レインメーカー株式会社
セッション・CV数30倍! YMYL領域で成果を出し続けるSEOのプロがKeywordmapを選んだワケ
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目的
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キーワード選定、サイト流入増加、内製化
業種
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Webマーケティング
利用部門
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メディア事業
責任者
野口 圭一朗様
今回は、同社から、Google検索アルゴリズムの影響を過敏に受けるYMYL領域において、数々のWebサイトで成果を収めてきたメディア事業責任者の野口さんにお話を伺いました。プロの考えるSEOへの取り組み方やKeywordmap活用法など、貴重な内容になっておりますので、ぜひ最後までご覧ください。
(取材・文・撮影:Keywordmap事務局 、カスタマーサクセスチーム)
インタビュー
ユーザーメリットのあるコンテンツ制作がSEOの根幹
――本日はどうぞよろしくお願いいたします。早速ですが、御社のサービスの特徴、強みを教えてください。
当社は【法律×IT】を軸とするWebマーケティング会社です。
代表の岡野が全国11拠点の弁護士法人グループの代表弁護士を務めており、 実務・実例を知る弁護士と協働してコンテンツを作り、法律問題に直面して悩んでいる方の「知りたい」や「解決したい」というニーズに応えています。コンテンツ作り、デザイン、UI/UXあらゆる面でユーザ ーのニーズに焦点を当てて制作を行い、検索結果での上位表示を実現しており、法律分野におけるWebコンテンツの企画・制作力が弊社の強みだと考えています。
――法律×ITという領域の最先端を走るレインメーカーですが、その中で野口さんはどのような業務を担当されているのでしょうか。
Webディレクターとして当社の生命線であるWebサイトの検索上位表示を実現するための企画と制作指揮の統括を任されています。2021年現在、当社は法律4分野と代表・岡野のグループ法人のコーポレートサイトの5つのサイト制作を並行して進めています。同時に、最注力分野である事故解決のサイト制作指揮と、他4つのサイト制作の監修を担当しています。
――非常に多くのWebサイトをご担当されているのですね。そのうえで、検索上位表示やトラフィック増などを次々と実現されてきたと思うのですが、プロの目線として、直近のSEOにおいては、どのような取り組みが望まれるのでしょうか。
端的に言ってしまえば、ユーザーメリットの高いコンテンツを提供していくことがSEOの中心だと考えています。そのうえで、Googleの様々なアップデートにも対応していく必要があります。
――一つ一つお伺いしたいのですが、まずユーザーメリットの高いコンテンツとはどのようなものだとお考えでしょうか。
再検索させないコンテンツです。
1度検索して、あるWebページに遷移しても、そこで探していた情報が得られない場合、検索ユーザーは再び検索結果に戻って、他のWebページを見るか、あるいは検索しなおしますよね。こういった手間をユーザーにかけさせないコンテンツをGoogleは評価すると考えています。
具体的には、検索ユーザーの検索した意図に対する的確な回答があり、かつプラスアルファがあるコンテンツです。これを満たすにはしっかり情報が網羅されていて、訪問者の疑問が解けた後に生まれる、次の疑問まで先回りして情報が提供されていることが望まれます。
――たしかに、情報網羅性があって、より深掘ってある記事に出会うと、そこで満足して検索結果に戻ったりしないですね。では、ユーザーメリットのあるコンテンツを提供したうえで、アップデートへの対応が必要とのことですが、このアップデートとは検索アルゴリズムのアップデートでしょうか。
そうです。
これまでも、そしてこれからもGoogleの検索アルゴリズムは常にアップデートされ続けていきます。したがって、対策として最も重要な考え方は「変化に柔軟、かつ丁寧なメディア運営」に尽きるでしょう。
率直な話、Googleのアップデートがどのようなものであれ、コンテンツ内にユーザーが求めている回答がズバッと書かれていないことには何も始まりません。まずは、ユーザーの検索意図と徹底的に向き合ってコンテンツを作りきることが肝心です。そこではじめて、どのような変化があっても対応できる運営力が問われてきます。
