ページランクとは?アルゴリズムの仕組みからSEO効果、上げ方を解説

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SEO

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SEOに取り組むうえで知っておくべきページランク(PageRank)。Googleの検索順位を決定する要素の一つであるページランクへの観点が抜け漏れていると、SERPs上で上位表示されない本当の理由を見落とす可能性もあります。

本記事ではページランクの概要から、その仕組み、ランクの上げ方までを詳しく解説しています。自社サイトの順位をさらに上げたいと考える方はぜひチェックしてみてください。

ページランク(PageRank)とは

ページランク(PageRank)とはページ単位で与えられる検索エンジンからの評価です。被リンク数とコンテンツの質によって決定されると言われており、Google検索の順位を決定する要因の一つです。

評価は0から10の11段階で分けられており、10が最高評価です。以前はGoogleのツールバーを導入すれば誰でもブラウザ上でページランクを確認することができましたが、2016年にGoogleによってページランクの公表は廃止されました。

そのため、今ではGoogle上でページランクを確認する方法はありません。

ページランクとSEO

ページランクが高いと、SEOにポジティブに働くと考えられています。ただし「ページランクが高ければ検索結果で上位表示される」ということではありません。重要な指標ということに変わりありませんが、検索ランキングを決定するアルゴリズムの指標の1つとして考えてください。

なお、Googleはページランクの公表を廃止したものの、いまだに検索アルゴリズムとして使用しています。検索エンジンにおいて、ページランクは今も重要視されているため、ページランクを意識したコンテンツ作成をすることで、検索結果において上位表示されやすくなるでしょう。

ページランクの歴史

今ではページランクの公表は廃止されていますが、廃止までにはどのような動きがあったのでしょうか。以下はページランク公表が廃止されるまでの流れです。

日付出来事
1998年4月1日ラリー・ペイジとセルゲイ・ブリンが「大規模ハイパーテキスト Web 検索エンジンの解剖学」を出版
1998年9月1日ラリー・ペイジとセルゲイ・ブリンが最初の PageRank 特許を申請
1998年9月4日Googleが法人化される
2000年12月11日GoogleがGoogle ツールバーを提供開始
2004年6月17日Googleがサーファー特許を出願
2006年10月12日Googleが「シード セット」特許を出願
2016年3月8日GoogleがGoogle ツールバーの廃止を発表

16年もの間、Googleから提供されていたツールバーでページランクを確認することはできていました。しかし、2016年以降は公式的にはページランクを確認することはできなくなっています。

ページランクの表示が廃止された理由

ページランクの公表が廃止されたのは、Googleがユーザーの利便性を守るためです。

ページランクが公開されることでどのような状況になったかを考えれば、廃止された理由がすぐにわかります。以下にページランクが公開されてからの動きを時系列に並べました。

  • ページランクが公開される
  • SEOマーケターはページランクを上げることに躍起になる
  • ページランクを上げるコツをつかめば、質の低いコンテンツでも上位表示されるようになる
  • 検索結果の上位に低品質なページが氾濫する
  • Googleに対するユーザーの満足度が下がる

ハック的な手法でページランクを上げることが常態化したことを受け、Googleはページランク公表の廃止に踏み切ったというわけです。

ページランクが決まる仕組みとは

ページランクは0から10までの11段階によって、相対的に評価される指標です。このページランクは被リンクの質とその数によって決定されると言われています。

被リンクとは

外部サイトから自社サイトに貼られたリンクのこと。

簡略的に説明するなら、良質な被リンクが多ければ多いほど、そのページランクの値は高くなります。良質な被リンクとは以下です。

▼良質な被リンク

リンクの種類説明
自然発生したリンク(ナチュラルリンク)外部のユーザーによって自発的に生み出さまれた被リンク。
関連性の高いサイトからのリンク被リンク先と被リンク元の内容の関連性が高いリンク。(参考:Googleの検索品質評価ガイドライン
著名なサイトからのリンク被リンクの質が高く、その量が多いサイトからの被リンク。(参考:検索アルゴリズムの仕組み

ただし、良質な被リンクをもらえればページランクが必ず上がるというわけではありません。それは、ページランクには次のような性質があるからです。

  • ページランクが高いページからの被リンクほど高く評価される
  • 発リンク元の記事内において、発リンク先のメディアが少なければ少ないほど評価される

(参考:Producing a ranking for pages using distances in a web-link graph

高品質な被リンクが多ければ多いほど評価が高くはなりますが、上記の特徴を加味すると、例えば以下のような場合があるので注意が必要です。

次の2つのうち、より評価が高いのはどちらの被リンクでしょうか。

  • ページランク6のページからもらう被リンク
  • ページランク5のページからもらう被リンク

上記の場合では、前者の「ページランク6のサイト」からもらう被リンクの方が評価されやすいです。また、以下のような場合も注意が必要です。同じように以下の2パターンにおいて、より評価の高い被リンクはどちらでしょうか。

