キャッシュとは?削除方法や仕組みについて詳しく解説

当記事ではキャッシュの正体を探るべく仕組みや役割といった基礎的なところから、削除した場合のリスク、削除する方法まで網羅的に解説します。ぜひ参考にしてみてください。
目次
キャッシュとは?
キャッシュとは、簡単に言えば「一部のデータを保持しておき、次回以降の読み込みを高速化させるための仕組み」です。
わかりやすく受験勉強で例えてみようと思います。教科書を確認しながら問題集を解いているとします。この時、問題を1つ解く度に教科書をわざわざ本棚に戻していては手間も時間もかかり面倒です。多くの方は、問題集を解いている間、教科書をそばに置いておくのが一般的でしょう。データのやり取りも同じで、ここでいう教科書がキャッシュを指しています。
頻繁に必要になるものをすぐに使える場所に置いておくというのがキャッシュという仕組みです。
キャッシュはどこで使われている?
キャッシュは様々な場面で使われていますが、馴染み深いものでは以下が挙げられます。
- Webブラウザ
- アプリ
例えば、ブラウザやSNSアプリでは、一度見たページを再度閲覧すると、画像などが初回閲覧時に比べてすぐに表示されます。これは、初回閲覧時に画像データなどをキャッシュに保存しておき、再閲覧時にもう一度画像をダウンロードするのではなく、キャッシュを参照するように作られているため、表示までの時間が短縮されているからです。
キャッシュはどこに保存されている?
生成されたキャッシュはどこに保存されるのでしょうか。
デバイスやキャッシュされるデータの種類によって保存される場所は異なります。たとえばシステムキャッシュや一時ファイルなどのキャッシュはPCに保存されますが、Windows PCの場合、通常Cドライブ内に保存されます。
また、上述したようなWebページやSNSアプリのキャッシュデータは、iPhoneやandroidといったスマートフォンの場合、内部ストレージに保存され、PCの場合はCドライブに保存されるのが一般的です。
キャッシュが動作する仕組み
実際にどのようにキャッシュが働いているのかをブラウザを例に挙げて説明します。
ブラウザを立ち上げ、あるサイトに初めて訪問する時は、キャッシュには何も保存されていないので、サーバーから必要な情報を全てダウンロードしています。

それに対して、2度目以降は必要な情報のうち一部(画像など)がキャッシュに保存されているので、全ての情報をダウンロードする必要がなく、初回に比べて高速で表示できるというわけです。

キャッシュとCookieとの違いは?
キャッシュとよく混同される仕組みにcookieがあります。両者の仕組みはよく似ていますが、役割は異なります。
キャッシュはWebページのデータを一時的に保存し、読み込み速度を向上させる役割を持つ一方、Cookieはユーザーの情報や設定などを保存し、パーソナライズされた体験を提供することを目的としています。例えば、キャッシュは画像などのデータを保持して再アクセス時の読み込みを高速にしますが、Cookieはログイン状態や選択した言語設定などを保存し、再訪時にこれらを反映します。
キャッシュの保持期間(有効期間)は?
キャッシュの保持期間はキャッシュを使っているサービスなどによって大きく異なります。
ブラウザを例にすると、アクセスしたWebサイトの運営者がキャッシュ保持期間を指定することができます。一度訪問したあと保持期間内にWebサイトを訪問しなかった場合、キャッシュが無効だと判断されて、再訪問した際にはすべてのデータを読み込むようになります。
以上のようにキャッシュの保持期間は、Webサイトの運営者やアプリの開発者・運営者などによって任意に決定されますが、目安としてはブラウザキャッシュの場合、数分から数日間が一般的です。
キャッシュのメリット・デメリット
キャッシュの基礎的な知識についてみてきました。さらにキャッシュの理解を深めるためにメリット、そしてデメリットについても学習していきましょう。読み込み速度の向上など大きなメリットがあるキャッシュですが、その一方で無視できないデメリットも存在します。
キャッシュのメリット
キャッシュを利用することの代表的なメリットは次の3点です。それぞれ解説します。
- 読み込み速度の向上
- 通信量の削減
- サーバー負荷の軽減
読み込み速度の向上
キャッシュに保存されているデータは再度ダウンロードせずに利用できるので、Webサイトやアプリの画面の表示速度が向上します。特に、電波が悪かったり遅い回線を使っている場合はその効果を明確に実感できます。
通信量の削減
一度ダウンロードしたデータを再利用するため、通信量を削減することが可能です。 モバイル通信を利用しているときなどは、キャッシュがあることによって結果的に通信料の節約にもなります。
サーバー負荷の軽減
キャッシュによってサーバーに問い合わせる回数や通信量が削減されることが期待され、サーバーの負荷が軽減されます。これはサービス提供者のコスト削減に繋がります。
デメリット
メリットがある一方、以下のデメリットが考えられます。それぞれについて解説します。
- ストレージ容量の圧迫
- 古いデータの表示
- プライバシーの懸念
ストレージ容量の圧迫
キャッシュは端末のストレージに保存されることが多いため、キャッシュデータが蓄積され続けると空き容量が圧迫されます。特にストレージ容量の小さいスマートフォンでは容量不足によって動作が重くなることもあります。
古いデータの表示
更新されたWebサイトやアプリのコンテンツを読み込む際、古いキャッシュが読み込まれてしまい、最新の内容に更新されない場合があります。これを回避するには、キャッシュを削除(方法は後述)するか、ブラウザであればスーパーリロード(「windows: Ctrl + Shift + R」、「Mac: Command + Shift + R」)が有効です。
プライバシーの懸念
閲覧履歴や個人情報の一部がキャッシュとして端末に残る可能性がありますので、複数人で端末を共有している場合は注意が必要です。
キャッシュの削除方法
キャッシュの削除に伴うメリットやデメリットについて理解できたと思います。では実際にどうやってキャッシュを削除するのかについて、端末・ブラウザごとに解説していきます。
キャッシュは削除してもいいのか
そもそもキャッシュは、ユーザー側から削除してもよいものなのでしょうか。
キャッシュは削除しても基本的には問題ありません。 ただ、先述のデメリットが解消される一方、メリットも一時的に享受できない状態になるため、その点は留意しておく必要があるでしょう。
それでは、実際の削除方法についてみていきます。
iPhoneの場合
iPhoneはアプリごとに削除方法が違うので、ブラウザを中心に削除方法を紹介していきます。
ブラウザ(Safari)
①設定アプリを開く
②下にスクロールして「アプリ」をタップ

