競合サイトの分析方法を解説!チェックすべき指標とおすすめツールを紹介
今回の記事では、初心者からベテランまで、競合サイトを分析したいすべての方に参考になる情報を紹介します。そもそも競合サイトをどう選ぶかという出発点や、実践的な分析方法の説明、さらには競合調査で役立つツールまで解説します。ぜひ参考にしてみてください。
目次
競合サイトを分析する目的
競合サイトをなぜ分析する必要があるのでしょうか。
端的に言えば、「検索順位が相対的に決まるから」でしょう。あるページの順位が上がれば、別のページの順位が下がるようになっているのが検索エンジンです。
したがって、検索順位を競うことになる競合サイトを調査するのは必要不可欠です。もう少し具体的に見ていきましょう。
競合サイトを分析する目的、およびメリットは以下の2点に集約されます。
- 成果を出す最短距離を進める
- 差別化を図れる
成果を出す最短距離を進める
サイト運用のゴール(KGI)に対して、最短で進むにはどうすればよいでしょうか。
1番の近道は、すでに成果を出している競合サイトの戦略を調査して、自社のWebサイト運用にトレースすることです。
もちろん、競合サイトの戦略をすべて真似をすればうまくいくというわけではありません。一方で、なぜ競合サイトは成果が出ているのか、その要因を分析することによって自社サイトが最短で成果を出すために行うべき戦略・戦術の参考にすることができます。
差別化を図れる
競合サイトを分析することによって、競合サイトと自社サイトの強み、弱みを比較して把握することができます。
自社サイトが競合サイトよりも勝っている点を見つけ、その点をさらに強化することで競合優位性に拍車をかけられます。一方で、競合サイトの強みが自社の弱み担っている点を見つけることができれば、競合に追いつくための戦術を立てることができるでしょう。
ポジショニング的にそもそも競合とは争わないという選択をとることもあります。ただし、それは競合サイトを分析したうえで判断すべきことです。競合と争う場合、争わない場合、それぞれどのような施策を打つか考える前に、まずは競合サイトについて分析することから始めましょう。
競合サイトの見つけ方
競合サイトの戦略や運営方針の変遷には、自社サイトの戦略を練るうえでとても役立つ情報が数多く含まれています。それゆえにサイトを運営するうえでは、正しいベンチマークサイト、すなわち、正しい競合サイトを把握することが非常に重要になります。
しかしながら、正しい競合サイトを選ぶのは簡単ではありません。
ここでは、正しい競合サイトの選び方の観点と、考え方について紹介します。
今のベンチーマークで本当に正しい?競合サイトの設定方法
正しいベンチマークサイトとは、自社Webサイト運用の目的を達成するためのお手本となるような競合サイトを指します。言い換えれば、その運用を参考にすれば、最速で成果が出せるようなサイトです。
したがって、正しいベンチマークサイトを設定するには、その対象となるサイトが自社サイト運用の目的に適合しているかどうかを明らかにしなければなりません。
たとえば、以下のように目的ごとにベンチマークする競合サイトは変わります。
- 流入キーワードをお手本にしたいサイト
- CV(売上)につながる導線をお手本にしたいサイト
- コンテンツをお手本にしたいサイト
- サイト構造をお手本にしたいサイト
また、目的により何をどう調査すべきかポイントも異なってくるため、競合サイトは正しく設定する必要があるわけです。
あらためて、競合サイトを調査する目的を確認し、競合サイトからどのような情報を得るべきなのか整理してみましょう。なお、現在のところWebサイトの主戦場となっているのはGoogleなどの検索エンジンであるため、当記事のメインテーマ、つまり競合サイトの調査目的はSEOにおけるサイト分析とします。
事業・商材上の競合とSEO上の競合の違いを知る
一概に競合サイトといっても、事業・商材上の競合が「SEO上の競合」になるとは限りません。
事業・商材上で競合していても、検索結果上では競合していないということは往々にしてあります。たとえば、箱根のある旅館の事業競合は、同じ箱根地域か、あるいは伊豆や熱海といった温泉地の旅館・ホテルですが、検索結果上では楽天トラベルやじゃらんといったDB(データベース型)予約サイトになる傾向があります。
このような場合、事業・商材上の競合に勝つためのWebサイト戦略が、大手DBサイトに対して有効にはたらくことは、まずあり得ません。
ようするに、SEO上の競合サイトを正しく選定しないと、非常に強力な大手と戦うことになり、検索エンジンから思ったような集客が見込めなくなる可能性があるということです。
