ソーシャルメディアマーケティングの基礎~ポイントは共感とUGC
当記事では、ソーシャルメディアの基礎知識から、具体的な活用方法まで詳しく解説しています。
ぜひ参考にしてみてください。
目次
ソーシャルメディアの基礎知識
ソーシャルメディアはWebマーケティングのメディア分類のうち、Shared (シェアード)メディアに分類されます。これは元々唱えられていた、トリプルメディア※という考え方に新たに登場した分類です。
トリプルメディアにShared メディアを追加した、4部類をPESOモデルと呼びます。ここではSharedメディアに分類されるソーシャルメディアについて確認していきます。
※トリプルメディアとは
オウンドメディア、ペイドメディア、アーンドメディアからなる、マーケティングのメディア戦略を考える際に役立つフレームワークです。
共感を得るメディア
ソーシャルメディアにおいて重要なのは、ユーザーからの共感の獲得です。どれだけ有益な発信をしていたとしても、情報を受け取るユーザーに共感されなければシェア・拡散は望めません。より多くの人に自社の投稿を届けるためには共感してもらうことが必要です。
ここでいう「共感」とは、自分に関係がある情報と認識してもらうことです。つまり、情報(コンテンツ)を「自分ごと」「仲間ごと」「世の中ごと」だと認識させたうえで、誰かに伝えたいと思わせられれば、シェア・拡散につながる可能性があります。
情報の「○○ごと化」には、内容によって大きく2つに分けられます。
・Who文脈(○○さんだから共感する)
・What文脈(△△だから共感する)
Who文脈とは人に関心が向いている共感です。例えば、見知らぬ人のハワイ旅行の投稿は気にならない一方、近しい友人がハワイ旅行の投稿をした場合はいいねやコメントをしたくなるでしょう。これは「友人」が投稿しているから興味・関心が湧いている状態です。
FacebookやLINEなど比較的距離近い関係の人と繋がりやすいSNSはWho文脈で投稿が共有されます。
What文脈とは出来事やモノに対して関心が向いている共感です。関心を持っているトピック、例えば好きなアーティストやファッションなどに関係のある投稿には反応したくなるでしょう。特にTwitterやInstagramはWhat文脈でユーザーと関係性が構築されやすいSNSです。
受動的に情報を得るメディア
ソーシャルメディアはユーザーが受動的に情報を受け取るメディアと言われています。思い当たる方も多いとは思いますが、SNSはスキマ時間に特別な目的なく利用される傾向があります。タイムラインに流れるコンテンツを眺めながら気になった投稿にアクセスするため、偶発的に情報と接触します。
一方、能動的に情報と接触しにいくのがGoogleなどの「検索」です。「気になる」「調べたい」など目的が合って情報を探しにいきます。
ソーシャルメディアをWebマーケティングのチャネルとして活用する際は、このような特徴を踏まえたうえで、発信を行っていく必要があります。ユーザーの興味・関心を喚起し、有益だと思ってもらえるような情報を発信しましょう。
UGCを活用する
重要性が増しているSNSマーケティングにおいて、大きなポイントとなるのが、ユーザーから発信されるコンテンツです。
ここではUGCと呼ばれるユーザー発信のコンテンツについて確認します。
UGCとは
UGCとはUser Generated Contentの略称で、ユーザーが生成、発信したあらゆる情報(コンテンツ)が含まれます。たとえば、ソーシャルメディアに投稿するコンテンツ(Twitterであればツイート、リツイート、いいね)や、口コミがUGCに当たります。
ユーザーから発信される声は商品の売上に大きな影響を与えます。横浜国立大学・鶴見裕之教授の「商品に関するTwitter上のコミュニケーションと 販売実績の関連性分析」の研究ではツイート数の増加と販売実績に正の相関があるという結果が出されています。
ソーシャルメディアがマーケティングにおいて重要な要素となる中、UGCをどのように活用するかが成果に繋がる鍵といえるでしょう。
口コミの重要性
口コミを活用することで施策をさまざまな観点から分析できます。
施策の影響範囲を調べる
ソーシャルメディアにおける口コミを調べることで、情報(コンテンツ)が届いた範囲を把握することが可能になります。例えば、ソーシャルリスニングツールを利用すると該当ツイートのリーチ数が算出できます。(下図を参照)