――アップデートということで、現在、アルゴリズムだけでなく検索結果の機能もどんどん増えているように思います。自然検索枠やリスティング広告枠以外ですね。これについてはいかがでしょうか。
基本は、やはりユーザーニーズを満たしたコンテンツを作成することが対策の要だと思います。そこを押さえつつ、自然検索枠以外の部分の対応も怠らないようにしなければなりません。ただし、ここで注意したいのが、キーワードに対する検索意図と、それに伴うSERPs上の競合の状況です。集められる情報をすべて集めて精査し、本当に自然検索枠以外の機能を面で押さえていく必要があるのか検討しなければなりません。効果が見込めない対策は工数の無駄遣いになってしまいます。Googleのアップデートに対応していくためには、検索ボリュームやPV数はもちろん、それ以外の様々な指標に対して、今まで以上に数値と向き合いながら施策を打つことが望まれるでしょう。同時に、1次情報としてのGoogleの動向を追う必要もあると考えています。
――1次情報としてのGoogleの動向ですか。
はい。Googleの企業活動から、検索エンジンの近い未来を予想して、その対策を考えます。
たとえば、Googleはこれまで、幾度となくM&Aを行ってきましたし、多種多様な企業に投資してきています。M&Aですと、2000年代はGmailやスプレッドシート、Youtubeといったアプリケーションやプラットフォームが多いように見受けられます。一方で、近年のM&AはナレッジグラフやDeepMindなどからもわかるように、セマンティック検索的な方向へとシフトしつつあります。これは、データをより効率的に集約して理解する、あるいは現在所有している機能を拡張するといった狙いが見て取れます。
投資も積極的です。一つ例を挙げれば、2019年に行った、agoloというAIや自然言語処理を活用した情報の自動要約を主力事業とする企業への投資です。agoloの驚くべき技術は、Web上のあらゆる情報を、AIや自然言語技術を使って、ユーザーニーズに合致した形で要約し、コンテンツを生成するところにあります。この技術を活用することで、コンテンツマーケティングの自動化や、より最適化された広告配信といった、マーケティング精度の大幅な向上が見込めるでしょう。
このようにGoogleは、よりユーザーの便益を高めるための企業活動を積極的に行っていますが、そこから、どんな検索機能のアップデートが現実的なのか、ある程度予想することが可能です。SEOのスキルやテクニックといった2次的な情報はネットに膨大にあり、常にWeb担当者の注目を集めています。一方で、Googleの動向という1次情報は意外と閑却されがちです。検索エンジンへの対策を考える際は、2次的な情報だけでなく、Googleが現在何を行っていて、近い将来にどう反映されるのか調査して、答えを探していくことも大切だと思います。
SEOのプロが語るYMYL領域のキーワード選定
――野口さんのご担当されているメディアはYMYL※に該当すると思うのですが、昨今、Googleのアップデートの影響を受けやすい領域ですよね。なにかYMYL領域で注意すべき点はありますか。例えば、どのようなキーワード選定が有効なのでしょう。
※YMYL:Your Money Your Lifeの略。
財産・生命(健康や生活)に関するトピックは、ページクオリティが求められる重要なコンテンツ。信頼性の高いサイトが配信すべきであり、高度な専門性と権威にもとづいてつくられている必要がある。
権威性に影響されない選定方法の一つに、キーワード”ずらし”という考え方があります。例えば、医療用語である「外傷性頸部症候群」や「頚椎捻挫」「頚部挫傷」は 、病名では「むち打ち損傷」と言われており、専門用語ではあるものの権威性の高いサイトが比較的使っていないキーワードとなります。これに何等かを掛け合わせることでYMYL領域から距離が取れるため影響されないケースがあります。YMYL領域においては、このようにキーワードの意味自体を変えずそのものを指し示す言葉に置き換える方法は有効です。
――監修に弁護士の先生方がついているため、専門性・権威性・信頼性は確保しているうえでの、効果的なキーワード選定方法ということですね。このキーワードずらしは、どのような調査で導き出すのでしょうか。
