SNSマーケティングを企業が導入すべき理由!ソーシャルメディアを活用したマーケティング
では、そもそもSMM・SNSマーケティングとはどんなものなのでしょうか。ソーシャルメディアを利用したマーケティング活動ということは一目でわかりますが、具体的にはどんな施策を行うのでしょうか。今回はそのような疑問に答えるかたちで、SMM・SNSマーケティングついて基本的な事柄、そしてなぜSMMをいま行うべきなのか、解説していきたいと思います。ぜひご覧ください。
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目次
ソーシャルメディアマーケティング(SMM)とは?
FacebookやInstagram、Twitter、LINEなどのソーシャルメディアを用いたマーケティング手法のことをソーシャルメディアマーケティング(SMM)、あるいはSNSマーケティングといいます。
ソーシャルメディアにおいて商品やサービス、あるいは自社ネームなどに関するコンテンツを発信することで、高いマーケティング効果を得ることができる施策になります。
なお、日本で主流になっているSNSマーケティングという言葉ですが、発祥の地であるアメリカでは使われていません。もっぱらSocial Media Marketing(ソーシャルメディアマーケティング)と呼ばれています。
SNSはソーシャルメディアの一部
SNSマーケティングとソーシャルメディアマーケティング(SMM)に明確な違いも大きな差異もありませんが、このマーケティング手法をしっかり理解するためには、そもそもSNSとソーシャルメディアが同義ではない、ということを知っておく必要があります。
SNSは、社会的な情報網を構築できるウェブサービスのことで、個人同士におけるコミュニケーションが主な目的となっています。代表的なサービスといえばFacebookやInstagram、LINEなどが挙げられます。
一方でソーシャルメディアですが、これはSNSが持つ意義を大きく超え、双方向のコミュニケーションができるだけでなく、そこで生まれ、基本的に誰でもアクセスできる情報(コンテンツ)が、コミュニティを飛び越えて(シェア)、どんどん拡大していくところに特徴があります。
たとえば、FacebookやInstagram、LINEといったSNSも当然ソーシャルメディアですし、Twitter(公式にSNSでないと宣言している)だけでなく、Youtubeやはてなブックマーク、ネット掲示板、ユーザーブログ、さらにはウィキペディアといったものすらも、ソーシャルメディアに含まれるのです。
したがって、SNSとはソーシャルメディアに含まれた構成要素のひとつ、ということになります。
日本でSNSといえば、一般的にFacebookやTwitter、Instagram、LINEなどが挙げられるので、これを聞くと少し意外な感に打たれます。ですが、厳密にカテゴライズするとソーシャルメディアとSNSは上図のような関係になるのです。
繰り返しになりますが、SNSマーケティングとSMMには明確な違いも大きな差異もありません。ただ、SNSという狭義のくくりにとらわれてしまうと、機会損失につながる恐れがあるので、ソーシャルメディア全体を意識したマーケティング活動が大切になってきます。
ソーシャルメディアがもたらしたもの
ソーシャルメディアの登場は、これまでコンテンツの消費者であったユーザーを、コンテンツの生産者に変えました。これは非常に重大な変化であり、企業活動にも大きな影響を及ぼしたことは言うまでもありません。一方的な関係だったユーザーと企業が、同じ視線に立つ関係性へと変わったからです。
情報を受け取るだけだったユーザーが能動的に発信するようになったコンテンツ(UGC)は、企業にとって大いに役立つことが分かったし、また一方で企業からの情報も自然に受け取られるようになりました。
SMM/SNSマーケティングは、このように相互発信的にコンテンツを活用していくことで、企業や商品・サービスの認知度向上、あるいは集客の増加、ブランディング、さらには顧客情報の収集などを目的に行われるマーケティング活動なのです。
なぜいまSMM・SNSマーケティングが必要なのか
ソーシャルメディアを無視したWebマーケティングは、このさき時代遅れになると言われています。それはいったいなぜなのでしょうか。
