コンテンツマーケティングの手順
コンテンツマーケティング

コンテンツマーケティングとは?
成功までの手順を学ぶ

コンテンツマーケティングが注目されてから数年が経ち、言葉自体を知らないマーケターはいない程に認知度は高まりました。しかし、コンテンツマーケティングという言葉は知ってはいても、運用のノウハウまで理解しているという方はどれほどいるでしょうか。

今回はコンテンツマーケティングの基本を確認したのち、運用の手順と効果を最大化するポイントを紹介します。

コンテンツマーケティングとは

コンテンツマーケティングは消費者の購買行動の変化から注目されたマーケティング手法です。マーケティング手法が多様化する中で、コンテンツマーケティングが注目される特別な理由とはどのようなものなのでしょうか。

コンテンツマーケティングの概要

コンテンツマーケティングは、顧客に対して価値がある情報を発信することで集客し、関係性を構築していくことで、購入・最終的にファンになってもらうマーケティング手法です。

企業側が一方的に情報発信を行う従来のアウトバウンド的なマーケティングとは異なり、コンテンツマーケティングには顧客が求める情報を、適切なタイミングで提供するという特徴があります。これはGooglといった検索エンジン上だけの話ではなく、FacebookやTwitterなどのSNS・ソーシャルメディア、メールマガジン、動画コンテンツなども含まれ、それらすべてがユーザーと接点を構築するコンテンツになります。

消費者の悩みや興味・関心、疑問といった問題に対し、継続的にコンテンツを発信していくことで、※見込み客からファンへと顧客を育てていきます。

※見込み客(あるいは、見込み顧客)とは
自社の商材(商品・サービス)を認知しており、ある一定の興味はあるものの、まだ購入にはいたらない顧客グループ。言い換えれば、購入する見込み(可能性)のある顧客のことを指します。 別名リード。

検索エンジン上による見込み顧客へのアプローチ
検索エンジン上による見込み顧客へのアプローチ

消費行動の変化によりコンテンツマーケティングが重要に

情報を入手する手段が増えたことで、顧客が購入にいたるプロセスは大きく変化しました。

商品を購入する前に、顧客が主体的に情報収集を行い、ある程度の検討をつけた上でWebサイトや実際の店舗を訪れるようになったのです。この、購買に至る前にインターネットで調査を行う消費行動のことをZMOT(Zero Moment of Truth)と呼びます。
Googleの調査によると、消費者は購買行動の前に、平均して10個以上の情報源に触れているそうです。情報源は各人さまざまですが、その50%以上がインターネットにおける検索で得られたものだといわれています。

参考:Winning the Zero Moment of Truth eBook

※クリックするとPDFがダウンロードされます。

ZMOT

この消費行動の変化によって、テレビCMや各種広告などできっかけをつくるだけでは、顧客が購買にまでたどり着きにくくなりました。そこで、購買にいたる確度の高い顧客と接点を持てるコンテンツマーケティングが注目されはじめたのです。

購買プロセスに合わせて顧客と段階的に関係性を作り、購買に結びつけるコンテンツマーケティングを理解することは、現代のデジタルマーケティングにおいて必須と言えるでしょう。

コンテンツマーケティングのプロセス

コンテンツマーケティングは中長期的に顧客と関係を築く必要があります。そのため、施策の全体像を把握し、必要なプロセスを着実に進めていくことが大切です。ここではコンテンツマーケティングを実行していくために必要なプロセスについて紹介します。

ゴールを設定する

施策の最終目標(=ゴール)は必ず設定してください。
コンテンツマーケティングには様々なメリットがありますが、一方で即効性がないという弱点も持っています。短期的な費用対効果を見込むのは難しく、また、効果が見えずらい施策であるがゆえに、結果に結びつく前に撤退したり、施策がブレてしまったりする恐れがあります。これを防ぐには各段階における目標設定(※KPI)が必要であり、そのためには施策の最終目標であるゴールが必須になります。

ゴールを設定する際は、そもそもコンテンツマーケティングを始めた目的が何であるかを振り返り、適切なゴールを設定しましょう。ゴールから逆算して各段階のKPIを設定するため、誤ったゴール設定が施策全体に影響を与えてしまいます。また、ビジネスモデルによってもゴールは異なるため、自社サービスを今一度確認してからゴールの設定を行いましょう。

