しているように、普段からユーザーを第一に考えたコンテンツの制作、およびサイトの運営を心掛けておくことが、コアアップデートの最も根本的な対策方法になります。高品質なコンテンツ制作方法については、以下の記事などで解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
「SEOに強い記事の書き方を徹底解説!具体例でわかるSEOライティング」
「Webコンテンツ制作のポイント・流れをSEOの観点で徹底解説!」

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