ウォンテッドリーはなぜTwitterマーケティングに力を入れるのか【Keywordmap for SNS導入事例】

ウォンテッドリー株式会社

コーポレートチーム 広報

奈良 英史 様

目的

認知拡大、フォロワー増

業種

ビジネスSNS運営

利用部門

コーポレートチーム

「シゴトでココロオドルひとをふやす」というミッションを掲げ、ビジネスSNSのWantedlyを展開するウォンテッドリー株式会社。早くからSNSマーケティングに力を入れていた同社では、なかでもTwitterの運用をさらに強化すべく、Keywordmap for SNSを導入していただいております。

今回は、広報戦略立案実施からTwitterマーケティングまで、幅広くコミュニケーション領域を担当する奈良様にお話を伺いました。人とシゴトのマッチングの最先端を走るビジネスSNSでは、どのようにTwitterを運用し、ツールを活用しているのか、その裏側に迫ります。

(取材・文:Keywordmap事務局 カスタマーサクセスチーム)

  • 課題

    Twitter運用のノウハウ不足、工数不足、効果測定の仕組み化

  • 決め手

    機能とCS(カスタマーサクセス)のサポート体制

  • 成果

    Keywordmap for SNS導入でインプレッション数が約4倍に

日本最大級のビジネスSNS「Wantedly」とは

御社のサービス「Wantedly」の特徴と強みを教えてください。

Wantedlyは働き手と企業を、そして個々人同士を「共感」を軸にマッチングさせるビジネスSNSです。

現在、巷に様々なマッチングサービスがある中で、Wantedlyは給与や待遇といった条件だけでなく、その会社が掲げる理念であったり、働くメンバーへの想い、あるいは社会的な意義に対する共感を軸にマッチングしているというのが大きな特徴です。

2012年のリリースのタイミングでは、このような仕事に対する考えはまだ特異的で、懐疑的に思う方も少なくなかったというのが実情です。ところが、今後、企業の中核を担っていくミレニアル世代以降の社会人は、むしろ、企業の価値観や、仕事のやりがい、社会的な意義、といったモノに対して共感を覚える傾向にあります。

2025年には、このような共感重視の価値観を根幹に持った世代が、労働人口の過半数を占める時代がやって来て、就職・転職市場は大きく変わっていくと思われます。弊社としては、そういったパラダイムシフトの先を見据えて、Wantedlyというサービスを磨き上げ続け、広め続けてきました。我々が作りたい未来に社会が近づいていく、そういう状況が作れている点は非常に大きな強みだと思います。実際、それは登録数の伸長にも表れていて、個人ユーザー数で300万、企業数が40,000社を数えます。ビジネスSNSでは、LinkedInさんと並んで、日本最大規模であるところも、同時に弊サービスの強みだと考えています。

現在、奈良様はどのような業務を担当されているのでしょうか。

コーポレートチームの広報を担当していて、プレスリリースの制作やメディアリレーション、それらのベースとなるような業務を主に行っています。

また、マーケティングチームと連携してキャンペーンプランを企画したり、あるいはコミュニケーション領域としてコーポレートブランディングにもかかわっていますね。SNSの公式アカウントの運用もそのひとつになります。

かなり幅広く手を付けていらっしゃる。

一般的な広報業務の枠を勝手に超えて、いろいろと手を出していますね(笑)。

Twitterは効果的にターゲットにリーチできるプラットフォーム

ありがとうございます。今、お話にあったように、公式アカウントとしてFacebookなどの運用にも取り組まれていると思うのですが、その中でもTwitterマーケティングに取り組もうと思われた理由とその狙いを教えてください。

注力しようと考えた理由は、大きく分けて二つありました。

一つ目は、フォロワーの伸びしろです。Twitterアカウントの運用を強化する前から、すでにフォロワーが12,000人弱ほどいましたが、おそらく増加する余地は多分に残されていると確信していました。

二つ目は、Twitterを通じて我々のターゲットに効率的にリーチできると思ったことが挙げられます。エンジニアやスタートアップ・ITベンチャー系の人に対して、いかに情報を届けられるかがユーザーやクライアントの認知拡大、利用意向促進、そしてWantedlyというプラットフォームの成長に直接的な影響を及ぼします。Twitterは、そのようなターゲットとなる界隈の人々が使っているという肌感があり、運用を開始してもそれを実感しています。

