認知度拡大とコミュニケーションの活性化―ちぼりのTwitter運用目的
──ちぼり様がTwitter運用に取り組もうと思った目的を教えてください。
嶋様(以下、嶋) ブランド認知度を高めることが目的でした。
現状における、『赤い帽子』というブランド認知度ですが、その6割が50代以上のお客様になります。さらに販路を拡大するとなると若年層の認知度を上げる必要があり、かつ、これまであまり取り組めていなかったお客様とのコミュニケーションの場を設けたいと考えた結果、Twitterというソーシャルメディアに目を付け、公式アカウントを立ち上げることに決めました。
──SNSにはほかにもFacebookやInstagramなどもありますが、あえてTwitterを選んだ理由はありますか。
嶋 Instagramも検討したのですが、拡散性の高さや、フォロワー以外のユーザーの方々にも届けたい情報がリーチするという特長があることから、認知度を高めるためにはTwitterが活用できると考えましたね。
カスタマーサクセス佐藤(以下、佐藤) おっしゃる通り、Twitterはほかのどのソーシャルメディア・SNSよりも単純接触回数を増やすという意味で非常に有利な媒体ですよね。認知の獲得のみならず、獲得した認知をさらに浸透させていく効果も期待できます。また、お客様とのコミュニケーションという面においても、Twitterはかなり優秀だと思うのですが、実際いかがでしょうか。
嶋 はい。ほとんどコストをかけずに、率直な意見をタイムリーに受け取れますし、相互にコミュニケーションを活発化してくことで親近感を醸成しやすい土壌だなと感じます。そういう意味でも、ファンを獲得していくにはTwitterが最適だなと思いますね。
──ブランド認知を拡大するために、具体的にどのようなTwitter運用を行っていますか。
嶋 現在はフォロワーをはじめ、ターゲットとなるTwitterユーザーの方々が、どのような投稿を求めているのかを探るために、様々なコンテンツを投稿して反応をチェックしているところです。ただ、その前の段階で佐藤さんに助言をいただきながら、フォロワーを増やすためにプロフィールの最適化やキャンペーン戦略を組んだりしました。認知を拡大するためには、シェア・拡散が鍵になりますが、そのためにはある程度までフォロワーを増やす必要があったためです。
──フォロワーを増やすために、なぜプロフィールを最適化する必要があるのでしょうか。
佐藤 ユーザーは投稿に興味を持つと、誰が発信しているのか知るためにプロフィールページに飛ぶ傾向にあります。したがってアカウント運用側としては、何のアカウントで、どのようなサービスを提供しており、フォローすることによってどんなメリットがあるのか、というユーザーがフォローする理由を明確・簡潔に提示する必要があります。
──プロフィールでフォローするかどうかが決まってくるわけですね。
佐藤 当然、日々の投稿コンテンツの質も重要ですが、プロフィールがフォローに与える影響はとても大きいと思います。
──キャンペーン戦略についてはいかがでしょうか。
嶋 月に一度のペースで、いわゆる「フォロー&リツイート」のプレゼントキャンペーンを行っていました。参加してくださるフォロワーやユーザーの皆様とのコミュニケーションを大切にしたいこともあって、キャンペーンの内容にはこだわっています。たとえば直近ですと、ブランド名の由来にもなっている、赤い帽子の缶の使い方に関するQ&Aキャンペーンを行いました。どんなものを缶の中に入れているかという質問に対し、お客様それぞれのご回答があって、まさにお客様の生の声を聴くことができたかなと思っています。
佐藤 実際にキャンペーンを基点にしたコミュニケーションも活発に行われていて、フォロワーが増えるだけでなく、親近感を醸成するという効果もいかんなく発揮されているように見受けられました。
──キャンペーン投稿におけるポイントは何でしょうか。
佐藤 どんなキャンペーンなのか、ユーザーにはっきりと伝えることです。ちぼり様の場合だと、フォローとリツイート、プレゼント品、併記してほしいエピソード、当選者数を明記しています。特筆すべきなのは明記の仕方で、テキストと画像どちらにもキャンペーン内容を掲載していることですね。
画像優位性という効果があるように、テキストに加えて画像があることで投稿の理解度が増します。当該キャンペーンでは、ポップな色使いに合わせてプレゼント品やキャンペーン概要の明記が、ユーザーの興味付けやニーズの喚起に一役買っているのではないでしょうか。