  • 発リンクを異なるドメインに10個飛ばしているページ
  • 発リンクを異なるドメインに2個飛ばしているページ

上記の場合においては、後者の「異なる2つのドメインにリンクを飛ばしているページ」からの被リンクが、より高く評価されます。

良質な被リンクが多ければ多いほどページランクは高くなる傾向がありますが、ページランクの細かい特徴をおさえておくとより理解が深まります。

ページランクを確認する方法

ページランクを公式に確認する方法はなくなりましたが、第三者が提供しているツールを使えばページランクに近い指標の値を確認することができます。(Googleが公表を廃止している以上、正式なページランクの値を知ることは不可能です。)

  1. Ahrefsで確認する
  2. Mozで確認する
  3. Majestic(マジェスティック)で確認する

Ahrefsで確認する

Ahrefsのサービスサイト

Ahrefsは有料(一部機能は無料)で利用できる海外製のSEOツールです。

有料ツールということもあり、データの精度は高いです。

ahrefsではURという指標がページランクと類似の指標として使われています。URは100点満点で評価され、高ければ高いほど良い評価です。

AhrefsのDR、URの確認画面

(引用:https://ahrefs.com/ja/backlink-checker

ahrefsは数あるツールのなかでも、リンクの計測に力を入れています。より精度の高いページランクを測定したい場合はおすすめです。

Mozで確認する

Mozのサービスサイト

Mozは有料(一部機能は無料)で利用できる海外製のSEOツールです。

以下のように、ページランクを調査したい対象のURLを検索欄に入力するだけでページランクを確認できます。Moz内ではPA(Page Authority)という指標で算出されています。100点が満点で、数値が高ければ高いほど評価の高いページという指標です。

確認の仕方は以下です。

公式ページを開く

②URLを入力する

Mozを使ってのPAの確認方法

ただし、上記の画像ではページランクを確認できていません。ページランクは少し下にスクロールした箇所に記載されます。

③少し下にスクロールし、PAを確認する

MozでのPAの表示画面

対象のURLや、関連するディレクトリのページランクも確認できます。お金をかけずにページランクを確認したい方はぜひチェックしてみてください。

Majestic(マジェスティック)で確認する

Majesticのサービスサイト

Majesticは有料(一部機能は無料)で利用できるSEOツールです。

独自の指標でページランクを確認することができます。

トラストフローとサイテーションフローという2つの指標があります。トラストフローは、信頼性の高いサイトに掲載されている該当ページリンクのクリック数により決定されます。対して、サイテーションフローは外部サイトからのサイテーション数などによって数値が決定される仕組みです。2つの指標をあわせて確認することで、より正確に他社との差分を可視化することができます。

公式サイトの検索窓にページランクを調べたいページのURLを入力すれば完了です。以下のようにトラストフローとサイテーションフローが表示されます。

Majesticでのページランク表示画面

どちらも1~100の数値で評価されます。数値が高ければ高いほど良い評価であると言う意味です。

海外ツールですが、日本語翻訳にも対応しているため使いやすいので、ぜひチェックしてみてください。

ページランクを上げる方法

ページランクを上げるための方法を3つ解説します。

  • 被リンクを獲得する
  • 高品質なコンテンツを作り発信する
  • 内部リンクを集約する

「良質な被リンクとは何か?」を念頭においていただくと分かりやすいので、以下の良質な被リンクの定義を確認しながら見てください。

▼良質な被リンク

リンクの種類説明
自然発生したリンク(ナチュラルリンク)外部のユーザーによって自発的に生み出さまれた被リンク。
関連性の高いサイトからのリンク被リンク先と被リンク元の内容の関連性が高いリンク。(参考:Googleの検索品質評価ガイドライン
著名なサイトからのリンク被リンクの質が高く、その量が多いサイトからの被リンク。(参考:検索アルゴリズムの仕組み

では解説していきます。

被リンクを獲得する

高品質で有益なコンテンツを作成し、被リンクを集めることができればページランクを上げることができます。

Googleは第三者が自発的に生み出した被リンク(ナチュラルリンク)を高く評価します。自発的な被リンクは高品質で有益な情報のページに対してユーザーが満足し、誰かに紹介したい、あるいは参考情報として取り上げたいという状態になったときに発生します。したがって、高品質で有益なコンテンツを作り、広く発信することで被リンクを得られる可能性が高まります。