小さい動機でいえば、あとは弊社メンバーの個人アカウントもこの際に強化していこうという話があり、社内でTwitterのビジネス活用の士気が高まっていたことも挙げられます。

アカウント運用の基本的な目的は、Wantedlyの会員を増やすことになるのでしょうか。

そうですね。最終着地としては企業ユーザー、個人ユーザー双方を獲得できるのが目標になっていますが、まずはサービスの認知拡大やニーズ醸成という前段のファネルを太くしていくところに力を入れています。

御社のメンバーによる個人アカウントを強化していくところの狙いも、そのあたりにありますか。

狙いとしては、公式アカウント一つだけの発信だけでなく、複数のアカウントを運用することで、ノウハウを加速度的に溜めたいと考えた点や、エンゲージメント観点でどうしても企業のアカウントには限界があり、個人アカウントだからこそ「共感」を覚えてもらいやすい場面が有ると考えていたという点などでしょうか。

  • エンジニア
  • スタートアップ
  • ITベンチャー系

加えて戦略的な部分に触れると、互いにエンゲージメントしあったり、同一のトピックを投稿することで、個人のタイムラインやトレンドにおけるトップツイート率の向上を図る狙いもあったりします。

公式アカウントと個人アカウントでは、やや異なる用い方をしながらも、互いに連携しあって、相乗的に最終目標であるユーザー数やクライアント数の増加というコンバージョンにコミットさせていくわけですね。現状ではどのチャネルからのコンバージョンが多い傾向にありますか。

チャネル依存、というよりも企画依存の方が大きいかなと思います。特に多くの方々を巻き込んだプロジェクトの発信タイミングなどでTwitter上での連携も取れると大きなうねりが作れると感じております。

Keywordmap for SNS導入の決め手は、機能とCS(カスタマーサクセス)のサポート体制

──Twitterの運用は、すでに以前から行われていたとのことですが、Keywordmap for SNSを導入する前に御社が抱えていた課題などがありましたら教えていただけますか。

単純に専任担当者がいなかったという理由によるノウハウ不足がひとつ。効果測定を仕組み化していなかったため、PDCAサイクルを回せていなかった点がひとつ。どんなフォロワーがアカウントをフォローしてくれているのかしっかりと把握できていなかった点がひとつ、そこをはっきりさせるためにフォロワーの属性を手動でチェックしていたが、莫大な工数がかかっていたのでその検証も一度きりとなってしまっていたがひとつ。ぱっと思い浮かぶ限り以上のような課題がありました。

──手動というのは、御社のアカウントのフォロワーを一人ずつチェックして。

そうです。フォロワーが誰か分からないと何を発信したらよいか決めるのも難しかったので。直近のフォロワー200人分のプロフィールを目でチェックして、「エンジニア、いち」みたいに正の字を書いたりして(笑)。

──それは確かにかなり工数がかかりそうですね。では、工数削減だったり、効果測定の仕組み化だったり、そういう運用上の課題のためにツールの導入を考え始めたわけですね。

仰る通りです。

ウォンテッドリー様インタビュー

──Keywordmap for SNSを知っていただいたきっかけは何だったのでしょうか。

検索エンジンです。弊社の広報インターンに、「Twitter 運用ツール」のようなキーワードで検索してもらい、目ぼしいツールを複数リストアップしました。そしてその中に、Keywordmapが入っていました。

──いくつかツールを比較・検討されていたと思うのですが、それらを比べる際の基準があれば教えてください。

月額費用というコスト面や、どんなデータが見られるのか、どんなことができるようになるのか、という機能面には注目しました。ただ、それ以上にサポート面の充実を最も重視していましたね。

ツールの見方や使い方だけ教えていただいても、そもそもTwitter運用のノウハウが足りていない状況では、ツール自体が宝の持ち腐れになりかねません。また、世にある様々なツールすべてに当てはまりますが、「導入するだけで爆発的にフォロワーが増加する」などということは、ないと思います。だからこそ、それぞれツールのクセがある中で、「しっかりサポートしてくれそうか」という点には妥協しないように検討しました。

──そこで弊社のCS(カスタマーサクセス)を評価いただいたということですね。ありがとうございます。機能面に触れていましたが、見たい、あるいは調査したデータとは具体的にどのようなものでしょうか。