ソーシャルメディアの爆発的な普及
まずは、以下の図をご覧ください。
冒頭でも言及しましたが、ご覧の通り、ソーシャルメディアの利用率はすべての年代において年々増加しています。また、将来的にもソーシャルメディアのアクティブユーザー数が伸長していくのはまず間違いないでしょう。
さらに、ソーシャルメディア利用に費やす時間にも注目しなければなりません。
以下の図をご覧ください。
図によれば、ソーシャルメディアの利用時間は10代、20代において長い傾向にありますが、じつは30代、40代においても「メールを読む・書く」に次いで長いというデータが出ています。
しかしながら、特筆すべきは別のところにあります。それは、「ソーシャルメディア」と「動画投稿・共有サービス」、あるいは「ブログやウェブサイト」が別の項目として計測されているという点です。厳密には、「動画投稿・共有サービス」や「ユーザーブログ」もソーシャルメディアに含まれます。つまり、これらを合算するとソーシャルメディアの利用時間は、若い世代だけでなく全年代においても、インターネット利用における大部分を占めていると考えることができるのです。
ソーシャルメディアを無視したWebマーケティングが時代遅れだというのはここまでで挙げた、
・ソーシャルメディア利用者の増加
・ソーシャルメディア利用時間の増大
これらだけが理由ではありません。
可処分時間の大半がソーシャルメディアに費やされ、その人数もどんどん増加しているということは、それだけGoogleを筆頭にした検索エンジンの利用者数、利用時間、あるいは「検索行動そのもの」が減っている可能性を示唆していることになります。
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検索の覇者Google、衰退の兆し?
それを裏付けるデータとして、海外WEBコンサル会社MERKLEが公開した「Digital Marketing Report」があります。
これによると、2019年の第2クォーター(4~6月)において、Google自然検索からWebサイトへの訪問が前年比で8%減少したそうです。同様にYahoo!やBingも減少傾向にあります。下図参照。
原因は複数考えられると思いますが、要因の一つとして、これまで大手検索エンジンによって行われていた検索行為・情報収集がソーシャルメディアへと移行している、という推測にはかなりの蓋然性があるでしょう。これは消費者による購買行動プロセスの変化も関係しています。
購買行動モデルの変遷
Attention(注意)Interest (関心)Search(検索) Action(行動) Share(共有)という、電通が提唱した購買行動モデルAISASは、ソーシャルメディア時代において、その意味合いが大きく変わりました。すなわち、もともと検索エンジンで行われることを想定していたSearchというプロセスが、現在はソーシャルメディア上に取って代わられつつあるということです。
2010年代に入り、AISASではソーシャルメディア時代の購買行動を説明できないとして、新たにVISAS(ヴィサス)やSIPS(シップス)といった購買行動モデルが提唱されました。
スマートフォンの普及によって、いまやあらゆる場所でソーシャルメディアを閲覧できるようになりました。それゆえ若年層を中心に、特に目的もなく、ほとんど習慣的にSNSにアクセスして、自動的に流れてくる情報を消費するという人が増加しています。
自分から求めなくとも、向こうから大量に押し寄せてくる情報の中には、話題になっているコンテンツ、あるいは商品・サービスがあり、ふとそれに対し興味や共感を覚えます。これがソーシャルメディア時代の購買行動プロセスのスタートです。
その後、「VISAS」の場合は影響を受けて共感し、行動(購入)に至り、最終的にソーシャルメディアで共有します。
一方で、「SIPS」では共感を覚え興味を持ったものを、確認するプロセス、つまり※検索行動をとりますが、これはあくまでもソーシャルメディア内で行います。その後、話題の流れに参加、つまりいいねや購入といったプロセスを経て、同じようにソーシャルメディアで共有・拡散に至ります。
※TwitterやInstagramの#(ハッシュタグ)を活用した検索に代表されます。
