ユニークユーザー(UU)とは?PVやセッションとの違いと計測方法を解説
間違いやすいユニークユーザーの正しい意味から計測方法、SEOとの関係について解説します。サイト集客に役立つ具体的な増やし方についても触れますので、ユニークユーザーの基本的な知識を知りたいWebマーケティング担当者から、実践的な活用方法を身につけたいSEO担当者の方まで、ぜひ参考にしてみてください。
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目次
ユニークユーザーとは
ユニークユーザー(UU)とは、Webサイト、あるいはWebページを訪問したユーザーのことであり、ユニークユーザー数(UU数)とはそのユーザーの数を指します。ユニークユーザー数は、Googleアナリティクス(GA)というGoogleが提供しているアクセス解析ツールによって計測することができます。
ユニークユーザーにおいて注意すべき点は、「一定期間内であれば、同じユーザーが何度もアクセスした場合であってもユニークユーザー数は1となる」ことです。なお、一定期間は任意で指定します。(例:7日間、28日間、30日間など)
セッション数やページビュー(PV)数は、同じユーザーであったとしても、アクセス数やページ滞在時間によって複数カウントされる場合がありますが、ユニークユーザーはそうではありません。そのため、ユニークユーザー数はWebサイトにアクセスしている人の増減を測る指標として有効であり、どのくらいの人がWebサイトに興味を示しているのかを把握することができます。
ユニークユーザー数(UU数)のカウント方法
ユニークユーザー数(UU数)はGoogleアナリティクスなどのアクセス解析ツールを用いてカウントします。UU数のカウントには、主にIPアドレス、ホスト名、Cookieの3種類のデータが使用されています。
IPアドレスとは、ルーターやPC、スマートフォンなどの全てのコンピュータが個別に持つ識別番号のことです。IPアドレスを用いたUU数のカウントでは、同じIPアドレスを持つ端末からWebページへの訪問があった場合、訪問回数にかかわらずUU数は1とカウントされます。
ホスト名は、IPアドレスよりも理解がしやすい英数字で表記されるコンピュータの個別データになります。ホスト名を解析することによって、Webページを訪問している端末を識別し、UU数をカウントします。
Cookieとは、Webサイトを訪問した日時や訪問回数を保存している情報(テキストデータ)です。CookieはGoogleアナリティクスと連携しているWebサイトのドメインから、ユーザー(訪問者)のデバイスに付与されます。GAでは、このCookieを利用してUU数をカウントしています。
GoogleアナリティクスではCookieでユニークユーザー数を計測している
GoogleアナリティクスではCookieでユニークユーザー数をカウントしています。IPアドレスを用いてユーザーを識別することもできますが、IPアドレスだけを用いた場合、複数のユーザーをまとめてカウントしてしまい、正確に計測できない可能性があります。
同じネットワークに接続する複数のデバイスは、同じIPアドレスである場合がほとんどです。たとえば、自宅で使用するパソコンやスマートフォンは、ほとんどの場合同じIPアドレスです。IPアドレスで計測しようとすると、これらのパソコンやスマートフォンをすべて同じユーザーとしてカウントしてしまうでしょう。
一方、Cookieを使用していることから、同一ユーザー(同じ人間)が複数の異なる端末で同じWebサイトに訪問すると、その端末数だけUU数がカウントされるため、必ずしもユーザー数とUU数が同じになるわけではありません(IPアドレスなら同一ユーザーとしてカウント)。UUはWebサイトやWebページに訪問しているユーザー数を知るための有効な指標ですが、このような点には注意が必要です。
ユニークユーザーと間違えやすい指標との違い
ページの訪問者数を測ることができるユニークユーザーですが、混同しやすい指標がいくつかあります。Webサイトのパフォーマンスを正しく調べる際には、各指標の違いを理解しておく必要があります。
アクティブユーザー