基本的にはフォロワーのデータと、トレンドやハッシュタグのデータですね。
具体的には、フォロワー数の推移や特徴だったり、トレンドやハッシュタグの定量的なデータですね。何が最もシェアされているのか、正しい数値から判断するためのデータです。

──先ほど仰っていたフォロワーの属性ですね。

はい。先ほど述べた通り、Twitterを通じたコミュニケーションという観点だとエンジニアの方やスタートアップの方、人事の方が主なターゲットなので、それを確かめるためにフォロワーをチェックする必要がありました。Twitter運用と施策の結果、そういったターゲットが想定通り増加しているのか検証したかったためです。

──そこで、いくつかあるツールの中からKeywordmapに白羽の矢が立ったと思うのですが、御社内でツールに必要性をどのようにご説明いただいたのでしょうか。

携わる領域を広げた分、広報チームの業務工数が切迫していたことは、社内の共通認識だったので、ツール導入で工数削減につながるという点は伝えさせてもらいました。もうひとつ、Twitter運用がマーケティングにおいて重要であることと、にもかかわらず社としてノウハウが溜まっていないことに対する課題感は、発信に携わるメンバーは共通認識として持っていました。弊社の経営陣やリーダークラスもTwitterを活用しており、ベースの社内の理解度が高かったのもスピーディな導入を助けたように思います。

──Twitter運用がマーケティングにおいて重要というお話がありました。まだまだTwitterの重要性について、マーケティングに落とし込むほど、はっきりと認識している企業様は少ないのかなと考えています。そのうえで、御社内で、なぜTwitterが重要だという認識に至ったのでしょうか。

Twitterを通じた情報発信の効果に対して、成功体験があるからかと思っています。

弊社では、社員がWantedlyのストーリー機能でそれぞれブログ発信をしています。作成した記事は各SNSで展開するのですが、これまでTwitter上でバズってPVが数万回に上るということが多々ありました。そういう成功体験にまつわる会話が社員の間でよく交わされていて、その結果、記事のPV数だけではなくて、もっとTwitterをマーケティングに活用することで、採用だったり、サービスの認知、コンバージョンにつながるのではないか、という期待が自然と生まれていたのだと思います。

──ひとつの成功体験が、スムーズに他の様々な可能性を引き出したというのが、すごいですね。簡単そうに見えて、意外と難しいと思います。

そうですね。成功体験を積んでいるか否か、というのはかなり大きいでしょう。Twitterと聞くと、反射的に「炎上」といったネガティブなイメージが先行してしまう人も多いですし、成功イメージが解像度高く描けていないと、および腰になってしまうのも頷けます。

ウォンテッドリー様インタビュー

Twitter運用を一気通貫。 Keywordmap for SNSの使い方

──ご導入されてからまだ日も浅いですが、もしよろしければKeywordmap for SNSのどの機能を、どのように活用しているか教えてください。

Keywordmapと自社アカウントを連携させて、投稿管理、Follower分析、ハッシュタグ分析、トレンドワード、全量ツイート調査を利用していますね。

投稿管理機能では、予約した投稿がカレンダーに埋められていきますよね。ここを埋めていく際、つまり投稿時間を決めるときは、「Follower分析」を使って、自社アカウントのフォロワーの特徴をチェックします。たとえば、フォロワーのアクティブ時間を調べて、最適な時刻にコンテンツを投下していくイメージです。

Keywordmap for SNS:Follower分析

Keywormdap for SNS Follower分析

インプレッションやエンゲージメント率の増加に有効なハッシュタグも、Keywordmapの「ハッシュタグ分析」で適宜、調査して投稿に反映しています。

コンテンツ作成でいえば、ハッシュタグ分析と並行して、トレンドワード機能も頻繁に使っていますね。弊社の福利厚生サービスで「Perk(パーク)」というものがあるのですが、これと連携して、「今日はカレーの日だから、『#カレーの日』をつけてカレーが食べられる福利厚生のサービスを紹介しよう」、といったふうに活用しています。

Keywordmap for SNS:ハッシュタグ分析、トレンドワード

──ハッシュタグ分析を行って、実際にハッシュタグを決める際に、何か基準はあったりしますか。

わりと単純で、経理というキーワードで調べて、関連するハッシュタグを一覧で抽出します。その後、「いいね」数の平均を多い順に絞り込んで、あとは違和感のないハッシュタグを選出する、という流れですね。

