PV数・コンバージョン数が2倍に増加！『情報誌とオウンドメディアの二刀流』オーナーズ・スタイルのKeywordmap活用法とは

賃貸経営に役立つ情報やサービスを、中立的な立場から賃貸経営オーナーに提供することを目的に設立された株式会社オーナーズ・スタイル。全国約8万人のオーナーに向けて定期的に発行されている賃貸経営情報誌「オーナーズ・スタイル」をはじめ、賃貸経営情報に関する幅広い事業を展開しています。

2019年1月、新戦略の一環としてWebサイト「OWNER’S STYLE NET（オーナーズ・スタイル・ネット）」を開設。オンラインによる集客にも力を入れるようになった同社では、近時、より多くのターゲットに情報を届けるべくSEOの調査・分析ツール「Keywordmap」を導入して、SEOへの取り組みを強化しています。

今回は、Keywordmapをご活用いただきながらOWNER’S STYLE NETの運営を行う金子様と村松様に、Keywordmap導入の背景や活用方法、成果などについてお話を伺いました。ぜひご覧ください。

 

（取材・文：Keywordmap事務局、カスタマーサクセスチーム　撮影：永山昌克）

インタビュー

オーナーズ・スタイルは、なぜ『紙媒体とオウンドメディアの二刀流』なのか？

ーー事業内容とお二人の担当業務について教えてください。

金子様（以下、金子）　弊社オーナーズ・スタイルでは、アパート・マンション経営をされているオーナー様に向けて、賃貸経営の役に立つ情報・サービスの提供をしています。特に力を入れているのが全国約8万人のオーナー様に年2回から4回ほど発行する「オーナーズ・スタイル誌」の制作と発行、同じくオーナー様向けのセミナー等のイベントの企画・運営です。他にもDMの制作や会報誌の受託制作などを行っており、また近年はWebのオウンドメディア「OWNER’S STYLE NET（オーナーズ・スタイル・ネット）」の運営にも取り組んでいます。

担当業務ですが、私は編集制作部の部長としてオーナーズ・スタイル誌の制作・発行に携わっています。マネジメントのほか実際に制作も行っており、またオンライン側、つまりオーナーズ・スタイル・ネットの方も管轄しております。

村松様（以下、村松）　私も金子と同じく編集制作部に所属しています。オーナーズ・スタイル誌の制作も一部担当していますが、業務のほとんどがオーナーズ・スタイル・ネットのWebサイト運用です。

ーーオウンドメディア「オーナーズ・スタイル・ネット」を立ち上げたのは2019年頃とお伺いしております。情報誌と並行してオンラインでのオウンドメディア運用に踏み切った理由について教えてください。

金子　2点あります。1点目は事業を拡大していく上でのコスト削減です。紙媒体の宿命ではありますが、紙の資材高騰や印刷費など、情報誌の発行にはどうしても少なくない原価がかかります。将来を見据えてオンラインへの戦略的な取り組みが必要だと判断しました。

2点目は販路の拡大です。情報誌はエリアを絞って首都圏・東海・関西の賃貸オーナー様にお送りしています。ですが、事業を成長させていく上で販路拡大は不可欠です。オンラインには物理的な垣根がありません。全国のオーナー様にいつでも情報提供ができるということで、そのリーチ力の高さを見込んでオウンドメディアの立ち上げを決めました。

ーーオウンドメディア「オーナーズ・スタイル・ネット」運用の目的の一つにターゲットへのリーチがあるということですが、追いかけている目標はアクセス数でしょうか。あるいは何かコンバージョンを設定しているのでしょうか。

村松　私が「オーナーズ・スタイル・ネット」に携わるようになったのが2020年からなのですが、その当時に課されていた目標が「10万PV」でした。とりあえず10万PVに届けば、オーナー様だけでなく企業にも届くのではないかなと、という推測から設定された数字です。この企業というのは、弊社のサービスである「広告掲載」や「見学会Navi※」の顧客になり得るターゲットです。

※見学会Navi
株式会社オーナーズ・スタイルが運営する賃貸住宅のあらゆるジャンルの見学会、モデルルームをまとめたサービスサイト。見学会・モデルルームに集客したい企業と、賃貸住宅の建築などを検討するオーナーをつなぐマッチングサービスとして、企業は物件情報や見学会・モデルルームの情報の掲載、オーナーはその予約が行える。