※KPI
Key Performance Indicatorの略で、日本語では重要業績評価指標を意味します。ビジネスゴールを達成するために、適宜注視しなければならない段階的な指標がKPIです。たとえば、自社商材の認知のプロセスに設けるKPIとしては、Webサイトの月間PV数や、広告のクリック数などが挙げられます。)

コンテンツマーケティングのゴール

何のためにコンテンツを作るのか明らかにしましょう。
もっとも、コンテンツマーケティングの根本的な目的は見込み客の集客です。ただ、見込み客増加を目指しながらも、各々、達成したい目標があるはず。ここでは代表的な三つを挙げてみます。

サイトへの流入・集客増加

見込み客となりそうな潜在層を獲得するために、サイトを訪れるユーザー増加を狙ってコンテンツを作成。
「ハウトゥー」系や面白系のコンテンツ、あるいは動画コンテンツなどは、一般的な人々の関心を惹きつけることに特化しているので、サイトのPVを伸ばすのには向いているでしょう。

CV(コンバージョン)増加

流入・集客というよりは、その先のコンバージョン(購入、ダウンロード、資料請求やお問合せなど)を目指すためにコンテンツを作成。言い換えれば「既存顧客」に近いユーザーを呼び込むことが目的です。
たとえばエデュケーショナル型のコンテンツは、情報を提供することで、サービスや商品をユーザーに深く知ってもらい、CVへ繋げるというもの。広くユーザーに知ってもらうという認知の段階以外ではあまりSEOは重視しないというのが特徴的です。

ブランディング

質の高いコンテンツを載せるだけでなく、ビッグキーワードで検索結果上位に表示させることで、自社ブランドの存在をアピールするという目的。ビッグキーワードでの上位表示には、※ドメインパワーやSEO的なサイト設計も関わってくるため、ひとつのコンテンツで達成するというのは非常に困難です。
認知拡大を優先するのであれば、ネイティブ広告(PPC広告やSNS、キュレーションアプリ内の広告)などを利用したコンテンツマーケティングが有用。

※ドメインパワー
記事の数・質、被リンク数、ドメインエイジ(期間の長さ)、PV数によって示される、検索エンジンからの信頼性の高さ

環境分析を行う

コンテンツマーケティングを推進していくうえで、自社のポジションを認識することは非常に重要ですが、そもそもマーケティング戦略を練る場合、必ず自社と自社を取り巻く環境を分析しなければなりません。これを環境分析といいます。
環境分析を行うことで、自社の優位性やユーザーに届けられる価値を明確にします。そうすることで、自社事業やサービスのどこをコンテンツ化すれば顧客との接点構築につながるのか認識します。

環境分析の手法としては、一般的に3C分析が有効といわれています。

3C分析

マーケティングの基本、3C(Customer顧客、Competitor競合、Company自社)、三つの要素から市場環境を調査します。

3C分析

Customer顧客:ユーザー像を明確にする(ペルソナの作成)

コンテンツマーケティングでは、自社の見込み客が何を求めているのか知ることが大変重要です。そのためにはターゲットとなるユーザー像を明確にしなければなりません。そこで
ペルソナの設定が必要になってきます。
詳しくは「コンテンツを左右するペルソナ・ターゲット選定」をご覧下さい。

ペルソナを作ることで、見込み客の抱えている悩みや知りたい情報をイメージしやすくなります。また理想的な顧客像を社内全員で共有できるので、情報発信のズレを防ぐことができるというメリットがあります。

Competitor競合:競合を知る

キーワード選定で後述するコンテンツSEO的な競合調査とは別に、ここでは競合企業のビジネスについての調査です。
どのようなビジネススタイルで、どんな結果を出しているのか。強みや弱み、特徴は何か。自社へと活かせるものはあるか。様々な要素から検討すれば、競合と自社の「違い」が見えてきます。

Company自社:自社の分析

コンテンツを作成する前に、必ず行うべき手順の一つが自社の分析です。
改めて、自社のサービス・商品をしっかりと把握してください。
自社の商品やサービスの強みを明らかにすれば、競合他社との差別化戦略や、ユーザーに届けるべきコンテンツがどんなものなのか、おのずと見えてくるでしょう。
最初の手がかりとして、会社の理念や商品・サービスが掲載されている自社のコーポレートサイトから確認していくのがオススメです。