アクティブユーザーとは、一定期間内にページに訪問したユーザーを指します。
ユニークユーザーと同じく、アクティブユーザーも複数回ページに訪問しているユーザーは1とカウントされます。そのため、Webサイトを運営するうえではアクティブユーザー=ユニークユーザーと捉えて使われます。
では何が異なるかというと、ユニークユーザー数は一定期間内にWebサイトを訪れたユーザー数を指し、アクティブユーザー数は一定期間内にWebサイト内で特定のアクションを行ったユーザー数を指す場合がある点です。アクションとはページビューや滞在時間、クリックといったエンゲージメントをひとまとめにしたもので、Webサイトやアプリによってアクションと捉える対象は異なります。
つまり、ある特定のアクションを行わなかった場合、ユニークユーザー数はカウントされても、アクティブユーザー数としてカウントされないことを意味します。
ページビュー(PV)
ページビューとは、Webページが表示された回数を指します。
以下のようなケースは、全てページAのページビューとしてそれぞれカウントされます。
- ユーザーがページAを初訪問した
- 再読み込みによって、ページAが再度表示された
- 別のページへ移動したあとに、ページAに戻ってきた
①から③を1回ずつ行った場合、ページビュー数は3となります。
一方、ユニークユーザー数に関しては、①から③を行った場合でも、一定期間内に行われているのであれば、1とカウントされます。
セッション
セッションとは、ユーザーがWebサイトを訪問してから離脱するまでの行動を指します。
セッション数は同じサイト内であれば、ページを移動した場合であっても加算されず、1となります。
しかし、サイト内での無操作時間が連続して30分経過した場合はセッションが切れ、その後に操作を行うと新たなセッションとして加算されます。また、キャンペーンソース(Webサイトへの流入経路)が変わると、その瞬間に前のセッションが切れ、新たなセッションとして加算されます。たとえば、Google検索からWebサイトに流入しつつ、30分以内にSNSから再度同じWebサイトへ流入した場合は、セッションは2とカウントされます。
なお、Googleアナリティクスの旧バージョンであるユニバーサルアナリティクスでは日をまたいだ場合は新しいセッションとしてカウントされていましたが、新バージョンであるGoogleアナリティクス4(GA4)では日をまたいでもセッションは継続します。
ユニークユーザーとの違いとしては、追加でカウントされる条件が異なるという点です。
ユニークブラウザ
ユニークブラウザはブラウザの種類が異なると追加でカウントされる指標です。
例としては、同一ユーザーがブラウザAとブラウザBで同じサイトを閲覧した場合、ユニークブラウザ数は2ですが、ユニークユーザー数は1となります。
ユニークユーザー数の調べ方
ユニークユーザー数を計測するツールは数多くありますが、ここまで何度か触れた通りGoogleアナリティクスを用いるのが最もオーソドックスです。
Googleアナリティクスは名前の通り、Googleが提供するWebサイト・アプリのアクセス解析ツールで、無料で利用することができます。無料でありながらもデータの精度は非常に高く、カスタマイズ性にも優れているため、Webサイト運用には必須のツールです。
ユニークユーザー数以外にも、セッション数やページビュー数、コンバージョン数、サイトの滞在時間や離脱率など、様々な指標をチェックすることができます。それでは、ユニークユーザー数の調べ方について見ていきましょう。
Googleアナリティクスを用いたユニークユーザー数の調べ方
Googleアナリティクスでのユニークユーザー数の確認方法を解説します。以下の手順でサイト全体、および各ページのユニークユーザー数をチェックすることができます。
サイト全体のユニークユーザー数の調べ方
- Googleアナリティクス(GA4)にログインし、画面左にあるメニューの中から「レポート」をクリックします。
- 右上にある期間を選択して、集計期間を設定します。デフォルトでは28日間が選択されますが、任意で期間を設定することができます。