AIの台頭により、質の低いコンテンツは評価されにくくなっています。独自性のあるコンテンツを作れば多くの被リンクを獲得できる可能性が高くなるでしょう。

なお、被リンク獲得を能動的に行う施策も存在し、これをリンクアーニングと呼びます。リンクアーニングについて詳しく知りたい方は下記記事を参考にしてください。

高品質なコンテンツを作り発信する

上述したように、ユーザーにとって高品質で有益なコンテンツを作ることができれば被リンクを獲得しやすくなります。では、高品質で有益なコンテンツとはどのようなものでしょうか。Googleは公式ページで高品質で有益なページをいくつかの項目で定義しています。ここではその一部を紹介します。

  • コンテンツは、独自の情報、レポート、研究または分析の結果を提示しているものですか。
  • コンテンツには、特定のトピックに対して実質的な内容を伴う詳細または包括的な説明が記載されていますか。
  • コンテンツには、自明の事柄だけでなく、洞察に富んだ分析内容や興味深い情報が含まれていますか。
  • コンテンツが他のソースを参考にしたものである場合は、単なるコピーや書き換えではなく、付加価値とオリジナリティを十分に示すものですか。
    (中略)
  • コンテンツは、明確な情報源、掲載されている専門知識の証左、著者またはコンテンツを公開しているサイトの背景情報(例: 著者のページへのリンク、サイトの概要ページ)を示すなど、掲載内容が信頼性の高いものであることを示すための情報を提供していますか。
  • コンテンツを制作しているサイトを誰かが調査したとしたら、対象トピックの権威としてサイトが信頼されている、または広く認知されているという印象を受けますか。
  • このコンテンツは、確実にトピックを熟知している専門家または愛好家によって執筆され、レビューされていますか。
有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツの作成

さらに、高品質で有益なコンテンツをSNSでシェアすれば、被リンクをもらえる確率をさらに上げることができます。例えば弊社では以下のように、Xで既存コンテンツの発信を行っています。

Xアカウントでのツイート例

(引用:https://x.com/keywordmap/status/1704318860013580592?s=20

Google以外で情報発信をすることで、インプレッションを獲得することができ、被リンクの獲得につながります。ただし、高品質なコンテンツであることが前提なので、質にこだわったコンテンツ作成をしましょう。

内部リンクを集約する

ページランクを上げたいページに内部リンクを集約すると、そのページのページランクが上がりやすい傾向にあります。

ページランクは、外部サイトから受け取ったリンクでも、自社サイトから受け取ったリンクでも、ページランクの評価を受け渡すという性質があります。

特に上位表示させたい検索ボリュームが多いようなキーワードや、自社のCV獲得記事に内部リンクをつなぎ、ページランクの上昇を狙いましょう。

ページランクを上げる際の注意点

ページランクを上げる際の注意点を2つ解説します。注意点を知らないまま、間違った対応を行ってしまうと検索順位が下がるなどの逆効果を受けてしまう可能性もあるので、しっかりと確認しましょう。

  • Googleのポリシーに従う
  • 使用するツールは統一する

Googleのポリシーに従う

Googleのポリシーに従いましょう。

たとえば、被リンクを獲得するという目的だけで自ら生成したリンクをページランクを上げたいページにつなげることはおすすめしません。検索順位操作を目的としたリンクの売買も同様です。

Googleが不適切だと判断した被リンクの獲得方法(リンクスパム)を行えば、ペナルティを受ける可能性が高いです。以下のページにリンクに関してのポリシーがまとまっているので確認してください。

(参考:Google ウェブ検索のスパムに関するポリシー

使用するツールは統一する

ページランクの測定に使用する第三者ツールは統一しましょう。

ページランクの指標はツールによって異なります。考え方、測定方法がツールごとで異なるからです。別々のツールを使ってしまった場合、ページランクの測定基準が統一されておらず意味のある数値を出すことはできません。

ページランクを測定する際のツールはチーム内で統一させましょう。

まとめ

ページランクはページを0から10の数字で評価する相対的な指標です。高ければ高いほど評価は高くなります。

以下の方法でページランクを確認できます。

▼ページランクを確認する方法

  1. Ahrefsで確認する
  2. Mozで確認する
  3. Majestic(マジェスティック)で確認する

また、ページランクを上げる方法は以下です。

▼ページランクを上げる方法

  1. 被リンクを獲得する
  2. 高品質なコンテンツを作り発信する
  3. 内部リンクを集約する

ページランクはSEOにおいて重要な指標ですが、ページランクを上げることに固執しすぎずにGoogleのポリシーに準拠したメディア運営を行うことが最も重要です。

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この記事を書いたライター
Keywordmap編集部
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