検索エンジンからの集客を最大化してWebサイト運営で成果を出すためには、自社Webサイトが参入できるような特定のキーワードで上位表示されていたり、獲得キーワードの重複率が高かったりする競合サイトをベンチマークにする必要があるでしょう。
キーワード例:
- ×「箱根 旅館」⇒SEO上の競合が大手で参入の余地が少ない
- 〇「箱根神社 七福神」⇒SEO上の競合に大手が少なく、参入の余地がある
SEO競合の見つけ方
あらためてSEO上の競合の見つけ方についてです。
上位表示を狙っている参入可能なキーワードで、自社よりも検索順位が高いサイトは競合サイトであり、ベンチマークサイトになる可能性が高いです。(あくまでも参入可能なキーワードが推奨される。大手サイトが多数参戦しているようなキーワードは難易度が高い。)
自社サイトが注力しているキーワードを複数ピックアップし、そのキーワードで自社よりも上位表示されているサイトを洗い出しましょう。各サイトの内容(ページ)に目を通し、自社サイトがベンチマークすべきか確認していきます。
なお、Keywordmapというツールを用いると、SEO上の競合を一括で抽出します。自社の流入キーワードとのどれくらい一致しているかという指標から競合サイトを洗い出しています。
実際に、どのような点を注視して競合サイトを分析していくべきなのかについては、この後解説していきます。
競合サイト分析で見るべき指標
競合サイトを分析する際に、必ず押さえておくべき指標について見ていきましょう。
最低でも以下の指標を材料として、自社が本当にベンチマークすべきサイトであるのかどうかチェック、あるいは実際にベンチマークした競合サイトの調査・分析を行っていきます。
- サイトの流入数(アクセス数)
- 流入キーワード
- キーワード順位とその検索ボリューム
- 広告の出稿状況
- 流入元(チャネル)
- コンテンツ/ページ
- ページ数(インデックス数)
(※ベンチマークサイト設定段階では、複数の競合サイトを分析した結果の相対的な判断にはなりますが、想定よりも各指標の値が下回っていた場合、それはベンチマークとして正しくない可能性があります。原則的に自社よりも優れたサイトがベンチマークサイトです。)
サイトの流入数(アクセス数)
競合サイトの流入数(アクセス数)は非常に分かりやすい指標の1つで、競合分析の基本といえるでしょう。
一部の場合を除いて、そもそも全く流入がないサイトをベンチマークしても、ほとんど意味がありません。
また、実際にベンチマークした後、その競合サイトの流入数を調べた結果、流入数が急激に増加したことが判明したとします。そこで、その要因(流入を獲得しているキーワードやチャネルなど)を知ることができれば、自社サイトの流入数を増加させるための施策に反映できます。
競合サイトの流入数は、各ベンダーが提供している「競合調査ツール」を活用することで調べることができます。
流入キーワード
検索キーワードは、自社サイトと検索ユーザーをつなぐ鍵の役目を持っています。では、この鍵となるキーワードをどのように発見すべきでしょうか。お察しの通り、競合サイトの調査です。
競合サイトが流入を獲得しているキーワードは、自社にとってターゲットとなるユーザーのニーズ(検索意図)が表れていると考えられ、かつ、自社サイトでも流入を獲得できる可能性があります。
つまり、狙いたいキーワードを多く獲得している競合サイトはベンチマークサイトとして相応しく、また、上位競合サイトの流入キーワードを洗い出すことができれば、対策次第でターゲットユーザーの自社サイト流入数を増加させることが可能になります。
競合サイトが流入を獲得しているキーワードをチェックするには、競合調査ツールを活用するのがお勧めです。無料ツール、有料ツールによって抽出されるデータ量や精度には差があるため、自社サイトの規模や運用目的にしたがってツールの活用を検討してみてください。
無料トライアルで競合サイトや自社サイトの流入キーワードを調べることが可能です。
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キーワード順位と検索ボリューム
競合サイトの流入キーワードを調査する際には、各キーワードの検索順位と検索ボリューム(検索回数)も同時に調べることが推奨されます。
これは自社サイトで行う施策の優先順位をつける際に役立ちます。
検索ボリュームが大きいキーワードで上位を獲得できるページは流入数が多く、サイト全体の流入に大きく貢献していると考えられます。競合サイトにおいて、サイトへの流入貢献度が大きいページの要因を分析し、自社ページ作成の参考とすることで、流入効率が良いコンテンツを優先的に作成することができます。
競合サイトの獲得キーワードや、その順位、検索ボリュームを可視化できるツールを活用して、自社サイトをどのように成長させていくかの優先順位をつけていきましょう。
リスティング広告の出稿状況