そのため、コンバージョンの一つとして見学会の予約があります。そのほか、賃貸経営のお役立ち情報を届けるメールマガジンを定期的に配信しているのでメルマガ登録、セミナー・イベントへの申込などをコンバージョンとして設定しています。

オウンドメディア運用のノウハウもリソースも工数もない～Keywordmap導入前の課題～

ーー途中でオウンドメディアを引き継いだとのことですが、その時点でWebサイト運用やSEOの経験はあったのでしょうか。

金子　いいえ、まったく（笑）。村松が引き継いだことで、編集制作部で「オーナーズ・スタイル・ネット」を運用していく方針になったのですが、何から手を付ければいいかわからない状態でした。

村松　とにかく手探りでしたね。立ち上げ当初から前任者が情報誌の記事を転載していたのですが、引き継いでからもその作業ばかりに追われていました。合間を縫ってコンテンツSEOにも取り組んでみたはいいものの、ほとんど成果につながらず、記事作成の効率も悪ければ質も伴わないみたいな状況が1年くらい続いていました。

金子　あの頃は悲しかったね。

村松　そうですね（笑）。かなり暗く悲しい状況でした。自分なりにいろいろと試行錯誤してみたのですが、とにかく流入が増えていかない。どうにか増やそうと施策を考えてみても、先が見えないと費用やリソースをかけられないみたいな。かなり負のスパイラルに陥っていました。

ーー当時の課題はWebサイト運用やSEOのノウハウがない、流入が増えていかない、工数やリソースもない、という状態。

村松　まさに仰る通りで、ないない尽くしでした。振り返ってみると、そもそもスタートラインにも立てていなかったように思います。

アクセス数が伸びていなかったことからマネタイズの足掛かりも見いだせず、それゆえにお金をかけてSEOを推進していきたいとは言い出せない状況でした。ツールを導入したかったのですが、展望が見えないままでは使いこなすのも難しいのではないかなと。

金子　実際、前任者の時にKeywordmapとは別のSEOツールを導入していたのですが、活用できずに解約した過去があります。一人で運用していたということもあってか、SEOに関する様々なデータが得られても、それを施策やコンテンツに適切に落としこめていなかったようです。

ーーその後、Keywordmapをご導入いただくわけですが、ツールを解約していた過去があり、かつSEOへの展望が見えない状況から、なぜ再度ツール導入の検討にいたったのでしょうか。

金子　やはり、どうしても人力だけでは効率的に成果を出すのは難しいと実感したからです。競合サイトや同領域のサイトをたくさん参考にしたり、無料のツールを使ってキーワードを調べたりしましたが、調査・分析の精度が低く、それでいて時間効率も悪いという状態でした。無駄なことをやっているなと感じたとき、しっかりした有料ツールを使った方が短時間で成果を最大化できるのであれば、導入しない理由を探すのはやめようと。

村松　そこからは社内でもツールを導入したいと言い続けました（笑）。そこで再度、解約したSEOツールを検討の俎上に載せて、他のツールと比較することにしました。Keywordmapもその中の一つです。このままではいつまで経ってもPV数は増やせないという強い気持ちが伝わったのか、意外とスムーズに導入まで進みましたね。

ーー数あるツールの中からKeywordmapに決定した理由について教えてください。

村松　費用対効果と使いやすさ、あとはサポートの手厚さが決め手になりました。

解約したツールからも提案をいただいていたのですが、Keywordmapの方が費用や期待効果の面で納得できるものでした。他社ツールはわりと玄人向けというか、ある程度の知識と社内体制が整っていないと活用しきれなさそうな印象がありましたが、Keywordmapの説明を受けて、実際に触ってみたりしたところ、直感的に操作できる点がすごく良くて、少人数でも効率的にSEOが行えるイメージが湧きました。あとは、やはりカスタマーサクセスのサポートが大きいと思います。

金子　ただSEOツールを導入するだけなら認可されなかった可能性もあったと思います。カスタマーサクセスの継続的なサポートがあるというのも、我々のような初心者にとっては非常に心強いバックアップでした。総合的に判断して、Keywordmapなら成果が出せるという確信がありましたね。