リーチ数を算出すれば、1投稿あたりの費用対効果や、認知度・想起度の向上にどれほど寄与したかなど効果を測定できます。
消費者の商品へのイメージを知る
口コミのキーワードを分析することで、消費者の商品・サービスに対する印象をある程度把握することが可能になります。例えば、(ソーシャルリスニングツール)の感情分析を参考に分析を行うと、ポジティブ・ネガティブの感情が可視化されます。
また、CMや広告など大規模な施策を行ったのちの、商品名とともに呟かれているキーワードを調査すれば、ユーザーのリアルな態度変容をうかがい知ることができます。
2019年10月に話題になったアクエリアスの事例を見てみます。
2019年秋冬キャンペーンで、アクエリアス『見えない「がんばれ」 少年野球』篇 のTVCMを10月1日に公開しました。
家族の愛情を表現した感動するこちらのCMは、the pillows「Funny Bunny」を女性シンガーUru がカバーしたことで話題なりました。
CMの前後を比較すると関連キーワードとエンゲージメント数、率ともに変化しました。
CMを打ったことで、消費者の商品に関するイメージや認知度に変化が起きたと分かります。口コミは消費者の声、市場の状況を把握するのに非常に有益です。
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SNSマーケティングのフレームワーク
ソーシャルメディアの台頭でマーケティングの概念にも変化が現れました。その代表がULSSASというフレームワークです。
ここではULSSASとともに、SNSマーケティングにおける購買行動モデルとして有名なSIPSについて考えいてきます。
ULSSAS(ウルサス)
ソーシャルメディアマーケティング事業を行う株式会社ホットリンクが提唱したフレームワークでUGC、Like、 Search、 Search、 Action、Spreadの頭文字を合わせています。
自社の投稿に対して、何らかのアクション(いいね!)を付けた後、SNS検索、Google・Yahoo!の検索と続き、購買、シェアとなってツイートが広がっていくソーシャルメディア時代の消費行動を表しています。
SIPS
生活者の消費行動を「共感する(Sympathize)→確認する(Identify)→参加する(Participate)→共有・拡散する(share&Spead)」の4段階に整理したモデルです。
ソーシャルメディアの普及に着目して、消費行動を深掘りした概念といえます。2011年に電通の「サトナオ・オープン・ラボ」(現電通モダン・コミュニケーション・ラボ)が提唱しました。従来の購買モデルである、AIDMAやAISAS※にとってかわるものではなく、あくまで生活者と企業とのコミュニケーションを考える上での一つの概念です。
※
AIDMA
1920年代に販売・広告の実務書の著者 サミュエル・ローラント・ホールが提唱した概念。消費者の心理プロセスを表したAttention(注意)→ Interest(関心)→ Desire(欲求)→ Memory(記憶)→ Action(行動)の頭文字を取っている。
AISAS
株式会社電通が提唱する消費者の購買心理プロセスを表した言葉。Attention(注意)→Interest(関心)→Search(検索)→Action(行動)→Share(共有)の頭文字を取っている。
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まずはSNSを知ることから始める
ソーシャルメディアマーケティングを成功させる第一歩は、ソーシャルメディアについて知ることです。SNSならではの使われ方やトーンがあります。例えば、SNSを利用するユーザーは、情報を受動的に受け取っているという特徴もそのひとつだといえるでしょう。
運用のコツやテクニックを覚えるまえに、まずはソーシャルメディアの基本を知ることが重要になります。手っ取り早い方法は、FacebookやTwitter、Instagram、LINE、Youtube、はてなブログといった代表的なソーシャルメディアをユーザーになって使い倒してみることです。そこから見えてくることが多々あるでしょう。
まず、利用を通してユーザー目線になることが、ソーシャルメディアマーケティングの第一歩です。
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