- 画面中央に「ユーザー数」と表示されている値がユニークユーザー数です。なお、隣に表示される新規ユーザー数は、デフォルトで過去2年間の内に一度もWebサイトを訪れたことのないユーザーの訪問数を指します。一定数、再訪問者がいることを考えれば、多くの場合「ユーザー数」の方が多く表示されることになります。
各ページのユニークユーザー数の調べ方
- Googleアナリティクス(GA4)にログインし、画面左にあるメニューの中から「レポート」をクリックします。
- 新たに表示された左メニューの「エンゲージメント」から「ページとスクリーン」をクリックします。
- 右上にある期間を選択して、集計期間を設定します。デフォルトでは28日間が選択されますが、任意で期間を設定することができます。
- 画面下部に各ページのユーザー数が表示されます。縦軸がページタイトル、あるいはページパス、横軸に各指標が表示され、その横軸の中にユーザー数があります。
ユニークユーザーを増やすコツやポイント
Webマーケティングにおいては、Webサイトのユニークユーザー数を増やすことが集客の重要なポイントであり、ビジネスの目標達成にも必要不可欠です。
そこで、この章ではWebサイトのユニークユーザーを増やすためにできること、そのコツやポイントを解説します。
Webサイトへの流入経路を増やす
ユーザーがWebサイトを訪問する経路はいくつもあります。代表的な流入経路はGoogleやYahoo!といった検索エンジンですが、そのほかにも流入経路を確保することでユニークユーザー数を増やすことができます。
▼Webサイトへの流入経路
- 検索エンジン
- 広告
- SNS
- 外部サイト(被リンクの獲得)
- メール
- ブックマーク
SNSでの情報発信やメールマガジンの定期配信、被リンクの獲得などによって、Webサイトの認知を広げ、新しい流入経路を確立することができます。
質の高いコンテンツをコンスタントに発信する
ユーザーにとって何の価値もない低品質なサイトよりも、ユーザーにとって有益で高品質なサイトの方がユニークユーザー数が増える傾向にあります。被リンクを獲得しやすかったり、SNSでシェアされやすかったり、検索エンジンに評価されやすいからです。
したがって、ユーザーニーズを満たすような、興味深く、専門性に優れ、情報網羅性が担保されたコンテンツを定期的に発信するようにしましょう。ユーザーの信頼を獲得できれば、ブックマークされ継続的に訪問してくれるようになります。SEOの観点でも、コンテンツの質や発信頻度が評価され、検索上位に上がりやすくなります。
SEOを行う
一般的にWebサイトの集客にとって最も重要な流入経路は検索エンジンです。したがって、検索結果上の順位を上げることができれば、Webページがユーザの目に留まりやすくなり、ユニークユーザー数は増加します。
検索順位を上げるためには、Webサイトの内部対策、外部対策、コンテンツ対策など適切なSEOを行う必要があります。SEOについて詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
なお、リスティング広告などの広告配信を行うことで一時的にユニークユーザー数を増やすことはできます。しかし、広告を止めてしまえば流入はストップするため、継続的なユニークユーザー数増加につながりません。長期的にユニークユーザー数を増やすためには、SEOを適切に行い、自然検索結果上で上位を獲得し続けることが求められます。そのためには、Webサイトの魅力を上げ、情報収集の手段として有益であるとユーザーに認識してもらう必要があるでしょう。
まとめ
ユニークユーザーはWebサイトに興味を持っているユーザーがどのくらいいるのかを知るための重要な指標です。間違えやすい指標がいくつかありますが、違いを理解した上でページ計測をし、良質なページ制作に役立てましょう。
なお、ユニークユーザー数を増やすためには、以下の点を押さえるようにしてください。
- Webサイトの流入経路を増やす
- 質の高いコンテンツを制作する
- SEOを行って検索エンジン流入を増やす
ユニークユーザー数が増えれば、認知拡大、ブランディング、コンバージョン・売上増加といったWebサイト運用の目的達成につながるでしょう。
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