このように、ソーシャルメディア時代の購買行動プロセスが示すもっとも重要なポイントは、検索エンジンを通さずに、ソーシャルメディア内だけで購買行動の全プロセスが完了しているということです。
また、TVCMや友人から得た情報でも、検索エンジンを開かずにソーシャルメディアでさらなる情報収集をする、というのも十分に考えられる購買行動でしょう。
上述しましたが、ソーシャルメディアの利用者数、利用時間は今後とも増加していくと予想されています。購買行動モデルのVISASやSIPSはしばらくの間も有効であることは間違いないでしょう。もしかすると、そのうちに検索プラットフォームとしてソーシャルメディアがGoogleを超える日が来るかもしれません。
自然検索におけるクリック数の低下
また、他にも以下のようなデータがあります。
別のWebコンサル会社SparkToroによると、検索者のじつに50%以上がGoogle検索結果画面において「何もクリックせずに立ち去る」ということが判明したそうです。
さらに、下のグラフはPCとモバイルにおける、Google自然検索からGoogle以外のサイトへのクリック数を表したものです。(赤がモバイル、青がPC)これによると、2016年の第1クォーターには756億回あったクリック数が、2019年の第1クォーターには615億回まで減っており、20%も減少していることが分かります。
自然検索におけるクリック数減少の要因のひとつとして、Googleがアップデートを進めている検索結果画面の多機能化が挙げられます。画像や動画、ニュース、地図、商品などが検索クエリに合わせて表示されるユニバーサル検索しかり、検索クエリの答えとして表示されるアンサーボックスやナレッジパネルしかり、ユーザーは他のサイトをクリックせずとも検索行動・情報収集を完了できてしまいつつあるのです。
クリック数減少には、ほかにも様々な理由が考えられますが、いずれにしてもこのデータが示しているのは、検索エンジンに頼ったSEO施策やSEM(検索エンジンマーケティング)だけでは不十分になっているという現状です。
SNSマーケティング、早ければ早い方がいい
ソーシャルメディアを利用しないWebマーケティングがなぜ時代遅れなのか。
それは、
- ソーシャルメディア利用者の増加
- ソーシャルメディア利用時間の増大
という、顧客との接触機会、顧客創出の機会を見逃しているだけでなく、
・Google自然検索からのトラフィックの減少
という、SEOやSEMといった検索エンジンに依存したWebマーケティングだけでは不十分になってきたからなのです。
もちろん、トラフィックが減少しているからといって、SEOがいまなおWebマーケティングにおける有効的な施策であることに疑いの余地はありません。広告やメルマガ配信なども同様です。
つまり、Webマーケティングの効果を最大化するためにも以上のような既存の施策に加えて、ソーシャルメディアもぜひ活用すべきだということです。リソースの確保や市場調査に多少の工数はかかるかもしれませんが、その分メリットは非常に大きいです。やらない理由はないですし、参入は早ければ早い方がいいでしょう。
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見込めるメリット
ソーシャルメディアマーケティング/SNSマーケティングを取り入れることで、今からでも以下の5つの効果を見込めることができます。
認知拡大
ほかの媒体と比べて拡散力が格段に高いです。
コツコツと地道にフォロワーを増やしていく場合ももちろんあります。ですが、発信したコンテンツがユーザーの興味・関心を満たすだけでなく、高い付加価値があった場合、それは人々の心を動かすものとして広くシェア・拡散され、企業名や商品・サービスの認知度が高まるでしょう。
ブランディング
継続してコンテンツを発信し、適宜、企業や商品・サービスの情報を流すことで、ユーザーのあいだにブランドイメージを醸成していくことができます。
ブランディングの効果が発揮され、共感を呼び起こし信頼を得るようになれば、ユーザーの顧客化へと繋がります。
このようにしてブランドイメージを形作るために、ソーシャルメディアはユーザーとの接触の機会を提供してくれます。
親しみ
企業とユーザーが同じ目線であるということは、両者の間に親しみが生まれやすい環境であるということを意味します。コンテンツの発信の仕方や、関わり方を工夫すれば、ユーザーとの距離が近づき、親近感を持ってもらうことが可能になるでしょう。