YMYL領域のキーワードの関連ワードや共起語から調査していきます。ツールで調査するよりも順位の低いサイト、Q&Aサイト、掲示板などから発見することが多いです。ずらしたキーワードは、当然一般的な名称に比べて比較的検索ボリュームが小さくなりがちですが、コンテンツ制作の依頼につなげられることが多いので、とくに気にせず対策しています。
――ありがとうございます。内部的なSEOについてもお聞きしたいのですが、検索順位を上昇させるためには、どのようなWebサイト作りを心がければよいのでしょうか。
まずは、Googleに正しくWebサイトを評価してもらうことが基本になります。
ユーザーニーズを満たしたようなコンテンツを作ることが、Googleからの評価を得るための最も効率的な施策ではありますが、より正しく評価してもらおうとするならば、クローリングの最適化にも目を向けるべきでしょう。
――クローリングの最適化ですか。
GoogleがスムーズにWebサイトを循環できるように、わかりやすい構造にすることがポイントです。可能な限りシンプルな構造が良いでしょう。どのページにランディングしても3クリック以内で到達できる、かつリンク先がどのようなページなのか理解しやすいアンカーテキストにすることは必須です。また余計な技術はなるべく使わず、Googleに理解されやすいレガシーな技術でメディア育成することも重要だと考えられます。
――レガシーな技術とはどのようなものでしょうか。
昔から使われている技術のことを指します。私が担当するWebサイトでは、動作環境を選ぶような技術は控えるようにしています。具体的にいえば、HTML、CSS、簡単なJavaScriptでメディアを表現するようにしています。
セッション・CV数30倍!Keywordmap導入でマーケティングスキルの向上が実現
――Keywordmapを導入いただいた背景や、それまでに抱えていた課題を教えてください
導入した背景ですが、一言でいえば、ビジネスそのものに専念できるようにするためです。SEOに専念している人には割と当てはまることだと思っているのですが、SEOは奥が深すぎて学べば学ぶほど「SEO脳」になりがちです。もちろん、それは悪いことではないのですが、ビジネスに専念する場合は、不要になってくるというケースもあります。ですから、ビジネスのためにSEOのハードルを下げる必要がありました。
――SEOのハードルを下げる、ですか。
ようするに、SEOにおいてどうしても時間を割かねばならない施策を、可能な限りコンパクトにするということですね。たとえば、キーワード選定や記事骨子の作成、リライトなどがこれにあたります。
また、同じような課題として、スタッフのSEOスキルに差異があったことが挙げられます。SEOにおけるナレッジやノウハウのレベルが各人で異なったため、コミュニケーションコストが発生していたりしました。そこで、全体としてSEOやマーケティングのスキルを向上させ、かつ平準化させる必要がありました。
――スキルの向上とは具体的にどのようなことを指しますか。
一般的なSEOの知識は、もちろんこれに該当します。
一方で、メディアの立ち上げから運営まである程度こなせるようになる必要があって、そのためには自社事業の把握、市場の把握、ペルソナの設定、カスタマージャーニーの構築、検索意図の把握、骨子作り、記事作成、リライトなどを丁寧に行う必要があります。これらすべてをマーケティングスキルと定義しており、一定レベルの習得が弊社の急務となっていました。
しかしながら、このようなスキルをGoogleの公式ツールだけで習得するのはかなり難しいでしょう。かといって、サードパーティのSEO系ツールの中には、SEO的な価値がスコアになっていて非常に便利である一方、ブラックボックスになっているケースが多く、エビデンスが弱くなりツールへの依存度が高くなることが懸念されます。
根拠の乏しい指標よりも、ファクトデータに基づいているのかどうかが重要でした。
――そのあたりがKeywordmap導入の決め手になったわけですね。
そうですね。Keywordmapは、良い意味で余計な指標がありません。マーケティングスキルやメディアのステージによって利用方法を変えられる柔軟さがあるため、スタッフの成長と共に味が出てくる最高のツールだと思います。
――ありがとうございます。メディアのステージごとに、どのように利用方法は変わっていくのでしょうか。