記事制作を圧倒的に簡略化！オーナーズ・スタイルのKeywordmap活用方法

ーーKeywordmapのどの機能をどのように使っているのか、活用方法について教えてください。

村松　ダントツで一番使っているのが「記事作成タスク」機能です。特にコンテンツ制作時の見出し構成作りで活用しています。

使い方としては、まずAIで記事構成案を自動生成します。もちろん、そのまま使うことはできないので適宜調整を加えています。その際に参考にするのが上位ページです。すでに検索エンジンに評価されて、上位に表示されている競合ページのテーマやトピックは読者にとっても重要だと思うので、基本的に含めるようにしています。

「記事作成タスク」が便利なのが、上位ページの見出し構成を横並びにして一覧でチェックできるところですね。共通しているトピックはハイライト表示されるので、抜け漏れているトピックや競合が共通して含めている重要トピックが一目瞭然です。

「記事作成タスク」機能はコンテンツ制作時だけでなくキーワード選定でも活用しています。競合サイトを入力するだけで自動で対策すべきキーワードをレコメンドしてくれるので、特に我々のように少数でSEOを内製していて、キーワード調査に長時間かけられないような場合にはとても助かります。

競合サイト軸だけでなく、気になるキーワードを入力できるのもすごくいいですよね。単純に対策可能かどうか調べつつ、複数の競合と比較して「勝ち」「負け」が瞬時にわかります。「意外とこんな関連キーワードで順位が取れてたんだ」みたいな発見もありますし、未然にカニバリを防げるのもありがたいです。

ーーおすすめキーワードは複数表示されますが、そこから絞り込む基準はありますか。

村松　なるべく専門的ではないキーワードをピックアップしつつ、その中でもSEO難易度が低いものを検索ボリュームと照らし合わせながら選んでいます。以前は検索ボリュームが数百くらいのキーワードを選んでいましたが、現在は上位表示できる割合も増えてきたこともあって1,000以上も狙うようになっています。

直近、キーワード選定で成功例があります。「宅配ボックス（検索ボリューム：201,000）」関連のキーワードが狙えるのではないかという話が出たのですが、よくよく検索結果を見ると大手ECを筆頭に商品を扱うページばかりで見るからに勝機はなさそうでした。そこでKeywordmapで調べてみると、「宅配ボックスとは（検索ボリューム：6,600）」みたいなKnowクエリ系なら十分に戦えそうだとわかり実際に対策してみたところ、上位を獲得、強調スニペットにも表示されるようになりました。ちなみに公開から1年近く経った現在でも2位に表示されており、大きな流入源となっています。（2024年9月2日現在：「宅配ボックスとは」：2位）

ーーキーワード選定からコンテンツ制作まで、「記事作成タスク」をかなり使い倒していただいているようで大変うれしいです。他に使用している機能があれば教えてください。

村松　今後、より注力していきたいと考えているのですが、「ドメインダイジェスト分析」や「競合サイト比較」機能を営業活動に活用しはじめています。営業というのは、オーナーズ・スタイル・ネットで公開している企業紹介ページや見学会Naviへの掲載、広告といった商品の販売です。問い合わせなどのリード獲得や自社サービスの認知拡大に課題を抱えている企業様に提案しています。

たとえば、オリジナルの記事広告を営業する場合は、提案先企業のターゲットを集客できるような記事ページが必要不可欠ですが、その記事ページを作るための情報をKeywordmapで調査します。

手順としては、「ドメインダイジェスト分析」機能で提案先企業サイトのトラフィック状況をチェックしつつ、同時に競合サイトを抽出します。ここで「競合サイト比較」機能を活用し、明らかにした競合サイトの流入キーワードを一括で分析しています。

競合サイト比較なら、「提案先企業が未対策」×「競合が対策済み」のような提案先企業にとって機会損失を起こしているキーワードを一括で調査できます。その中から優先順位をつけつつキーワードを選び、先ほど紹介した「記事作成タスク」機能を駆使して記事を作っていくのが一連の流れになります。なお、キーワードを調査する際にはクリック単価（リスティング広告の指標。一回の広告クリックで発生する費用）まで表示されるので、提案する際のプライシングにも役立てています。