そのためには、過度の売名行為や商品・サービスの押し付けるような宣伝は効果的でないばかりか、ネガティブな印象を持たれてしまうおそれがあります。なるべく避けた方が無難でしょう。
ユーザーにとっての企業に対する親しみとは、商品・サービスの購入を後押しするきっかけのひとつとして大いに奏功するでしょう。
ユーザーの声を取り入れられる
その特性上、ソーシャルメディア(ユーザーの多いFacebookやTwitter、Instagramなどは特に)では、ユーザーからの生きた反応をリアルタイムで聞くことができます。それは企業に対する評価であったり、発信したコンテンツに対する反響であったりと様々ですが、そこにはWebマーケティング施策、ひいては企業全体で取り組むべき課題や改善点が隠れています。
集客
上でも触れましたが、Google自然検索からのトラフィックやクリック数が減少している状況においても、検索エンジンに代わる集客手段として活用することができます。コンテンツを発信し続けることで、継続的に集客できるだけでなく、シェア・拡散された際には、膨大な流入を見込むこともできます。
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SMM参入、今からでも遅くない?
ソーシャルメディアマーケティングが話題になり始めたころと比べて、科学技術や通信の分野はかなり進歩しています。それゆえ、SMMにアプローチする方法も大幅に広がっているというのが現状です。ようするに、ソーシャルメディアを活用して出来ることが以前よりも増えているのです。
動画時代の到来
たとえばここ数年で、Youtubeに代表される動画投稿・共有サービスは当然のこと、FacebookやInstagram、Twitterなどでも気軽に動画が投稿できる環境が整備されました。UI(ユーザーインターフェース)がより便利になり、ストレスなく閲覧できる仕様になっています。またこれに加え、スマートフォンの進化も見逃せません。スマートフォン一つあれば、動画の撮影、編集、投稿まで可能で、もちろん閲覧することもできます。UGCは、こういった進歩のもとで拡大していったのでしょう。
あらゆる面において、ユーザーが動画を楽しむ環境が整ったことで、動画サービスの利用率は増加の一途をたどっています。スマートフォンで利用するコンテンツにおいて、1日あたりの平均利用時間が最も長いのはゲームであり、2位が「動画」ですが、10代に限ると、1位が動画になります。ソーシャルメディアの中でも、動画系サービスはいま一番訴求力があるといえるでしょう。
動画広告に関する調査では、「ソーシャルメディアの動画広告がもっとも印象に残っている」という結果が出たそうで、また企業の97%が「ユーザーが商品やサービスを理解するのに動画が大きく寄与している」と答えた※調査結果もあるようです。
※参考:The State of Video Marketing
これは2010年代前半では考えられなかったことです。
少し前までは不可能だったマーケティング施策が、動画プラットフォームとモバイルデバイスの進歩によって、今まさに可能となっているのです。
SMMへのアプローチ方法は、これから先もまだまだ拡大していくと思われます。ですから今からでもけっして遅くはありません。むしろ、今まで存在しなかった、より効果的な新しい施策を試せるというメリットすらあります。
まずは自社の商品・サービスと照らし合わせ、どんな媒体を利用してソーシャルメディアと結びつければいいのか、徹底的に考えるところから始めましょう。
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まとめ
ソーシャルメディアマーケティング(SMM)/SNSマーケティングは、けっして一過性のものではありません。このさきのWebマーケティング界において、SEOやSEM、コンテンツマーケティング、メールマーケティング、あるいは広告などとともにWebマーケティングの重要な施策の一つとして運用され続けていくでしょう。
もしもまだ、ソーシャルメディアを活用したマーケティングを始めていないのであれば、この機会に初めてみてはいかがでしょうか。
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