競合サイトがリスティング広告として出稿しているキーワードは、費用をかけてでも流入を獲得したいキーワードだと判断できます。つまり、コンバージョンにつながりやすいキーワードである可能性が高いです。
また、リスティング広告の出稿期間にも注目しましょう。長い期間出稿し続けているキーワードは、PDCAを回す中で費用対効果が合うキーワードだと推測されます。そのため、自社サイトが狙うべきキーワードと言えるでしょう。
なお、このようなリスティング出稿キーワードは、ニーズがあるキーワードとも判断できるため、自社ページ作成の参考にすることもできます。
競合サイトのリスティング出稿キーワードは、ツールで調査することができます。
流入元(チャネル)
検索エンジンの自然検索・リスティング広告、あるいはTwitterといった各種ソーシャルメディア、外部サイト、メールなど、Webサイトには様々な流入元(チャネル)が存在します。
一つのチャネルだけでなく、複数のチャネルからアクセスされているWebサイトは参考にすべきです。というのも、訪問者は必ずしもひとつのチャネルから訪問するわけではないですし、あるチャネルからのアクセスを見込めなくなった際のリスクヘッジになるからです。
競合サイトのチャネルを調べ、どのようにしてそれらのチャネルを最適化しているのか調査してください。(たとえばSNSの運用に力を入れているなど。)
SimilarWebをはじめとして、競合サイトのチャネル別流入数を確認できるツールを用いて、自社サイトの集客戦略を整理してみましょう。
コンテンツ/ページ
競合サイトのコンテンツ/ページは情報の宝庫です。自社サイトのコンテンツを作る際の有力な参考資料になります。特に、対策キーワードで検索結果の上位に表示されているページは、検索エンジンから評価されているため、参考資料として非常に優秀です。
対策キーワードで上位表示されている競合ページのコンテンツ内容はもちろんのこと、タイトル(titleタグ)、見出し(hタグ)、共起語、文字数、挿入画像数、動画の有無、マークアップなどを確認しましょう。
競合ページのコンテンツのチェックは、人力・目検で行うのがもっとも確かですが、競合ツールを用いることでタイトル、見出し、文字数、挿入画像数を一括でチェックすることもできます。ツールを上手く取り入れながら、しっかり自身の目でもチェックするようにしてください。
被リンク
SEOにおいて被リンクは非常に重要な指標です。質の良いリンクをできるだけ多く、また様々な外部ドメインから得ることが重要ですが、その際に参考になるのが、競合サイトの被リンク獲得状況です。
上位競合ページがどのようなドメインから、どれくらい被リンクを獲得しているか調査しましょう。
被リンクを獲得できるようなコンテンツ作成の参考にできる他、競合ページにリンクを繋いでいるドメインを明らかにすることができます。自社で良質なページを作り、このようなドメインにリンクを依頼することを、被リンクを増やす施策「リンクアーニング」といいます。
被リンクを獲得できるようなページ作成、およびリンクアーニングのためにも、競合の被リンクを調査するのは有効です。
なお、詳しくは後述しますが、競合サイトの被リンクはahrefsなどのツールで調査することが可能です。
ページ数(インデックス数)
競合サイトの規模を把握しておくことが重要です。
競合サイトは、Googleなどの検索エンジンにおいて、どのぐらいのページがインデックスされているか把握しておくことで、自社サイトが目指すべきページ制作数の大枠を把握することができます。
Google検索において「site:」を利用すると、競合サイトのインデックスされているページ数が確認できます。使い方は「site:」の後に調べたいサイトのURLを入れるだけです。
【無料版】競合サイトの分析ができるおすすめのSEOツール
競合サイト調査のチェックすべきポイントについて見てきましたが、これらの徹底的な調査・分析には、どうしても外部ツールが必要不可欠になります。そこで、ここからは競合分析ができる有料・無料ツールをその特徴とともに紹介していきます。
有料ツールと比較すると利用できる機能は限定的ですが、無料ツールでもある程度、競合他社のサイトを分析することが可能です。
競合サイトの状況を大まかに把握することを目的に活用を検討しましょう。
similarweb(無料版)
similarwebは有料ツールとしても、この後ご紹介しますが無料でも利用できます。対象サイトのURLを入力するだけで、対象サイトの競合・類似サイト、先月のトラフィックとエンゲージメント、オーディエンスのデモグラフィックなどが表示されます。
無料版は活用できる機能に制限がつきますが、競合サイトの大枠を掴むため活用することができます。
特徴 | 調査できること |