ペルソナを設定する

ペルソナとは、自社の商品や・サービスを届ける「理想の顧客増」のことを意味します。
コンテンツマーケティングではコンテンツを届けるべき対象を想定して、ペルソナを設定します。ペルソナは性別、年齢といった一般的な属性はもちろん、生活パターンや性格、趣味など具体的に深掘りし、詳細な人物像を作り上げます。ペルソナを設定することでチーム内でコンテンツを届ける対象の共有と顧客目線での施策の実行が可能になります。

コンテンツマーケティング、ペルソナ

運用設計

コンテンツマーケティングは、運用体制の構築と先を見通したスケジュール設計が大切になります。長期間にわたり施策が実施されるため、途中でコンテンツの発信が止まらないような運用体制が必須なのです。場合によっては社内のリソースだけでなく、コンテンツの設計者、ライター、カメラマンなど外部パートナーの開拓も検討しましょう。
また、※エディトリアルカレンダーを設定して、コンテンツの配信スケジュールを作成し、定期的に継続した配信を行っていきましょう。

エディトリアルカレンダー
コンテンツを定期的に配信するために作成するスケジュール表。一般的に年間と月間、二つのエディトリアルカレンダーを用意します。記入すべき項目としては、制作スケジュール、公開日、コンテンツ(内容)、担当者、配信するメディア・フォーマット、などがあります。

エディトリアルカレンダーは、(ペルソナを複数設定している場合)ペルソナ別に作ることで、より効果的にコンテンツを発信していくことができるようになります。

コンテンツ設計

顧客が購買に至るまでの段階に応じて、配信するコンテンツを設定します。顧客をどのように態度変容させるか考え、コンテンツと配信媒体を選定しましょう。コンテンツ設計にはコンテンツマップやカスタマージャーニーマップを活用し、顧客の購買までのプロセスを把握すると設計しやすくなります 。

コンテンツ作成

読者が求めるコンテンツを提供できるよう意識しましょう。
ペルソナに合わせたテーマを設定し、コンテンツを作成していきます。
また、Web上の文章は飽きられやすい特徴があります。そのため、簡潔で、結論ファーストの文章をが求められます。

なお、コンテンツの作成方法に関しては、以下で解説しておりますので参考にしてみてください。

コンテンツの作成方法!重要なのはユーザーニーズを満たすこと

効果測定をする

コンテンツマーケティングはコンテンツを発信して終わりではありません。上述しましたが、中長期的な施策であるゆえに、最終的なビジネスゴールを目指すためには各段階における目標設定(KPI)が必要不可欠です。
KPIに対し、どのような効果が得られたのか、費用対効果はどうだったのか、といった検証を繰り返し行い、PDCAサイクルを素早く回すことが成功の鍵となります。

コンテンツマーケティング実践のポイント

コンテンツマーケティングは設計や配信方法に工夫を行うと、より効果的に運用することができます。ここではコンテンツマーケティングを実践する際に注目すべきポイントを紹介します。

コンテンツマップを設計する

コンテンツマップは、ペルソナ(顧客)が※態度変容していくプロセスに合わせたコンテンツと、そのフォーマット、あるいは媒体を記入したフロー図を指します。
コンテンツマップを作成することで、顧客が情報に触れてからコンバージョンに至るまで、どのようなコンテンツに触れていくのかという、コンテンツマーケティングの全体像を把握できるようになります。

※態度変容
顧客が商品・サービスを知ってから購入に至るまで、各段階を経ていくこと。この各段階のことを購買プロセスといい、おもに「認知」「興味・関心」「比較・検討」「購入(リピート)」に分けられます。

コンテンツマップ
コンテンツマップの例

顧客に提供できている情報とできていない情報を理解し、足りないコンテンツを作成していきましょう。顧客の態度変容を効率的に促すために、しっかりとコンテンツマップを設計してください。

カスタマージャーニーマップを設計する

カスタマージャーニーマップは、ペルソナ(顧客)が商品やサービスを認知し、購買に至るまでのプロセスを可視化したもの、あるいは購買プロセスにコンテンツマーケティングに必要な情報を追加した図とも言い換えられます。
カスタマージャーニーマップを設計とユーザーの導線が明確になるので、アプローチすべき顧客が把握できるようになります。

カスタマ―ジャーニーマップ
カスタマ―ジャーニーマップの例

コンテンツマップを作成した後、戦略をより詳しく検討するためにカスタマージャーニーマップを設計してみましょう。

効果測定のポイント

フェーズごとにKPIを設定する

顧客の購買プロセス、すなわち「認知」、「興味・関心」、「比較・検討」、「購入」という4つに分けてKPIを設定しましょう。設定したKPIで、実際に効果が出ているのかどうか測定していきます。