③「Safari」をタップ

④「履歴とWebサイトデータを消去」をタップ

⑤期間を選択して「履歴を消去」をタップ

ただし、この操作をすると、キャッシュだけでなく、閲覧履歴やCookieも同時に削除されますので注意してください。
ブラウザ(Chrome)
①Chromeアプリを開く
②右下の「︙」(メニュー)をタップ

③「閲覧履歴データの削除」をタップ

④期間や削除するデータの種類を選択し、「データを削除」をタップ

その他のアプリ(LINE)
アプリによって方法は異なりますが、例としてLINEのキャッシュ削除方法をご紹介します。
①LINEアプリを開く
②設定アイコンをタップ

③「トーク」をタップ

④「データの削除」をタップ

⑤「キャッシュ」の右側にある「削除」をタップ

Androidの場合
Androidは、ブラウザを含めほとんどのアプリにおいて同じ方法で削除することができるのでそれについて紹介します。ただし、機種によって多少画面が異なりますのでご注意ください。
①設定を開く
②「アプリ」をタップ

③「すべてのアプリ」をタップ

④対象のアプリをタップ

⑤「ストレージとキャッシュ」をタップ

⑥「キャッシュを削除」をタップ

Windowsの場合
ブラウザ(Edge)
- EdgeブラウザでCtrl + Shift + Deleteを押す
- 削除する項目と期間を選択
- 「今すぐクリア」をクリック
ブラウザ(Chrome)
- ChromeブラウザでCtrl + Shift + Deleteを押す
- 削除する期間と項目を選択
- 「データを削除」をクリック
Macの場合
ブラウザ(Safari)
①Safariを開く
②上部メニューの「Safari」→「履歴を消去」を選択

③期間を選択して削除
ただし、この操作をすると、キャッシュだけでなく、閲覧履歴やCookieも同時に削除されますので注意してください。
ブラウザ(Chrome)
- Chromeを開く
- Command + Shift + Deleteを押す
- 期間と項目を選択
- 「データを消去」をクリック
まとめ:キャッシュは怖くない!必要に応じて削除していきましょう!
キャッシュ技術は、私たちのインターネット利用を効率よく快適にするための重要なツールです。しかしながら、特定の状況ではデメリットにもなりうるので、適切に理解した上で削除することが必要です。本記事では、キャッシュの基本的な仕組みや特性、メリットとデメリット、そして削除方法について詳しく説明しました。
キャッシュについてまとめると次のようになります。
- キャッシュは表示速度を向上させる便利な仕組み
- 定期的な削除は端末のメンテナンスとして有効
- 削除しても基本的に問題はない
- 端末やアプリによって削除方法が異なる
キャッシュの削除は、スマートフォンやパソコンのメンテナンスとして、定期的に行うと良いでしょう。特に以下のような場合は、キャッシュの削除を検討してみてください。
- 端末の動作が遅くなってきた
- ストレージの空き容量が少なくなってきた
- アプリやWebサイトの表示がおかしい
本記事は以上となります。本記事の情報を理解を深める一助としていただければ幸いです。

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