村松　活用した機能というと、やや主旨からズレているかもしれないのですが、カスタマーサクセスのお力も存分に使わせていただきました。なにぶん初心者だったもので、何をどうやって進めていくべきなのか、ほとんどわからない状態です。当然、SEOの基本的なところから記事コンテンツの制作に関しても同じ状況でした。そのため、とにもかくにも正しい方向に導いていただくことを期待していたのですが……正直、もう期待以上でとても感謝しています。

金子　いや、もう本当に期待以上です。Keywordmapの使い方だけではなくて、定期的な勉強会でSEO施策やサイト集客についての相談にものっていただけたのは心底頼もしかったですね。私たちの質問にも的確にわかりやすくお答えいただいて、すぐに実践に活かすことができました。カスタマーサクセスの方の人柄もあると思いますが、まずお話がしやすい空気を作っていただけるのがありがたかったです。

村松　Keywordmapの機能はとても素晴らしいですが、そこにカスタマーサクセスのサポートが加わることで、より活用が進んで、思うような成果につながっているのではないかなと改めて感じます。

PV数・コンバージョン数が2倍に増加！営業時にオウンドメディアが活躍！？

ーー成果について教えてください。

村松　一番の成果は流入数の増加ですね。6万PVから12万PVに増えているので、導入前と後で2倍の成果が出ています。

ーー2倍は凄いですね。成果につながったポイントは何かありますか。

村松　記事作成が効率的になったことで公開できる記事数が増えたこと、記事の質が良くなったことがポイントですね。導入前は、新記事の公開はほとんどなかったのですが、導入後は月間9本ペースで公開できています。また、公開した記事がすぐに10位内を獲得できるような状態が作り出せたので、ここまで流入が伸びたのだと思います。

流入が伸びたことで、サイトTOPページに導線があるセミナー・イベントの露出機会が増え、コンバージョンの増加にも寄与しています。

ーーコンバージョンはどれくらい増えたのでしょうか。

村松　メルマガ登録や会員登録などコンバージョンが全体的に増加傾向にありまして、顕著なのがイベントの申込の予約数です。PV数と同じくざっと2倍にまで伸びました。全国で開催している「大家さんフェスタ」というイベントなのですが、特に東海や関西といった地方イベントのコンバージョンが好調で、オンライン集客ならではだなと感じています。

ーー新規記事を定期的に公開できているとのことですが、記事作成にかかる工数が減ったからでしょうか。

村松　仰る通りです。少なく見積もっても、半分以下の工数で記事作成・公開ができるようになりました。極端な話、1か月かけて1本の新記事を公開できるかどうかみたいな状況だったので、そう考えると半分どころではない工数の削減ができたと言えますね（笑）。

ーーありがとうございます。他に何か成果があれば教えてください。

金子　オウンドメディアの存在感が大きくなった結果、社内の多くの人間が可能性を感じはじめていることでしょうか。特に営業ですね。流入やコンバージョンとして目に見える成果が出ていない頃は、「オーナーズ・スタイル・ネット」に対する社内の評価は、お世辞にも良いとは言えないものでした。それが10万PVを超えたところから風向きが変わって、12万PVが出るようになった今では、かなり認識が変わったという実感があります。

過去にオンラインの商材を扱った実績があまりなかったというのもあってか、営業メンバーも腰が重かったみたいなのですが、いまでは「こういうの、オーナーズ・スタイル・ネットでできないですかね」みたいに、案件の紹介が積極的に行われるようになっています。Webサイトへの流入数だったり、企業紹介ページやイベント・セミナーページへの送客の実績が出せるようになったことで、営業しやすくなったのではないかなと。そういう意味では、売上への貢献という成果も少しずつ生まれていると思います。

ーー今後、さらに流入やコンバージョンが増えていけば、よりオウンドメディアが売上に貢献していきそうですね。最後になりますが、もしよろしければ、Keywordmapか弊社に何か一言いただきたいです。

金子　出会えて良かった会社であり、SEOツールです。Keywordmapだけでなく、総合的にオンライン集客をサポートいただいて感謝しかありません。これからもよろしくお願いしたいのと同時に、さらに良いサービスをお待ちしております（笑）。

村松　大袈裟かもしれないですが、オーナーズ・スタイルのWEB事業に光を照らしてくれたサービスです。もし導入していなかったら、今頃ずっと暗かったなって思っていて。今後も使っていきますし、使い込んでいけば成果が最大化していくという確信がありますので、私自身も頑張ってアップデートしていきたいと思っています。