ステージごとの利用方法としては、メディア立ち上げ当初はスピード重視で進める必要があったので、「ユーザーニーズ分析」のみを活用していました。数か月経ってコンテンツも程よく公開された頃からはクオリティ重視で進めることにしたため、「サイト流入分析」を主に活用していました。
――機能の話が出ましたので、さらに具体的に、どのように使っていたか教えていただけますでしょうか。
ユーザーニーズ分析の中では、「キーワードDB」機能をトレンドの先読みとして活用していました。キーワードDBは、調査したいキーワードを入れると、月間別に検索ボリュームをチェックできます。月ごとに伸びている検索ボリュームから大まかなトレンドを把握して、キーワード選定やコンテンツ作成に活用しています。
――サイト流入分析の方はいかがでしょうか。
競合Webサイトの調査の際に、「自然検索ワード」と「競合獲得ワード」を良く使いますね。
自然検索ワードは調査したいドメインを入力すると、Webサイトが獲得しているキーワードと、その順位、検索ボリューム、CPCが見られますよね。それらの指標から分析を行って、有効なキーワードの発見に使っています。
また、「自然検索ワード」機能の一部である「流入獲得上位ページ」から、そのWebサイトの想定流入数が上位のページを抽出、かつ獲得キーワード数を確認しています。
一方で、「競合獲得ワード」機能は、自社で獲得できていないキーワードの発見に活用しています。たとえば、競合のWebサイトと自社サイトを比べたとき、それぞれが獲得しているキーワードにおいて、競合の順位が高く、自社が低いケースのピックアップなどに使っています。
――先ほどのお話にあった、ユーザーメリットのあるコンテンツを作成する際に、Keywordmapを活用することはありますか。
個人的にユーザーメリットのあるコンテンツを定量的なデータに基づいて作成するのは難しいと思っています。ただし、指標のひとつとして共起語は参考するようにしています。検索意図に対する回答が網羅されているかどうかという観点で、共起語をチェックするイメージですね。このチェックの際にKeywordmapの共起語分析機能は使っています。
――具体的な成果についてお伺いさせてください。Keywordmapの導入後、目に見えるような成果は何かございましたか。
おかげさまで、YMYL領域で国内TOPクラスのメディアを育てることができました。定量的な成果で一例をあげますと、「交通事故弁護士解決ナビ|アトム法律事務所」というメディアは、Keywordmapを導入した2020年の6月にから2021年の3月までにセッション数が20倍、PV数は30倍、コンバージョン数は30倍に増加しています。
また、先ほど触れたスタッフのマーケティングスキルも向上についても、納得のいく成果を得られていまして、Keywordmapを導入して正解だったと思っています。
――ありがとうございます。では、今後の目標があれば教えてください。
メディア運営も初期段階を抜け、次のステージに入っています。スピードも大事ですがそれ以上にメディア全体のクオリティの向上、つまりUXの向上を掲げています。また、願わくばファンの獲得も行っていきたいと考えています。
――最後になりますが、Keywordmapに何か期待することがあれば教えてください。
正直、今のままでも申し分ないと思っていますが、欲を言えば機能ごとに出した結果から、次の一手はコレ!というようなサポートを行ってくれると面白いかもしれないです。もちろん、会社の事業によってそのポイントは変わることだと思いますが、益々手放せなくなるのではないでしょうか。
――開発に伝えさせていただきます。本日は、貴重なお話をありがとうございました。
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レインメーカー株式会社は「需給のマッチングで現代社会を潤いで満たすこと」をミッションとするテクノロジー企業です。ユーザーが使いやすくて世の中に役立つ、10X more usefulなプロダクトの開発を進めています。「需給のマッチングで現代社会を潤いで満たす」というミッションは、私たちにとっての北極星です。方向を見失わず、無事に目標を達成するために、レインメーカーでは、①ポジティブ・積極的に捉える、②中長期的に逆算する、③主語の転換に徹する、④第三の方法を考える、という4つの「発想の転換」をバリューとして大切にしています。
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