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SEOチェキ
SEOチェキは調査したいサイトのURLを入力するだけで、タイトルやディスクリプション、発リンク数、インデックス数などのページ情報を確認できるツールです。検索順位チェック機能では、キーワードを指定するとGoogle、Yahoo!において、調査対象サイトが獲得している順位を確認できます。一度に3キーワードまで指定できます。
特徴 | 調査できること |
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SEOアクセス解析ツール
SEOアクセス解析ツールはWebサイトのSEO最適度をチェックできるツールです。調査したいサイトのURLとキーワードを入力すると、獲得順位やサイトのページランク、インデックス数などサイトの基本情報を確認できます。
競合サイトのSEO注力度合いを大雑把に把握する際に役立ちます。
特徴 | 調査できること |
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Page Speed Insight
Page Speed InsightはGoogleが提供する公式ツールで、対象サイトのサイト表示速度を測定するツールです。モバイルページとデスクトップページ両面で調査ができ、0〜100の間で定量的にスコアが測定されます。
また、表示に関わる項目ごとに数値がわかり、改善案まで提示されるため、Webサイト改善に役立たせることもできます。
どんなWebサイトも調べることができるので、競合サイトのベースSEO部分を調査する際にも役立ちます。
特徴 | 調査できること |
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SEO META in 1 CLICK
SEO META in 1 CLICKはクリックするだけで、閲覧しているページのSEO情報を確認できるGoogle Chrome拡張機能です。タイトルやディスクリプション、SEOに影響があるhtml情報などをチェックできます。
競合のページを瞬時に分析でき、役立つ情報を抽出してくれる非常に優秀なツールです。
特徴 | 調査できること |
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BuiltWith
BuiltWithは対象とするサイトがどういったテクノロジーで開発され構築されているかを調査するWebサービスです。たとえば、CMSはWordPressを利用していることが分かったり、あるいはGoogleアナリティクス、サーチコンソールを導入しているなどを瞬時に調べることができます。
競合他社のサイトがどんなサービス・技術を用いているのか知ることで、自社サイトの構築・運用の参考にすることが可能です。
特徴 | 調査できること |
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Wayback Machine
Wayback Machineはインターネット上のWorld Wide Webや、その他の情報を扱うデジタルアーカイブです。一見、競合調査に使用するイメージはありませんが、競合ページの順位が上昇したタイミングで、そのページの過去の記載内容をチェックすれば、更新差分(リライト内容)を知ることができます。言うまでもなく、順位上昇に影響があったと考えられる更新差分は、自社ページ改善の参考になります。
特徴 | 調査できること |
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【有料版】競合サイトの分析ができるおすすめのSEOツール
有料ツールは無料の競合他社分析ツールと比較すると、取得できるデータの量が多く、質も高いため、高度な分析が可能です。戦略的にWebサイトを運用して、ビジネスの成果を追い求める場合、精度の高い競合他社サイトのデータを参考にするのが必要不可欠です。有料ツールの利用を検討してみましょう。
Keywordmap
KeywordmapはSEO・コンテンツ制作を支援する分析ツールです。世界最大級のビッグデータを保持しており、精度が高い分析ができる点が特徴の1つです。事業会社のみならず、代理店、制作会社、戦略コンサルティングファームなどマーケティング支援を行う企業にも導入されています。
調査対象となるサイト数やキーワード数に制限がないため、新興サイトの分析や、これまで競合とみなしていなかったサイトの分析などを徹底的に行えます。
料金は月額制ですが、無料で利用できる1週間のトライアルも提供しています。
特徴 | 調査できること |