KPI設定

「認知」の段階ではいわゆる潜在顧客層が対象となるため、どれだけの人と接点を持てたかが重要になります。したがって、効果測定の指標となるのはWebサイトへのオーガニック(自然検索結果からの)流入数、キーワード順位、新規訪問率、そしてSNSでのエンゲージメントなどが挙げられます。

次はターゲットの育成フェーズです。接点を持った潜在顧客に対して、さらに情報提供を行い、サービスへの「興味・関心」を高めてもらう段階です。自社商材のアピールポイントや使用法などを紹介して、モチベーションの向上を行っていきます。効果測定の指標となるのは、オーガニック流入数、Webページの滞在時間、メルマガを配信していた場合は開封率、ホワイトペーパーのダウンロード数などが挙げられるでしょう。

「比較・検討」段階では、具体的な目的があり、商品・サービスを選択する段階に入っている顧客が対象になります。購入モチベーションが高い顧客になるため、自社サービスを選択肢にいれてもらえるようにする必要があります。ゆえに、商品カタログや導入事例などをコンテンツとして発信し、資料請求数や問い合わせ数をKPIに設定すると良いでしょう。

なお、「購入」のKPIは、業種・商材ごとに様々ですが、やはり「売上」で効果を測定するのが一般的です。

顧客ステータス状況KPI
認知獲得接点を持ちたいオーガニック流入数
キーワード順位etc
調査・理解興味関心を持ってもらいたいページ滞在時間
CTR(クリック率)etc
比較・選択選択肢に入れてもらいたい資料ダウンロード数
お問い合わせ数etc

コンテンツマーケティング最適化のポイント

下記の施策を取り入れることでコンテンツマーケティングの効果を最大化できます。

SEOでユーザーにコンテンツが届きやすくする

ユーザーにコンテンツが届きやすくするためにSEOを施すことは大切です。
一方で、titleタグをつける、descriptionタグを設定する、共起語を散りばめる、といったSEOテクニックを実施することも大切ですが、コンテンツそのものが良質であることが前提になります。Googleは情報の質や信頼を重視するアルゴリズムを日々アップデートしているため、小手先のテクニックだけで検索上位には表示されません。まずは、なによりもユーザーニーズを満たしたコンテンツ作成を意識しましょう。

ソーシャルメディアで顧客との接点を増やす

SNSなどのソーシャルメディアは、顧客と双方向的なコミュニケーションをとることができるという特徴があります。また、発信した情報(コンテンツ)の二次拡散も望めるため、顧客がコンテンツに触れるきっかけを増やすことも可能です。SNSは顧客がコンテンツに触れる入り口として大いに貢献するので、積極的に活用していきましょう。

広告で効果的にコンテンツを届ける

コンテンツマーケティングで広告を配信するということに意外な感を持たれる方もいるかもしれません。しかし、いまだ広告は集客において強力な手段のひとつです。

自然検索結果に表示させるGoogleのリスティング広告をはじめ、FacebookやTwitterといったソーシャルメディアなど、あらゆるプラットフォームでの広告運用を検討しましょう。

一度サイトに訪問した購買意欲が高いと考えられる顧客に対しては、広告を発信することで再訪を促すことができます。その場合、リターゲティング広告が効果的ですが、むやみに配信すると、「しつこい」「目ざわり」といったような悪い印象を持たれてしまいかねないので注意が必要です。顧客ニーズに合った情報を届けられているか意識して、広告の配信を行いましょう。

施策の改善ポイントを理解する

施策を改善する際には、効果が現れやすく購買に近いフェーズから改善しましょう。コンテンツマーケティングは顧客を育成する側面が強い施策であるため、潜在顧客に対する施策の改善効果は見えにくくなります。まずは施策のボトルネックとなっている改善インパクトの大きい部分から着手し、段階的に改善を行ってきましょう。

まとめ

コンテンツマーケティングは綿密な計画を練ったうえで、辛抱強く運用していく必要があります。継続的に顧客とのコミュニケーションを行い、顧客の状況を把握して適切なコンテンツを発信していくことがコンテンツマーケティングの鍵になります。各プロセスにしたがって正確に全体を俯瞰し、質の良いコンテンツを提供するよう意識しましょう。

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この記事を書いたライター
Keywordmap編集部
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