──ありがとうございます。自社以外の分析も行っていますか。

Follower分析で行っていますね。
エンジニア採用に携わっているメンバーから「エンジニアメンバーのフォロワーにどんな特徴があって、どんなタイミングでTwitterに触れているのか」というような疑問を受けたことがありました。

そこで、エンジニアメンバーのアカウントをFollower分析で調べてみました。
Follower分析の結果、想定通りエンジニアの属性を持つ方が多いこともわかりましたし、アクティブ時間(投稿時刻)の傾向もつかむことができました。その結果、開発トピックに関するブログ記事を作り、それをフォロワーがアクティブな時間に発信し、拡散を図る、ということができるようになりました。

Keywordmap for SNS:Follower分析

──かなりご活用されているように見受けられます (笑)。

そうですね(笑)。
ほかにも、ハッシュタグ付きのコミュニケーションキャンペーンを展開した際は、「全量ツイート」機能で、どれくらい反響があったか調べたりしますし、自社アカウントにおける新規フォロワーや解除フォロワーについて特徴を把握したいときは、「運用アカウント分析」を使っていますね。

Keywordmap for SNS:運用アカウント分析

※「全量ツイート機能」:キーワードやアカウント、ハッシュタグなどの条件と期間の指定により、ツイートされた ツイート数やエンゲージメント数など100%データを取得可能。

Keywordmap for SNS導入でインプレッション数が約4倍に!?

──現段階で、Keywordmap for SNSの活用によって得られた成果などはありますか。

インプレッション数の急激な増加は成果かなと思います。

2019年の4月から月次のインプレッション数を計測しているのですが、Keywordmap for SNSを導入した直後の2020年11月が過去最高のインプレッション数をたたき出して、12月が2番目、今年の1月が3番目といった結果になっています。インプレッション数の増加は、認知形成にポジティブと言えるので、目に見える成果でしょう。

――インプレッション数は、どれくらい伸長したのでしょうか。

おおよそ4倍弱ですね。

目に見える数字が伸びたという事実は、副次的に投稿数の増加にもつながるので好循環を生み出していると思います。Twitter運用の再現性であったり、Twitterマーケティングの効果を社内全体で実感できているあたりも、非常に大きな成果であると考えていますね。

──ありがとうございます。では、最後にKeywordmapを活用してどんなことを実現したいか、そしてKeywordmapのこれからに期待することがありましたら教えてください。

いまのところ、広報チームで、僕とインターンの計2名しかツールを使っていないので、マーケティングチームやそのほか部署を越えて誰でも使えるような状態にしたいです。せっかく個人アカウントを運用している社員も多いので、活用する人間を増やすのは目下の課題ですね。

実際の成果面でいえば、エンゲージメント数を増加させる工夫については、成功体験を重ねることで、近頃再現性を確立しつつあるので、目的のひとつでもあるフォロワー数の増加に焦点を合わせていこうと考えています。もちろん、ただやみくもにフォロワー数を増やすのではなく、ターゲットであるフォロワーを獲得していきたいですね。

あとは単純にもっとこのツールを使いこなしていきたいと思っています(笑)。最近、新しい機能がどんどん実装されているようなので、随時キャッチアップしながら実際の運用に活かしていきたいですね。

──奈良様や御社の成果創出に繋がる機能を、これからも適宜実装していこうと考えていますので、ぜひよろしくお願いいたします。本日は、どうもありがとうございました。

ウォンテッドリー様インタビュー

COMPANY DATA COMPANY DATA

ウォンテッドリー株式会社

ウォンテッドリーは、『シゴトでココロオドルひとをふやす』ために、はたらくすべての人が共感を通じて「であい」「つながり」「つながりを深める」ためのビジネスSNS「Wantedly」を提供しています。2012年2月のサービス公式リリースから現在まで、登録会社数40,000社、個人ユーザー数300万人を突破し、国境を越えて『はたらくすべての人のインフラ』を創っていきます。

https://www.wantedly.com/

Keywordmap for SNSは、調査分析から運用管理まで工数削減だけでなく“成果”につながるSNS運用支援ツールです。投稿管理、インプレッション・エンゲージメントなど各種KPIの効果測定、キャンペーン分析によってTwitterやInstagramの運用効果を最大化させます。無料でご利用いただけるトライアルをご用意していますので、お気軽にお問い合わせください。

Facebook
Twitter

PAGETOP