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similarweb
無料ツールの章でご紹介したsimilarwebは、Webサイトへの流入を中心とした様々な分析ができるマーケティングツールです。
独自データとsimilar Webが提供するプラグインを導入しているユーザーの情報をもとに算出したデータを提供しています。
有料版では最大37ヶ月前までのデータを確認できるため、競合サイトの施策の変遷を追うのに役立ちます。※無料版は3ヶ月までデータ確認可能。
特徴 | 調査できること |
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ahrefs
ahrefsは世界規模で利用されているSEO分析ツールです。
自社サイトのみならず、競合サイトの被リンク、検索エンジンの上位表示コンテンツ、キーワードごとの想定流入数などを確認できます。被リンクの分析に圧倒的な強みがあり、データ量は世界最大級を誇ります。
競合サイトの被リンクを調査したい場合はぜひ導入したいツールだといえるでしょう。
特徴 | 調査できること |
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Gyro-n SEO
Gyro-n SEOは流入を増やすSEOだけではなく、MEO、EFOまで行える幅広いツールになります。
SEOでは順位計測から問題点の洗い出しや分析などを行えるので効率的にSEO対策したい方にはおすすめです。
特徴 | 調査できること |
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【簡易的】競合サイトの分析方法
実際に競合サイト分析を行うにはどのような手順を踏むのか、簡単に紹介しましょう。
諸般の事情により、有料ツールを使わないで競合を調査する場合も考えられるため、当記事では競合サイトを分析する方法を以下の二つにわけて紹介します。
- 簡易的な分析方法
- 高性能なツールを用いた分析方法
紹介するのは競合サイト分析の一手法ですが、参考にしてみてください。まずは、簡易的な分析方法から紹介します。
検索結果(SERPs)をチェックする
まず、対策キーワードで検索して、検索結果(SERPs)を調査します。これが競合サイト分析の基本中の基本になります。
検索結果では、以下3点に注目してみてください。
- 上位ページの種類
- クエリタイプ
- コンテンツの形式
上位ページの種類
上位表示されているWebページの種類を確認しましょう。
たとえば、自社が記事型のWebサイトを運用している前提だと、検索結果にECサイトやポータルサイト、データベースサイトが多く表示されているキーワードは、そもそも競合サイトを分析する上で正しくない可能性があります。
一方で、上位ページに記事型のWebサイトが表示されるようなキーワードは、自社でも対策して上位を狙いにいくことが十分に可能です。
競合サイト分析の初歩では、検索結果を実際に見にいって、対策するキーワードの正否を判断するようにしましょう。
クエリタイプ
次に、対策キーワードのクエリタイプを確認します。
クエリタイプとは検索の目的を4つに大別したものを指します。
①Knowクエリ:知りたいというニーズがあるクエリ
⇒「コンテンツマーケティングとは」、「総理大臣 歴代」
②Goクエリ:場所(≒Webサイト)にいきたいというニーズがあるクエリ
⇒「ラーメン 目黒」、「ヒカキン YouTube」
③Doクエリ:方法・やり方を知りたい、実際に行いたいというニーズがあるクエリ
⇒「ネクタイ 結び方」、「一人暮らし 料理 簡単」
④Buyクエリ:商品やサービスを購入したい、申し込みたいというニーズがあるクエリ
⇒「新幹線 チケット」、「寿司 出前」
クエリタイプを把握しておくことで、検索ユーザーのニーズを知ることができ、かつ、次の「コンテンツの形式」という、上位表示される傾向にある競合ページのコンテンツを知ることができるようになります。
なお、検索クエリについてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。
「検索クエリを徹底解説!調査・分析方法とマーケティングへの活用方法」
コンテンツの形式
Googleは、スピーディーかつ正確に検索ユーザーのニーズを満たすという理念を持っています。そのため、検索結果では、クエリタイプによって表示するコンテンツの形式を変えています。
例えば、「ネクタイ 結び方」というDoクエリで検索した場合、画像や動画でネクタイの結び方を解説したコンテンツがユーザーのニーズを満たしやすいと判断したのか、上位にはそのようなページが表示されます。
つまり、大雑把に言ってしまえば、Doクエリ系のキーワードは、画像や動画といったコンテンツが優先されるキーワードであると考えることができます。
