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メールマーケティングとは?手法や事例、目標設定まで完全解説
今回は、メールマーケティングに関する基本的な情報をお伝えするとともに、しっかりと効果につなげられるように押さえるべきコツと、具体例をご紹介していきます。読み終えたあとに、きっとメールマーケティングの打ち手がみつかることでしょう。
目次
メールマーケティングとは?
メールマーケティングとは、自社の配信リストに対してメールを配信することで、見込み客(リード)の集客や自社ブランドのファン育成、サービス購入(CV)の獲得といった、マーケティングの目的を達成するための施策です。
つまりメールを用いて、「自社のマーケティングの目的を達成するように、読者に主体的に動いてもらうよう誘導する」ことがメールマーケティングの役割ということになります。
そのためには最終的な目的(KGI)を設定し、そこから逆算して、どんな内容のメールを送り、どのような行動をユーザーに促せば良いのか思考し、戦略的にメールコンテンツを配信していくことが必要とされます。
メールマーケティングのメリット/ デメリット
メールマーケティングには、大別すると以下3つのメリットがあります。
メリット
①自社のコンテンツ(情報資産)を活用できる
自社の成功事例やノウハウをコンテンツとして提供することができるため、スピーディかつ簡単に始められます。
②低コストで実施できる
メールを一斉に配信するためのツール(MA、SFAなど)を導入すれば費用はかかりますが、基本的にそれ以外はかかりません。圧倒的に低コストで実行することができるため費用対効果が取りやすい施策です。
③効果検証ができる
開封率・クリック率など、明確に数値計測できるため、効果検証が行いやすい特徴があります。PDCAを回せるので、より効率的な施策を目指した改善が可能になります。のちほど、計測すべきポイントについて解説します。
※
- MA:マーケティングオートメーションの略 顧客管理自動ツールのこと
- SFA:セールス・フォース・オートメーション 営業支援システムのこと
デメリット
①長期的な運用が必要
こつこつと継続的に行う必要があるため、毎回メールを作成するリソースが必要です。短時間でも作成することはできますが、ノウハウがなかったり、クオリティの高いものを作る際にはそれなりの工数がかかるでしょう。
とはいえメールにはいくつか型があり、それらを意識すれば効率的に配信できます。
作り方のコツについても後述していますので、ぜひ最後までお読みください。
メールマーケティングの種類
HTMLメールとテキストメール
そもそもメールには大きく分けて2つの形式があります。皆様が普段プライベートで使っているメールはテキスト形式のメールです。一方、効果測定を行うためにはHTMLメールでの配信が必要になります。
代表的なメールマーケティングの型
代表的なメールマーケティングを紹介します。
まだ手掛けていない施策があればぜひ実施してみてください。
①メールマガジン
自社の保有リストへ、定期的に一斉送信する形式。自社の情報発信を通じてファンの育成などを目的としたメール。充実したコンテンツを配信することで既存顧客や潜在顧客の信頼をえることが出来るため、エンゲージメント獲得やブランディングにつながります。
②ステップメール
あらかじめ用意しておいた複数のメールを、設定した予定通りに配信して、見込み顧客の興味関心度を徐々に高めていくことを目的としたメール。顧客のセグメントに併せて適切なストーリーを設定することが必要です。
③イベント案内メール
自社のセミナーやイベントの開催などを告知し、参加者募集(申し込み)を目的としたメール。
④営業メール
自社商品のキャンペーンや売り込みを行い、サービスの販売やアポイント獲得を目的としたメール。
⑤リターゲティングメール
一定期間動きのない顧客に向けてアプローチを行い、再度顧客の興味関心具合を高めることを目的としたメール。
⑥自動返信メール
あらかじめ用意したフォームへの登録者へ自動で送付するメール。
無料トライアルへの申込みや、資料ダウンロードをしたユーザーに対して案内を自動的に送付するのもこれにあたります。
このようにメールの型は複数あるので、目的ごとに使い分けて配信することが大切です。
まめ知識コーナー :なぜHTML形式のメールは開封検知ができるの?