導入の決め手はCS(カスタマーサクセス)の迅速・丁寧なサポート
──Keywordmap for SNSを知ったきっかけを教えてください。
嶋 CINC様主催の「企業のTwitterマーケティング設計図」というセミナーで、Keywordmap for SNSを初めて知りました。もともと、Twitterアカウントを立ち上げる前に、SNSの運用に関するオンラインセミナーに参加したり、本を読んだりして勉強はしていました。
佐藤 その節はセミナーに参加くださって、ありがとうございます。
企業のTwitter運用は、まだマーケティング施策として確立していない段階にあると思われます。その中でCINCが先頭に立ってTwitter運用のノウハウを構築し、マーケティングとしてのTwitter運用の有効性を発信していくべく、定期的にセミナーなどを行っています。
──Twitterアカウントを開設する前からSNS運用やツールについて調べていたとのことですが、実際にKeywordmap for SNSを導入するにあたり、どのような比較検討を行いましたか。
嶋 Twitter運用をサポートするツールを調べていると、目的別に数多く存在することがわかってきて、それも国産・海外製、無料・有料など種類も豊富だったので、まず自社がどんなツールを求めているかを明確にしました。
重視したのは、ツールの使い方を丁寧に教えていただけること、そして緊急時に迅速にサポートしていただけることです。一方で、肝心の機能の方に関しては、当時、他ツールと比較検討できるほどの知識がなかったこともあって、営業の方にKeywordmapだからできることについて懇切丁寧に説明していただきました。
──ツールの使い方や迅速なサポートなどはCS(カスタマーサクセス)が魅力的だったと。
佐藤 そういっていただけると嬉しいですね。CSとしましては、Keywordmap for SNS導入後にキックオフミーティングを行い、KPIの設定、および運用体制・目的などの認識をすり合わせます。また、運用アカウントを連携するなどの初期設定や、豊富な機能の使い方をレクチャーいたします。その後、運用が始まりましたら、特定の期間まで定例ミーティングを行いつつ、成果創出まで伴走しています。
嶋 SNS運用の必要性については、以前から社員の共通認識になっていたのですが、実際に、どうやって運用していけばよいのかという具体性が課題になっていました。そんなときに、CINC様に作成いただいた他社の事例や、いま仰っていただいたようなCSのサポート内容を伺い、具体的な運用イメージを基にした提案を行って、無事社内で導入が決まったという経緯があります。
キャンペーンや広告を最適化!ちぼりのKeywordmap for SNS活用事例
──ツール導入からまだ日も浅いとは思いますが、Keywordmap for SNSで、現在どんな機能を使っているか教えてください。
嶋 『インフルエンサー検索』機能を使って、競合アカウントの動向を定期的にチェックしています。この機能では、調査したいアカウントのフォロワー推移を調査することができ、かつフォロワー増加の起点となったツイートを調べることができるので、それをキャンペーンや一般投稿コンテンツ、全体の戦略も含め運用の参考にしています。
佐藤 フォロワー増加のきっかけとなったツイートもそうですが、新しく増えたフォロワーの定着に寄与しているような普段のツイートなども非常に参考になりますよね。
嶋 はい、いろいろな分析ができるので重宝しています。インフルエンサー検索機能では、他にも広告を配信するターゲットの調査・分析も行っています。
──広告ですか。
嶋 オーディエンスリストの抽出時に活用していますね。Twitter広告はコンテンツも重要ですが、誰に届けるのかというターゲティングで成果が大幅に変わると思っています。たとえば、フォロワーターゲティングやテイラードオーディエンスは、誰に広告を配信するか自社でコントロールできるタイプのターゲット設定です。インフルエンサー検索は、この二つのターゲット設定における配信先を決めるのに非常に役立ちます。
佐藤 Twitterのプロフィールには、そのアカウントの所有者がどんなことに興味・関心があるか記載されていることが多い傾向にあります。インフルエンサー機能のプロフィール検索では、その興味・関心をもとに、対象となるアカウントを抽出することができますからね。