対策キーワードのクエリタイプを検索結果から判別し、どのような形式のコンテンツを持った競合ページが存在しているのかチェックするようにしましょう。
上位表示ページのコンテンツを確認する
簡易的な競合サイト調査の最後が、上位競合ページのコンテンツ(内容)の調査です。これは、自社ページ作成の際に役立てるために必要不可欠なステップです。
まず、上位表示されている10サイトのタイトル(titleタグ)をチェックし、傾向を調査します。タイトルはGoogleに記事の内容を伝える役割があり、検索順位に直接影響するシグナルの一つです。Googleが評価しているタイトルの傾向を掴み、最大公約数的な情報を把握しておきましょう。
続いて、各ページの見出しや構成、その内容などを確認します。上位ページの共通項や傾向を掴み、検索ユーザーのニーズを満たすような回答にあたる情報をピックアップしましょう。
このようにして得られた上位競合ページの情報は、自社ページを作成する際に必要不可欠であり、実際にとても役立ちます。
なお、上記でも紹介した無料ツールのSEO META in 1 CLICKを活用すれば、対象ページのタイトルやディスクリプション、見出しを確認することができます。目検で、1つ1つ確認するのは非常に労力がかかるため活用をお勧めします。
【ツールを活用した】競合サイトの分析方法
有料ツールを用いると、より高度な分析を短時間で行えます。例えば、Webマーケティングの調査・分析ツール Keywordmapでは、競合他社サイトが成果を出している要因を定量的に可視化できます。
今回は、Keywordmapを活用した競合分析の方法と、分析から対策キーワード導き出す方法についてご紹介します。
SEO上の競合サイトを特定する
記事冒頭でも解説した通り、事業上の競合とSEO上の競合は異なります。Webマーケティングで成果を出すためには、SEO上の競合を正しく選定し、ベンチマークしなければなりません。
簡易的な分析では、検索結果を目検で調べる必要がありましたが、Keywordmapなら、驚くべき速さで正確にベンチマークすべき競合サイトを選定できます。
上図のように、調査対象ドメイン(自社Webサイト)の流入キーワードと、流入キーワード一致率が高いドメインが一覧で表示されます。言い換えれば、同じ検索結果上に表示されることが多い競合サイトを導くことができます。
競合サイトの流入キーワードを調査する
SEO上の競合サイトを複数特定したのちは、それぞれの競合サイトを分析していきます。
下図のように、特定した競合サイトの想定流入数や流入キーワードを調べることも、複数の競合サイトと自社を比較することも可能です。
Keywordmap:自然検索ワード&競合サイト比較
機会損失キーワードを発見する
自社サイトと競合サイトを比較して調査することで、競合サイトが獲得できているが、自社が獲得できていないキーワードを発見することが可能です。
調査しているのがSEO上の競合サイトであるため、このようなキーワードは自社サイトでも獲得できる可能性が高い傾向にあります。したがって、競合が獲得できているが、自社が獲得できていないキーワードを優先的に対策すれば、自社サイトの流入増加に役立ちます。
お宝キーワードを発見する
自社サイトのみならず、複数の競合サイトが獲得できていない流入キーワードはお宝キーワードです。競合サイトを追い抜くための対策が可能になり、さらにWebサイト流入を増やすことが可能になります。
正しく競合サイトを選定し、自社と比較することで、競合に追いつくためのキーワードを発見できたり、まだ見ぬブルーオーシャンなキーワードを発見が可能になります。
まとめ:なぜ競合サイトの分析が必要なのか?
Webサイトを立ち上げて、運用するうえで、競合サイトの調査は必要不可欠です。なぜならWebサイトを成長させる施策の方向性が定まり、成果創出まで最短距離で運用できるからです。
競合サイトはWeb上の先駆者であり、さまざまな取り組みを行い、成果を出すに至っています。競合調査で競合サイトが時間かけて培ってきた成功の法則やノウハウを参考にし、自社の戦略・戦術に取り込めば、成果創出までの時間を短縮できるでしょう。
なお、その方法となる競合サイトの調査手順と有用ツールは、当記事で紹介した通りです。競合サイト調査は、比較的難易度が高く、かつ時間と労力がかかります。紹介したツールの活用も検討して、効率的かつ質の高い競合サイト調査に取り組んでみましょう。
詳しくはこちら
Keywordmapのカスタマーレビュー
ツールは使いやすく、コンサルタントのサポートが手厚い
良いポイント
初心者でも確実な成果につながります。サポートも充実!
良いポイント
機能が豊富で、ユーザーニーズ調査から競合分析まで使える
良いポイント