本文中に極小の画像を埋め込んでいて、画像ダウンロード回数を計測することで開封率を算出しているのです。
※ただし メールサーバーが、スパムやウィルス検査のために、受信者に引き渡す前にメールに含まれるすべてのリンクを事前に開封検査しているケースや、画像読み込み有無をユーザが選択できる場合があり、ユーザーが画像読み込みを行なわない選択をした場合、開封率は取得できなくなってしまうので注意!
効果的なメールマーケティングの手法
続いて、ここでは実際にメールを送る際の効果につながるコツをご紹介します。
開封率を高める手法
メールを開封してもらうためには、ターゲットのニーズにあったコンテンツを提供することが前提としてとても重要なのですが、効率的な開封につなげるちょっとしたコツがあります。
①件名はセールスコピーの4つの型を意識する
- お得感:いまだけ限定 チョコレート購入でおまけつき
- 新情報:最新のトレンドレポートご送付
- 好奇心:開封率を45%に出来た理由とは?
- 簡単:「今日からできる」コンテンツマーケティングとは
②開封率UPのための曜日、時刻
開封率は曜日や時刻によって違います。
これは送信リストによって大きく異なるので、自社で検証する必要があります。必ずといっていいほど傾向が現れますので、それがわかるように成るまでは根気強く効果検証を繰り返しましょう。
なお、曜日よりも時刻による変動が大きい場合もあります。
③送信元の名前にも一工夫
近年のメールシステムでは、送信者の名前はメール件名よりも大きく表示されるようになっていることが多く、見落としがちですが名前は開封率にも影響を与えます。
メールの目的に併せて意図的に名前を変更することも意識すると良いでしょう。
一例
- セミナー御礼メール:登壇者名
- 無料トライアルのご案内メール:〇〇事務局
- ニュースレター:社員名
ちなみに弊社では男性の名前よりも女性の名前の方が開封率が高いという結果が出ており、また、名前をひらがなにすると開封率が上がることも分かっています。
※「佐藤舞→佐藤まい」
クリック率を高める手法
開封してもらったあとは、マーケティングの目的を達成する必要があります。
読者がクリックをしたくなるように戦略的にCTAを設置することが重要です。
CTAをメール上部に置く
メルマガ本文で一番最初に目にする部分を「ファーストビュー」といい、ここの印象でメールを読み進めるか、閉じるか決まると言われています。
こちらで読者の注目を集めることが重要であり、本文上部にCTAをおくことをおすすめします。
人の視線は、一般的に「左上から右下に向かって移動」や「アルファベットの“Z”や“F”のように移動」するなどといわれています。CTAはユーザーの目につきやすい場所に設置することが重要なので、視線の流れを踏まえて“自然に目につく場所”に設置することが有効です。
※CTA:メールの読者を具体的な行動に誘導すること。
上記画像では、
(左)web分析ツールの無料トライアル発行フォーム
(右)「SNSマーケティング」のホワイトペーパーダウンロードをCTAに設定しております。
視覚的な工夫
シンプルでクリックしやすいレイアウトの中にある方が高いクリック率を見込めます。
一例としてテキストリンクの前後に空白をつける。イメージ画像にリンクを埋め込みさせるなどです。GIFを活用して動画を埋め込むことも効果的です。
まめ知識コーナー:そもそも送信先のリストが整っていない場合はどうすればいい?