嶋 そうですね。そうやって抽出したアカウントの一覧を、さらにフォロワーが多い順や、エンゲージメントが多い順にソートできるので、影響力の大きいアカウントを効率よく抽出することができます。広告のオーディエンスリストに使用するのは、こうして導き出したアカウントになります。
──なるほど、Twitterのプロモ広告のツイートには「いいね」やリツイート、リプライが可能ですから、影響力のあるアカウントに配信することで、二次拡散に期待することもできるわけですね。
──ほかにはいかがでしょうか。
嶋 キャンペーンを行うことが多いので、『RT・キャンペーン分析』機能はよく使用します。これは、キャンペーンの効果測定、応募者のチェックや当選者の選定に使っています。
※RT・キャンペーン分析機能
キャンペーンツイートのURLを入力し、特定の期間(キャンペーン期間=任意で選択できる)を選択することで、拡散度合といったキャンペーンの効果や、キャンペーンに参加(リツイート)したアカウントを抽出する機能。また、絞り込みが搭載されているため、キャンペーン当選者を選定も効率的に行うことができる。
佐藤 除外フィルターをかけるなど任意で指標を設定すれば、当選者を自動で選定することができるので、キャンペーンの運用を効率的に行えます。たとえば、フォロー&リツイートキャンペーンであればフォローをしていないアカウントや、プロフィールにある特定のキーワード(たとえば「懸賞」など)を含んだアカウントなどを一括で除外できるので、運用の手間を大幅に省くことが可能です。
1か月で9,000フォロワー達成!ちぼりの次の目標とは?
──Keywordmap for SNS導入からまだ数ヵ月ほどですが、何か成果はありましたか。
嶋 1年後までに1万フォロワー獲得をKPIとしてTwitter運用をスタートしたのですが、立ち上げから1か月で、9千人を突破しました(笑)。
──驚異的なスピードですね……(笑)。
嶋 はい。キャンペーンの影響が非常に大きかったですね。
──定期的にキャンペーンを打っているとはいえ、その後にフォロワーが一気に減るということもなく、定着しているように見受けられます。
佐藤 基本的にキャンペーンで増えるフォロワーというのは「懸賞系」が多く、フォローも一時的な傾向にあります。ただそれは、裏を返せば「懸賞系」アカウントの興味・関心となるアカウントであったり、ニーズを満たすような投稿ができれば、フォローを解除されないと考えることもできます。
「懸賞」系アカウントが、必ずしもキャンペーンだけを追っているわけではありません。
ちぼり様のケースですと、調査の結果、キャンペーンに参加していたユーザーの中には「主婦層」の割合が多いと判明しました。商材からもわかる通り、主婦層とちぼり様の相性は非常に良く、つまり、ちぼり様発信のキャンペーンで獲得できるような「懸賞系」アカウントは、そもそもターゲットと限りなく近かったわけです。それゆえ、キャンペーン後も一斉解除のような現象が発生せずに、かなりの数のフォロワーが定着したのだと考えられます。
──先ほどもありましたが、キャンペーンをきっかけとしたコミュニケーションも活発で、フォロワー定着に寄与しているようにも見受けられました。
嶋 当然ですが、キャンペーン時の引用リツイートやリプライなどはすべて読ませていただき、可能な限り返信させていただいています。認知度を高めることだけでなく、お客様やファンの方々とのコミュニケ―ションも、Twitter運用の目的の一つなので、そういう意味でもキャンペーンは効果的な施策だったと思っています。
──ありがとうございます。最後になりますが、今後のTwitter運用における目標や実現したいことなどがあれば教えてください。
嶋 すでに9千フォロワーを獲得していて、1万人も早期に達成する見込みですので、次は来年の6月までに1万5千人をKPIとして目指そうと考えています。
また、フォロワー様を対象としたようなイベントの開催や新たな商品企画など、Twitterを通してファンになってくださった方々と一緒に、何か新しいことにチャレンジできたら良いなと思っています。
佐藤 企画段階ではありますが、他企業様の公式アカウントとのコラボレーションも実現の暁には、ぜひ成功させたいですね。
嶋 そうですね! 今後ともサポートよろしくお願いいたします。
佐藤 よろしくお願いいたします!
ウォンテッドリーはなぜTwitterマーケティングに力を入れるのか【Keywordmap for SNS導入事例】