メールマーケティングを行うには、当然、送信先の名前やアドレスが必要になります。過去にお問い合わせのあったお客さまや名刺の交換先、営業先リストなどに送ることができますが、さらに広く潜在顧客をメールマーケティングにのせるためには、もう一段階前のステップとして「資料ダウンロード」や「事例紹介集」「サンプル申し込み」といった項目をWebサイトに設置するのもよいでしょう。ダウンロードの条件としてメールアドレスや氏名の記入を促すことで、メールを送付できるユーザーの個人情報を取得することができます。
効果検証のためのKPI(目標)
メールマーケティングでは毎回の配信の結果を計測することが重要です。
PDCAを回して、よりよい成果につなげるためだけでなく、メールへのユーザーの反応を計測することで、ターゲットの興味のあるポイントや自社サービスへの興味関心具合を見極めることができます。
重要なKPI(業績指標)は以下の4つです。
①開封率
配信数に対して実際にメールが届き、開封された数
低かった場合はタイトルがユーザーのニーズに合っていないと推測できます。
また配信する曜日や時間帯によっても変動します。
※開封率20%をKPIに設定する等
②クリック率
メール本文内のURL等をクリックした数
資料請求フォームのURLなど、メール内における目的を達成したかどうか計測できます。
③コンバージョン
メールマーケティングの目的の行動を達成した数
メール内からECサイトへアクセスし、実際に購入に至った数などを計測できます。
④解約率
メールの受信を停止した数
これらのKPIを指標に、ABテストの概念を取り入れて改善を繰り返し、
どのようなメールがより効果的なのか貴社の成功パターンを見つけてください。
メールマーケティングで忘れてはいけないポイント
1メール1コンバージョンの鉄則
メールの送信リスト全員に対して、興味を引く内容を書くことは難しいので毎回メルマガのターゲットを設定し、ターゲットに応じたコンバージョン(期待する行動)を決めましょう。そのためには下記2点を意識し作成するようにしてください。
- 自社の提供価値を洗い出し、最重要提供価値を決める。
- 自社で読者に提供できる情報を洗い出し、その中で何を一番伝えたいのか1つ決める。
メールマーケティングではここがおろそかになっているとなにも伝わりません。
情報は出し惜しみせず、ノウハウを提供する
メールマーケティングの中でも『メルマガ』は最強のオウンドメディアであり、自社の情報資産を活用できます。出し惜しみはせずにノウハウを提供することが目的達成において重要です。
一回のメール配信でアポイントにつなげるのではなく(もちろんそういった目的のメルマもありますが)、受信者の気持ちを忘れず常に「GIVE」の精神でメルマ施策を行うことが肝心です。
つい忘れがちなので、ぜひ心の隅においておいてください。
メールマーケティング事例
施策事例①BtoC個人向け住宅販売A会社
✓ステップメールでファン獲得
新規店舗オープンにともない、新規顧客の開拓に成功した方法です。
認知・集客をチラシで行いそこから登録のあった消費者にメールを複数回配信。
「自社の目指すところ」⇒「顧客の声」⇒「イベントのご案内」の順番で初回来場者の不安を取り除く誘導シナリオを展開しています。
施策事例②BtoB法人向けソリューション販売会社(弊社CINC)
✓ニュースレターのブランディング (CINCPACK)
ニュースレターの配信からファンの育成に成功した方法です。
自社の潜在顧客層に対して、マーケティングにまつわる情報提供型のメールを毎週配信。ニュースレター自体のブランディングが確立すると、メール下部においたCTAからも流入を確保することが可能になります。実際に、ホワイトペーパー(WP)やセミナー案内の告知を掲載し集客にも成功しています。
CINC PACKは、Webマーケティングに役立つ情報を毎週発信しています。SEOやコンテンツマーケティング、SNSマーケティングなどに興味がある方は、ぜひご登録ください。(ただいまフォーム停止中です。再開をお待ちください)
またニュースレターを読んでいる読者(リード)と営業担当のコミュニケーションツールとしても活用できます。読者の方からご契約に至ったケースもあり、メールマーケティングを駆使した長期ナーチャリングとしての役割も果たしているといえるでしょう。
まとめ
今回はメールマーケティングの事例をいくつかご紹介しましたが参考になりましたでしょうか?
メールマーケティングは数あるマーケティング手法の中でもかなり古くから取り組まれてきたため、多くの企業が試行錯誤を重ねてきました。そのため、それらから学ぶことで効果的なメールマーケティングを実践することができます。
また、効果を最大化するために忘れてはいけないことは、データを味方に付けるということです。
近年はテクノロジーの進化により、データ計測や顧客管理が手軽に行えるようになりました。そうしたデータから得られるヒントを日々の運用に反映することで、より効果的な施策が打つことが可能です。本日紹介したtipsを試す際には是非、「メールを送るターゲットの見直し」、「どのようなニーズを抱えているのか」という定量的なデータを分析するところから始めてみてください。
適切なターゲットの設定と効果を最大化する手法がお分かりになれば、もうメールマーケティングを始める準備は整ったと言えるでしょう。
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